しばらく前から気になっていたことがあった。
以前の記事で苓北火力線は500kV設計だけど220kVで運用されていると書いた。(2009-12-21 「苓北火力線 191号」)
それは違うんじゃないか。実はもう昇圧されてるんじゃないのか?
あれこれ検索してみてもはっきりした答えが見つけられないでいた。
でも!やっと判りました。苓北火力線はすでに500kVになってます!
手前が苓北火力線の引留鉄構、後ろは中九州幹線と南九州幹線の引留・引出口。
右に伸びている線はいくつかの機器を経由して220kV側へ繋がっている。
この路線が電気を運び始めたのは1995年12月、苓北火力発電所1号機が運転開始した時からだ。
その時点では中九州変電所はまだ建設工事すら始まっていなかった。
7kmほど北西寄りにある既設の220kV級南熊本変電所に引き込まれていたので暫定的に220kV運用となったのだろう。
その後、2003年6月の苓北火力2号機の稼動に先立って2002年12月に中九州変電所が新規建設され、
引込先がこちらに替わるとともに500kVに昇圧されている。
同時にそれまで熊本変電所から南九州変電所まで直通だった南九州幹線がここに入るようになった。
中九州幹線(熊本-中九州)と南九州幹線(中九州-南九州)と苓北火力線、3つの500kV幹線が接続する
今の形が出来上がったわけだ。
その時もうひとつ、南熊本変電所と大平揚水発電所を結ぶ220kV南熊本大平線もここに立ち寄るように変更されて、
中九州大平線と中九州南熊本線とに分けられている。
2010年3月現在、中九州変電所に繋がっているのはこの5路線だ。
中九州幹線側の機器群。GISと呼ばれる、装置類を絶縁性の高いガスの入った容器に収める方式、だと思います・・・
細かいことを言うと、南九州幹線の引込変更だけが2002年11月となっているのがよく解らない。
通電中の送電線が運用開始前の変電所に入ってるってどういう状態?入も出も同じ電圧なら変電所関係なしってこと?
中九州南熊本線と中九州大平線の引留・引出鉄構と1号鉄塔。
初めて変電所の中を見られた日からあと、もう何度かここへ来た。
2度目は苓北火力線219号脇の道へ出ようとしていて道を間違え、ここに着いてしまったのだったw
なんだ、車でも来れるんだ。しかもフェンス際まで。というわけで正門を見ることができたし、こんなモノも見つけてしまった。
向こう側のは以前に下の道路から見た小さな鉄塔だな。でも一体なに?コレ。架線の端は地面に固定してあった。
画像では判りにくいけれど水平材の上にLP碍子っぽい物が3本立ててあったり根元だけの電柱があったり、謎のエリアだ。
あまりうろうろしてるとみらいくんに叱られるなw 入ったりはしませんてばw
ようやくこの変電所をざっと紹介することができたので、次回こそは鉄塔です。