1日夜、オバマ大統領が緊急演説を行い、ビンラディン容疑者を暗殺したと話しました。http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110502-OHT1T00130.htm
オバマ大統領は、“Justice has been done(正義はおこなわれた)”と強調しました。
そして、TVでは、ホワイトハウスに集まり、喜びにわく米国民の姿を映し出していました。
その様子を見て、違和感を感じたのは私だけでしょうか?
私は、ある立場の人にとっては“正義”であることは、別の立場の人にとっては“悪”であることが多いと思っています。
戦争が、敵と見方に分かれて相手を殺しあうものだということを考えれば、その場面を想像することが出来ます。
私は、正義と悪は表と裏の関係だと思っています。
正義も悪も、実は同じことを述べているに過ぎないのだと。
今回の“正義”は、オバマさんにとって大変タイミングがいいことでした。
今年9月には、“同時多発テロ”から丁度10年を迎えます。
満10年の後にこのニュースが出ることと、その前にこのニュースが出ることでは、イメージの面で大きな違いがあるでしょう。
7月には、アフガンに駐留している米軍が撤退を開始する予定もあります。
その実行も、今回のことで国民の支持を受け安くなることでしょう。
支持率低迷に苦しんでいたオバマさんにとっては追い風になります。
2012年の大統領選再選にも有利に働くことでしょう。
オバマ大統領は、今後も「緊張感を保っていく」と述べています。
マスコミも、“ビンラディン容疑者はすでに一線から退いており、アルカイダには依然として有力幹部が残っているので、
今後、報復のためのテロ行為がむしろ増幅する可能性もあり、テロとの戦いはこれからも厳しい局面が続くことが予想される”、
と報道しています。 もしかしたら、その報道自体、読み通りなのかも知れません。 即ち“報復テロ”が、今後起きてもおかしくない状況になった訳であり、仮にそれがあれば、米国の結束力はより高まるでしょう。 “報復テロ”を自ら起こすことも可能になって来ます。 殺害されたビンラディンとして公開された写真は、今回亡くなった人と本人の合成写真だという話があります。 そもそも911の時に、真っ先に逃がしてあげたビンラディンを殺害するだろうか、という説もあります。 911については2月20日の日記でも書きました。 もちろん、本当のところはよくわかりません。 ただ、“正義”という言葉を人が使う時は、気をつけた方がいいと私は思っています。 今日日本語TVを見ていたら、“霊能力者小田霧響子の嘘”というドラマをやっていました。
石原さとみさんが、主人公の小田霧響子にはまり役で、とてもいい演技をしています。
小田霧響子は、霊能力者として、ドラマの中のTV番組に出演し、カッコよく事件を解決して行きます。
しかし、霊能力者というのは実は嘘で、普段着の主人公が前もって事件を念入りに調べて、それを番組で公表するという筋立てになっています。
なので彼女は、本当は非常に有能な探偵なのです。
小田霧響子は、ちゃんと真犯人を見つけ、その犯人に事実を突きつけます。
そして犯人もその事実を認め、そして反省します。
しかし、なぜか小田霧響子は、TVの本番で小さな嘘をついて、その犯人を助けるのです。
今日見た回、その主人公は一頭のブタでした。
そのブタは、地震の直前、新聞の“地震”の文字がついた部分を破って、人に地震を知らせたのでした。
それ以降いくつもの災害を予知して有名になります。
しかし、そこにはあるトリックがありました。
小田霧響子は、その犯人を探し出します。
そしてその犯人もそのことを認めます。
しかし小田霧響子が番組で言ったことは・・・。(笑)
最初に大切なのは、真実を知るということだと思います。
今まで隠れていた、そして今でも隠そうしている人がいる様々な真実。
それは、ちゃんと表に出てくるべきだと思うし、これからどんどん出てくるでしょう。
その為には、自分で考えるということが必要だと思います。
実際に、311以降、私たちは色々な体験し、考え、発見をしています。
それらを知ろうとすることは、大事なことだと思います。
しかし、真実を知った後、どうするのか。
“正義”の鉄拳を振りかざして、相手に“正義を行う”のか?
しかしそれでは、こちらの“正義”は相手の“正義”を呼び込み、それは更なる“正義”を生み出し・・・・。
前に進んでいくことは難しいでしょう。
そこから新しいものを創造することは出来ないのではないでしょうか。
真実を知った後、それは、相手の立場を知り、理解することなのではないかと思います。
それは、和解であり、共有であり、前に進むエネルギーとなり、
そこで初めて、新しい世界を創造するというプロセスに入ることが出来るのではないかと思います。