送電鉄塔の見える場所

稜線の向こうに消えてゆく鉄塔の列はどこへ続いているんだろう

夏の思い出

2010-10-12 08:25:54 | 雑記
 
                  積乱雲と苓北火力線180番台の鉄塔。なんというか・・・空が熱帯です。

今年の夏には参りました~。ようやく涼しくなってホッとしてます。
暑かった間はあまり外に出て行く気力も湧かなかったんですが、多少は過ごしやすい夕方には近場をうろつき回ってました。
だって鉄塔見に行かないとよけいイライラするでしょー?もう電線依存症ですよ。外にいれば電線見てる、家にいれば電気使うw
そんなんでまた画像が溜まってきました。そろそろ整理しとかなきゃ。まとまった記事にできるのはいつになるやら分からない、
細かい部分が判りにくいので記事中では使わないだろう、そんな画像の中から季節感のあるものをいくつか拾ってみました。

 
       南熊本松橋線39号         苓北火力線181・南熊本宇土線36号   イオンモール宇城バリュー分岐線6号

田植え時の水田風景が好きだ。小さな苗がお行儀よく並んだ水の表に空が映って光に満ちた不思議な空間ができあがっている。
左は水に浮かんだ白いステージと水面の鉄塔が印象的だったので。稲が育つと水面もステージも隠れてしまう。そうなるとよくある
田んぼの中の鉄塔と見分けがつかない。再びステージが現れる時はこれまたよくある土の上のコンクリート結界になってるはず。
水上ステージが見られるのはこの時期だけだ。
中央は、うーん、ミニスカートをはいた鉄塔?チュチュを付けたバレリーナにも見える。下段はここで方向転換なので胴を回り込む
ために腕金が縁側状態になってしまっている。この画像では判りにくいけど長幹碍子がずらりと並ぶ。この鉄塔に関してはいずれ
きっちり紹介しますから。(っていつだよ?25本先だぁ~。さっさと進めないと1号鉄塔に行き着けなくなるぞぉ。)
右は捻架鉄塔!道の先にその奇妙なシルエットが見えた瞬間「あれってもしかして・・・」。もう視線くぎ付け。
上線と中線だけが入れ替えてあって下線はなぜかそのまま。結線の仕方も面白いと思ったんだけど縮小したら電線が見えなく
なっちゃったよ。これもそのうちちゃんと紹介しますからね。おそらく1925年(大正14年)建設と思われる1本。  

     

ウバユリとネジバナはよく見かける。キヌガサタケの実物に出会ったのはこれが初めてで感激だった。梅雨時の薄暗い林の中に
レースの傘を拡げた姿はとても神秘的。でも生ゴミ臭がして小バエが集まってて・・・写真で見るだけの方がイメージ良かったなw。
この夏の「感動の出会い」にはもうひとつ、青いミミズとの遭遇というのもあった。話には聞いていたカンタロウミミズだ。
本当にハッとするようなメタリックブルー。写真も撮ったけどそっち系はダメな方もいらっしゃると思うのでここには載せません。
興味があればカンタロウ(カンタロー・カンタロ)またはシーボルトミミズで検索してみてください。


        甲佐支線8号                西日本製鋼分岐線6号           西日本製鋼分岐線5号

1回線鉄塔いろいろ。この夏は1回線鉄塔にもたくさん出会った。特に山の中は1回線の王国だった。
甲佐支線の鉄塔の小ささは前に載せた画像よりこっちが分かりやすいと思う。(2010-07-01「チッソ株式会社水力センター」)
結界は電話ボックスサイズ。中に立つと「嵌まっている」感覚になる。小さくても基礎はちゃんと4つ。鉄柱ではなく鉄塔だ。
このタイプはこれまでに5本見つけた。うち3本には支えのワイヤ。根開きが少ない分、安定が悪いんだろうな。建設は1951年。
ああそうだ、支線というのは変電所には入らずに送電線に合流していく路線。たいてい出発点の発電所の名が取ってある。
中央のは一気に大きくなって110kV。110kVで1回線て珍しいよね?工場地帯にならあるんかな。110kV路線自体が少ないか。
右は同じ西日本製鋼分岐線の新幹線高架越え。こうなると1回線でもかなり大きい。さすがに紅白とまではいかないけれど。


       緑川第一支線7号               緑川第一支線4号            チッソ 内大臣川線40号

今度は高原の1回線鉄塔。どれも標高500m近い場所なので雲が近い。でもこういう鉄塔には空よりも森や水のイメージがある。
基幹系統は風の音が聞こえる「空の鉄塔」、山奥の水力発電所からやって来る流れる水の音のする「森の鉄塔」、家々の屋根を
越えて続くざわめきに満ちた「街の鉄塔」。自分の中ではそういう分類ができている。実際にはよっぽど川べりにあるのでもない
限り水の音までは聞こえないとは思う。急流の瀬音や水力発電所の轟音からの連想ってことで。
左は標準的な「森の鉄塔」。休耕地に立っているのに草が深くて近づけなかった。夏は鉄塔巡りには不向きな季節だ。
中央、これも1回線。2つの電線路が合流する地点だ。画面奥に緑川第一発電所、右方向に緑川第二発電所があり、双方からの
送電線がひとつになって左方向へ続いている。それぞれの架線を受け取るために下段と中段の腕が90度捩れているのが楽しい。
遠くからだと見る角度によって全然違う鉄塔みたい。
右の画像は後光が射してて神々しいでしょ。チッソの鉄塔は1回線でも腕が両側に3段ずつのものが多い。なんでだろう?
碍子交換なんかの時に架線を別の腕に移すためか、それとも将来2回線にする計画でもあるのかな。

 

帰省した時に見た広島港沖に浮かぶ島に建っていた鉄塔。紅白のドナウが2本!走る車の中から撮ったので歪んでるぅ~。
一人で「おお~!」と叫んでいたら同乗の家族に怪訝な顔をされた。他人の運転だと好きなだけよそ見できるのがいいなぁ♪
移動の列車の窓からは線路跡を跨ぐ開脚鉄塔や門型鉄塔の行列etc.を見た。撮影できなかったのが残念。次の時・・・あ、
来年行くときは新幹線だ。新幹線の窓からは何が見えるだろう。
それと今回初めて頭部だけが赤や黄色の鉄塔を見た。熊本ではそういう塗色は見たことがない。関門海峡を越えてから次々と
目に入ってきた。戻りにも注意していたけど九州に入ってからは気付かなかったから九州電力では採用してないっぽい。
そうそう、博多駅からちょっと小倉寄りの場所に脚部の赤とその次の白だけ塗装されてるのがあった。あれって何だったんだ?

 
                     最初の画像の続き。この日が夏の最終日だった気がする。

9月も半ばになると仕事帰りにちょっと鉄塔って訳にはいかなくなりました。今では帰り道は真っ暗。でも去年と違って道の両側に
現れるいくつもの航空障害灯、それが何線の何号のものでどんな場所にあるのか全部知っています。友達が増えた気分です。
そんなのは一方的な思い入れで鉄塔の知ったこっちゃないのは承知の上。それで幸せになれるんだから素敵じゃないですか。
さあ、また晴れたらどんどん出掛けていくぞ~ (⌒▽⌒ )ノ