百醜千拙草

何とかやっています

分身の術

2012-12-21 | Weblog
衆院選以後、重苦しい気分がまだ持続しています。不正選挙の間接的な証拠はいろいろあるようですが決定的なものはないようです。確かに、例えば、選挙区ごとの未来の党候補の集票数と未来の党の比例投票集のを比較すると、比例が候補者に比べて4割一律に低いという数字はおかしいですね。普通、未来の党の候補を支持する投票者は比例も未来の党に入れるでしょう。その差が4割もあって、しかもいろんな選挙区で一律に4割というのは、かなり大掛かりな数字の操作が行われたと考えるのが自然ではないでしょうか。また、候補者や選挙活動に参加した人々が、選挙結果と肌で感じた国民の意思との間に理解しがたい乖離があるという話を多々聞きます。多分、選挙結果に一番驚いたのは自民党でしょう。出口調査の結果を見て「自民党は厳しい」とツイートしていた自民党現職議員もいましたようですし。
 残念ながら、仮に不正の確たる証拠が山積みになったところで、この国の権力側が何もしないであろうことは、一連の小沢事件やその他の冤罪事件、国家賠償訴訟などを見ていて、明らかです。過去に拘泥することなく、過去から学んだ事を未来に生かすようにしないといけません。今回、自民党が大勝したと言っても、実際の投票率は最低で、自民がボロ負けした2009年よりも自民党の得票数は低かったのです。自民党が決して多数の国民に支持されているわけではありません。今後は、この国の統治の形態が「日本は法治国家で民主主義の国」という義務教育で教えられている建前といかにかけ離れているかという真実を知る国民をいかに増やすかということを考えるべきでしょう。真実を知る一般民衆が団結することしか権力に抵抗する術はありません。

それにしても、右傾化し、格差が拡大し、シロアリがはびこり、核廃棄物が国土を汚染し、一般人の生活が苦しくなって、若者が未来の明るい展望を描きにくくなっていく日本、ヨーロッパとアメリカでの経済危機が一触即発で世界大恐慌をいつ呼び起こすかわからない世界経済、キナ臭いイスラエルと中東、右を向いても左を向いてもイヤな話ばかりです。こんな中で、いかに正気を保ち残りの人生の日々の生活を維持していくか、工夫しています。

一つは忍辱(にんにく)ですね。じっと耐えること。「止まない雨はない」というちょっと前の本を最近、読みました。老年期に伴侶を無くした後、強い鬱状態から立ち直った人の話で、ドラマにもなったようです。苦しみや悲しみや困難は誰の人生にやってきます。辛い苦しい日々はじっと耐え、押しつぶされそうになるような不安を忍び、寒さの夏はおろおろ歩き、そうしている間に晴れる日々も訪れるということでしょう。
 もう一つは、心理学でいう「Mindfulness」という考え方も有効だと思います。Mindlessnessと反対ですね。われわれは多くの場合、過去や未来のことにとらわれて「心ここにあらず」の状態になりがちです。Mindfulであることは「今」に注意を注ぐということですね。同時に自分の身体や感情をリアルタイムで客観的に眺めることです。正義感が強い私は不正義に面して感情的に強く反応してしまうことが多々あります。結果は健康にも悪いし状況を改善することも余りありません。強いネガティブな感情を感じた時に、自分のその感情を客観的に眺めることで、冷静さと心の安定を得ることが可能になると思います。そして、一種の「dettachment」の状態を得られたら、自ら背負い込んだ不要な荷を肩から下ろすことができると思います。

自分自身を客観的に観察する視点を持つために、最近、私は自分自身の分身を想像することにしました。それに一人で悩むよりも誰かに聞いてもらえば悩みも半減します。自分の想像上の分身に話を聞いてもらって、意見をしてもらおうというアイデアです。その分身は私よりも頭がよく冷静で正しい判断ができます(と想像します)。とりあえず、具体的にその分身を想像しました。優れた知恵と判断力をもつその伸長15センチそこそこの私の分身が、今は、私の肩のあたりでニコニコしています。ビートルズでは、困った時には、マリア様がやってきて「御心のままに」と知恵の言葉を語ってくれますが、キリスト教者ではない私の場合は、賢い分身に知恵の言葉を貰うのです。
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