送電鉄塔の見える場所

稜線の向こうに消えてゆく鉄塔の列はどこへ続いているんだろう

苓北火力線 213-212号

2010-05-24 02:49:12 | 苓北火力線
山を下ってきた電線路は213号でいったん里に出る。コンクリート打ちの平らな敷地だ。

    

A脚の内側になにやら機材が乗っかっている。航空障害灯設置鉄塔でもないのに何だろう、とケーブルを目で辿ってみると…
D脚にあるのはソーラーパネル?何のために?

          

反対の端は一番上まで続いているようだ。例によって地べたからでは上の様子は判りづらい。しみじみ鉄塔って高いと思う。
架空地線用の腕金の下に足場が見える。さらに上に何かあるっぽい。まさかカラスじゃないよねw 通信用の機材だろうか。
昇って調べてみたい誘惑に駆られるが、そんな事をしたら途中で昇るも降りるもできなくなって泣くだろうなぁ (/TДT)/

   

ここにも基準点があった。連続3つ、いや次の212号にもあったから4連続。


212号は元は牛舎とおぼしい農家の倉庫の脇を入った先だった。行って驚いた。結界の半分が茶畑になっている!

  

66kVや110kVの路線では結界の中まで作物が植えられていることは珍しくない。そんな所は九電が土地を借りているんだろう。
しかし500kV路線でねぇ…何となく500kV鉄塔の敷地は完全買取だと思っていた。実際に鉄塔用地を売った人が身近にいる。
ここの土地の権利はどうなってるんだろう?
畑の縁がきれいに対角線になってるし基準点まで置いてあるから半分ずつで所有者が違うのかもしれない。

  

よりによって番号札のあるB脚だけが畑の中というのが辛い。「二一二」読めますか?

   

212号と211号の間で苓北火力線は中九州大平線と分かれて山を降りてきた中九州南熊本線と交差する。
この画像の鉄塔は左から中九州南熊本線10号、苓北火力線215号と214号、212号、中九州南熊本線/中九州大平線6号。
2段上の全体写真の背景に写っているのが6号と7号。併架は8号まで。
中九州南熊本線は220kVだからけっして小型の鉄塔じゃないはずなのに500kV鉄塔と並ぶとずいぶん小さく感じる。
念のために書いておくと220kVが横切っているのは212号より手前ですよ~。



さて、今回の記事を書いている途中で「NeWMeK」の存在を知った。
九州広域高密度風観測システムというのが正式名称なのかそうでないのか、日本語ではいろんな表記がされているのだけど
「Network for Wind Measurement in Kyushu」の略称だ。
九州大学と九州電力の共同開発で管理運営は九州電力が行っている、のは間違いないんだが
検索しても出てくるのは観測データに基づいて書かれた学術論文ばかりでシステム自体の説明をまだ見つけられない。
もうひとつ間違いないのがNeWMeKの風向風速計が鉄塔のてっぺんに据え付けられているということ。
もしかして213号に設置されているのはそれじゃないの?と思って調べ回ったけど判らなかった。

211号まで行って初めて気付いたんだけど実は214号にもヘリ番(赤と緑バージョン)が付いていたとか、
中九州南熊本線の5号と7号にも基準点があるなど、この一帯は何か特別な場所のようだ。次から次へ謎ばかり増えていくなぁ・・・

苓北火力線 216-214号

2010-05-08 09:57:15 | 苓北火力線
3月は天候のすっきりしない日が続いた。
休日に鉄塔を見に行けないとじりじりしてくる。仕事のある日に晴れると窓の外ばかり気になってしょうがない。
いや、見るだけなら雨だろうと薄暗かろうと構わないんだけどね。きれいな画像が撮れないから。
結局は曇天の日やら仕事帰りの時間やら我慢しきれず出かけて行っては使えない写真をごっちゃり処分する展開w

ということで今回はどんよりした画像が多くなってしまったので季節の花も併せてご覧下さい。

           

          

前回の217号から谷を越えて来た216号。左は若番側から見たところ、右は反対から。
この辺りでは送電線がゆるい弧を描きながら斜面を降りてゆくので軽く角度がついている。左右の腕金の形がまるきり違う。

    

敷地は草ぼうぼうだった。3月上旬から鉄塔の周囲や送電線の下が刈ってあるのを見るようになったがここはまだ順番待ちらしい。
竹薮のそばが優先的に刈るというか伐採されている気がするんだが、まあ当然かw


          
   

薄暗い杉林を抜けてきたコンクリート道がヘアピンになっている所に215号への入口があった。
行く手に緑のトンネルが見える。トトロの世界だね。頭上ではウグイスがうるさいくらい鳴いてるし足元は花でいっぱいだ。
あたりには甘い匂いが充ちていてホントに気持ちがいい。これで晴れてさえいればなぁ・・・。

  

左の画像はC脚側から撮ったもの。中と右は上が若番側。216号ほど極端じゃないけどやっぱり左右で腕金の長さが違っている。
215だからヘリ巡視用番号札があるはずなんだが真下からでは判らない。
結界の外はすぐ薮なので距離がとれない。ほぼ真下からでさえ枝が映り込んでしまうくらいだし。
唯一距離が取れる小道からだと横位置になってやはりヘリ番は確認できない。
下から見るための物じゃないから見えにくくて当たり前なんだよね。でも悔しいw

         

ここには基準点がある。草に埋もれそうになっていた。もっと茂っていたら気付かなかったかも。
214号からやっと見えたヘリ番の画像も載せてみた。数字が判読できる距離で地上から見通せるのはこのわずかな隙間だけ。
ケータイカメラの解像度では結局文字はつぶれてしまったけど黄色いのは分かるでしょ?


    

214号は緑のトンネルの脇から尾根に沿って降った先だった。もうかなり平地に近い。

 

崩れたことがあるらしく工事現場みたいな結界だ。下の方には土嚢が積んである。
基準点が人工芝で保護してあった。思わず笑う。かわいいよ~w しかし2基続けて基準点あり。基準点を置く条件って何だろう。
ここの場合は変わってしまった地形を測量し直すために後から基準点を設けた可能性もあるのかな。
具合がいいので人工芝に座ってのんびりする。ここからは山の上の4回線鉄塔がいい感じで見えるんだー。
今までにも何度か登場しているこの中九州南熊本線と中九州大平線の併架はお気に入りなんです v(= ̄▽ ̄=)

 

           

春と送電線を堪能してからゆっくりと車を駐めたヘアピンの横まで戻ってきた。
急坂のコンクリート道は中九州南熊本線まで続いているようだった。次はこっちにするか苓北火力線の続きを行くか迷うな~w