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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

味わい深い話その他

2009-09-07 17:50:02 | Weblog
 以下青字は引用

Kojii.net 「Opinion : それって美的感覚の問題ですかあ ? (2009/8/31)

つまりは、自分が批判している対象に護ってもらっていることに気付かないで (あるいは意図的に無視して)、批判して格好イイ思いができるところだけ "つまみ食い" しているのではないかなあ、なんてことを考えてしまった次第

おおやにき 「シノドスフェア」2009年9月 4日

実情を(いわば)裏面も含めてきちんと知ることが重要だろうと思う。つまり、一方において一般市民の安全・安心な日常生活を守ってきた刑事司法システムは、同時にその「のんきな日常」に紛れ込んではならないものをうまいこと封じ込め隔離する機能も担っていたわけである

 まったく畑違いなこと―環境問題と法学と―を領域にしている2つの話題だが,両者に批判されている/批判の対象として予定されている人(々)の性質は類似しているようだ。(既存の)システムや実体に護られて一定の利益を享受しつつ,そのことに自覚的でなく,それらによる不利益に注目,(ほとんど皮膚感覚的に)当該のものを否定する。

 こーゆーばあい,2chとかだと『はいはい,学生はちゃんと宿題やろうね?』『もう夏休みだっけか?』とか煽るのが通例かと思うが,それはつまり社会人ともなれば一定の『大人って汚ぁいっ!!』なことを見たり聞いたり自分でやったりして,それを他の分野に引き比べて各方面の事情を理解し―

 ―さらにはなんとかちまっちいことからではあれ改善への努力を試みる―

 …であろうと思われるところである。部下を愛する上司がいたとして,部下の全てを昇給させてやろうと思ったとしても,上から降ってくる予算だの隣の部署との兼ね合いだのまあ様々な要因でどうしても全員昇給ムリ!となれば,せめて1人でも2人でも,と実行すればそこで区別か差別かが起こりかねないわけで

 でもやらざるを得ないんだよ!

 というのは,これは実務に関わる者だれもが理解する・実体験するところであろうと思われるんだがまあ世間はそう上手くいくものではないのだとは,やはりふつー大人なら理解するところではあろう。

 ええと「いや国家運営はエンターテインメントじゃないんだから楽しいことだけ期待する観客に徹するなら参政権とか放棄してもらわねえと」(from おおやにき)とゆー言葉が核心を捉えていると思うわけなんですが,ある程度,主体的に世界に関わるべきだと。

 いやその,主体的になすべき仕事は何か自覚的であったりしても,生活するため社会を維持するため社会の歯車として次々事柄を処理しつづけなければならない日常が圧倒的である毎日ですが,そんな中でも,ただくさるだけでなく,ちょっとずつでも実質的な思考等々をすべきではないかと。

 でなきゃヲチに徹するか。

 ヲチする教祖様とかいるけど,何れにせよ何か発言するからには,それは話者の立場を表明する内容を含むことになり,従って―(たとえば)政治的であるとか,受け取られる可能性があるが,ってことで何か表明する場合は問題をできるだけ押し包む知恵とか一定の説得的な説明とか必要だと思うんだ。
 そーいう意味で「美的感覚」と一言だけ言ってダム全般を否定するのは愚かだろうね。私にはダムは力学の精華のようにもみえるし,そのことに気付くときの感動は,たとえば木々を下から見上げた際のあの素晴らしい眺めに納得する時の気持ちに似ている。どちらも,なんという合理性だろうね。

 で教祖様をヲチしたついでに:

記事a:BBC Merkel urges Afghan raid inquiry 6 September 2009

記事b:BBC US general sees strike aftermath 5 September 2009

 記事bから:Witnesses said one of the tankers had become stuck in a river and militants asked villagers to extract fuel to make it lighterとのこと。タリバンは砂地にはまったタンクローリーを動かそうと,積荷を軽くするため近隣住民に声がけ,燃料を分配した様子。ちょうどそこに空爆が来たという事情の様子で,この説明が正しければこれは間の悪い,不幸な事故に近いといえよう。

 独軍としては,空爆自体は必要な処置と擁護する。タンクローリー二台分の燃料と来れば,相当のことができる量のはず。奪われるままにしてはおけない。

 尤も,民間人に被害を及ぼさないこと―はIsaf側の基本的態度なわけで,何れにせよ”big mistake”(仏外相Bernard Kouchner )と言わざるを得ない。メルケルとしては当然,十二分な調査を求めざるを得ない。死者数は56から90ほどまで幅があるが,10人単位で数える数字というだけで大問題なので,ここにさほどこだわる必要はないかと考えることにする。

 事件の事情は

MSN産経 「アフガン北部 NATO空爆で90人以上死亡」2009.9.4 19:25
朝日新聞 「駐留軍空爆で民間人含む90人死亡か アフガン北部」2009年9月4日20時27分

 をつき合わせれば知れるか。Isaf側の補給車両2台がタリバンに奪われ,これを脅威として独軍が空爆を要請,米軍機が空爆を実施。たまたま上述の事情で集まってきていた民間人が多数巻き添えになった,というのが多分ニュース記事要約としてふさわしいあたりかと。Reuters 日本語版「アフガン北部の空爆で90人死亡、市民が巻き込まれた可能性」(2009年 09月 4日 17:21 JST)は短すぎ,事情をうかがうには不便。

 なおこの項,経由地は教祖の最新ブックマ(2009/9/5-6) 。「同じニュースでもこっち(引用者注:産経を指す)にゃ朝日と違って米軍のベの字もない。|朝日が余計なのか、こっちが足りないのか」と仰る。この点については―事の次第からいって第一に責任があるのは独側であろうが,無論第二に実施者として米側にも責任が求められようところだろうか。
 朝日はこの場合,本当のことをいいつつ米軍の直接的責任に注意を向ける点,見事に通常運転をこなしたものかと思われる。

 つまり決して嘘を言っているわけではなく,通常米国の手法に批判的であるらしい論調に合わせて巧みな作文を仕上げた点で,その点評価に値する。個人的な好みでいえば,今少し字数を控えめにしたほうが,とは思うが。『独軍部隊の要請に応じた米軍機が投弾…』だとか。

 まあ,朝日は過剰とまでは言えず,産経は少々足りないといったところかなと。

 あと記事メモ:同級生の水死事故「しかられる」と知らせず 2009年9月6日(日)

 小学3年男子が級友と川遊び,亀を探すなどしているうちに深みにはまり,溺れた模様。級友ら3名は以前川遊びをしていてしかられたため,再度叱責されることを恐れ口をつぐんでいたもの。
 即座に救助を求めていれば生存の可能性もあったろうところではある。

 倫理がどーのという向きは多々あろうが,私としては『ああ大昔なら,こーいうのは「神隠し」で処理されたりしたのだろうな』とふと思ったのである。友人を見捨てた格好の少年たちについても,記憶の偽造で罪の意識もそこそこ隠蔽されよう。

 世界はあまりにも明らかになって,魔法の余地が少なくなって,私たちは誰しも(子供だろうと)つらい現実を直視しなければならないのだろうなと詩人回路を全開にして思ってみたり。
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