岩切天平の甍

親愛なる友へ

ハッピーアワー

2008年09月18日 | Weblog

証券会社リーマンブラザースの破綻、
不良債権の保険を大量に抱え込むAIGの政府による救済。
盛り上がる経済危機に、カメラを抱えてウォールストリート界隈をウロウロ。

貧乏人の夢につけ込んで、「住宅価格は上がり続けているから、あなたの収入では買えない筈の家でも数年後には高く売れて、もっと良い家に買い替えられるし、もし払えなくなってもその値上がり分があるから損はしませんよ。」
だなんて売りまくって、
頭のいい人たちだから、いつまでも上がり続けるわけが無いことは解っていたんだろうなぁ。

稼げる時に稼いで自分が儲けたらあとは知った事じゃない。
バブルのツケは会社が潰れればそれで終わり。
責任は個人まで追いかけては来ない。
莫大な報酬をつかんで逃げろや逃げろ、
また違う場所でぼろい商売を考え出せばいいさ。
ってところか。
何も間違ってはいない。

破綻したリーマンブラザース本社ビルの並びにあるアイリッシュ・バーでは、リーマン社員限定の“ハッピーアワー”をやっていた。
ビールがタダで飲める。殆どが制限時間を過ぎても飲み続けるので売り上げが上がる仕組みだ。商売繁盛、やるなあ。

何とか潜り込んで撮りまくるテレビカメラにエリート達は何の屈託もなくジョッキを掲げて笑い合う。みんなの憧れる“勝ち組”だ。

一生懸命勉強して良い学校に入って、あげくのはてがこれだって言うのなら、そりゃあ純真な子供達は引きこもるかもなぁ。なんて考えながらへらへらお愛想笑いで撮影していたら、ほどなくいかついお兄さんに(飲み屋だけに)つまみ出された・・・。