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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「この辺りは自分の研究としてまとめることにしたので…自身の著作等に使うことはお控えください」

2025-04-20 22:29:49 | Weblog
 某大学の某先生の発言。



 自分の著作であれば引用・利用を控えてもらいたいとの意向表明はできようが、しかし研究マテリアルについてこの発言―というので




 何がどうなってそうなるんだ、という疑念のコメントがついている。

 結論的には「そりゃ通らんだろ」「なんでフルオープンでしゃべろうと思ったんだ」ということになるが、一応理路をできるだけ抑えれば―。

 研究資源のうち、最も希少なもののひとつは研究者の研究時間・才能である。他方、研究対象はむしろ無限と言えるほどにある。

 そこでより適切な資源配分をもとめて、ある領域・ある課題に長じたひとがある課題に着手する場合、そのほかのひとびとはその問題に触るのを遠慮することがありえる。

 そりゃそうでしょう。あのひとほどのひとが扱うなら、自分が何をやっても無駄だ、絶対超えられない―という課題に手を出すのは無駄だろう。或いは友人関係だったりしたら、まあ直近の発表・論文にできるだけ衝突しないように配慮する―くらいのことはまあそりゃあ多少する。積極的に潰しにかかってるように思われてもなんだしねえ。あと様子見ということもあるし。

 なので「私、これ扱うよ!」という宣言はアリだ。
 ついでに「控えてくれるとありがたい」は行けるだろう。流石にここまでくると(笑)をつけたくなるが。
 あとまあ、研究室内で相互の未来に関わるタイミングで―就職前の院生仲間とか―は、「俺の就職を邪魔してくれるな」はそりゃあ人間的にアリ。

 そういう紳士協定的な文化・雰囲気がありえることは、そりゃあ認識してほしいところではある。

 が、えらい大学のえらい先生が「この領域は私の縄張りにしますので」と「家康への「崑崙奴」献上情報含め、自身の著作等に使うことはお控えください」とやるのは、特権的地位を利用した圧力になりかねない。
 また、この発言には時期が指定されていない。これは大問題で、「様子見」の期間がどれほどかわからぬでは、もしかこの問題で宗論・博論している若い衆がいたら―意図までしていなくとも巨大なパワハラを炸裂させてしまう。
 いまは4月。ですから「半年以内に決定的論文が出るから、それを読んでから博論してね」という意味で「遠慮しといて」はいけるが、そういう時期指定がないのは大変困る。

 …お立場理解したうえで発話していただきたい―という評価になるかと思う。
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