"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“ワンピース”

2011-02-10 22:40:00 | 日記
今朝、NHKで漫画“ワンピース”の特集番組をやっていました。

なぜか昨日読んだ新聞でも、ワンピースを取り上げていたので、触れてみたいと思います。

私も、ワンピースは、子供につられて、漫画を読んだり、アニメや映画を見たりしています。

体が自由に伸び縮みする“ゴム人間”ルフィーが、“海賊王”目指して仲間と世界を冒険するというその設定自体もそうですが、主人公たちの発想や行動は、メチャメチャ破天荒です。

なのに、なぜかとてつもないリアリティーがあって、その世界にいつの間にかのめりこんでしまいます。

1997年に最初の本が出て、いまだに一巻から売れているマンガは今までなかった、と言います。

最近、まとめ買いをする人も多いようです。

それにしても、どこからそのストーリーの発想が出て来るのか不思議です。

当然、そのマンガを作った作者はどんな方なのかと、興味が湧いてきます。


でも、著者の尾田さんは、表に出ない人だそうです。

NHKの番組でも、尾田さんの机の上には、一枚の紙が置いてあって、そこには、尾田さんが描いた麦わらのルフィーの顔があって、その横に、

「インタビューは、やらねーぞ!」

というセリフが書いてありました。(笑)


しかし、今までに、一人だけ、ラジオで尾田さんと対談を行った方がいます。

それは、宮崎駿監督アニメで有名な、スタジオジプリの鈴木さん。

音声で流れた、その時の鈴木さんと尾田さんとの短いやり取りは印象的でした。

鈴木さん「(ワンピースは)義侠ですよね」

尾田さん「はい。(黒澤明監督の)“七人の侍”を意識しています。」

そして、「その時代のヒーローに関心がある」という意味のことをおっしゃっています。


それで私が、思い出したことがあります。

子供が小学校低学年だった時、クラスのまとまりが今一つと思ったのか、担任の先生が、

「ルフィーと仲間たちのように力を合わせて行こう!」

とおっしゃったそうです。

それを聞いた子供たちは、何か感じるところがあったようで、とたんにまとまりが良くなったそうです。

仲間とはなんなのか、助け合うというのはどういうことなのか、ということが、ルフィーと仲間達の姿を通して、体で理解出来たのだと思います。

先日触れた映画“宇宙戦艦ヤマト”も、仲間や同胞を守るとはどういうことなのか、ということがテーマになっていたと思います。

仲間たちの為に、自分の命を懸ける、犠牲にすることがある、ということも。

先週、日本からの機内で見た映画、“デ・ジャブ”もそうでした。

数日前にもう亡くなってしまっている女性、そして船の爆発で亡くなったたくさんの人々を救うために、主人公は、過去に戻ることを決意し、自分の身を顧りみず、奮闘します。

最近、そんなテーマの映画や作品を目にする機会が増えて来ました。

もしかしたら、近い将来、そのような場面に実際に直面する人々が出てくる、というメッセージなのかも知れません。

その時、あなたはどうしますか?と。

でも・・・

だからこそ、そんな方々には、最後の最後まで生き抜いて欲しい、と切に思います。


尾田さんのことに戻ります。

尾田さんを、表に出したい人はたくさんいるでしょう。

そして、それが実現すると、あっという間に、尾田さん自身が、時代のヒーローになるでしょう。

その選択肢を採っていないところに、この方の、なにか凄味のようなものを感じます。

ONE PIECE 1 (ジャンプ・コミックス)
尾田 栄一郎
集英社

ONE PIECE 61 (ジャンプコミックス)
尾田 栄一郎
集英社

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