つぶつぶタンタン 臼村さおりの物語

身体の健康と無意識のパワーへ 癒しの旅~Have a Beautiful Day.~

道尾秀介さん「光媒の花」(集英社) 読書感想

2019-03-12 23:51:30 | 本の感想/読書日記

今日も電車に乗らなかった。埼玉県に住んでいるので、都内に行くためにちょくちょく電車に乗る。数日続けて乗らないということはあまりない。今日を含めて、連続4日間電車に乗っていない。
ずっと地元にいると、だんだんと体の筋肉が緩んでいく気がする。やっぱり埼玉と都心は街の雰囲気が異なる。この感覚が面白いから明日も電車に乗らないつもり。


道尾秀介さんの「光媒の花」(集英社)読みました。

光媒の花 (集英社文庫)
道尾 秀介
集英社




連作短編集です。短編ごとに主人公や登場人物は異なるのですが、ある短篇の主人公が別の短編に登場したり、物語はつながっている。あと虫がよく出てくる。

昆虫がいる、けれどもそこそこの人口がいる街が舞台。つまりは、おそらくあたしが住んでいる、埼玉県みたいな感じかな。


痴呆、殺人、貧困などテーマは重い。重いけれど日本語が美しいので殺伐とした感じではなく、だれの日常もこういうことは起こりうるという気にさせられる。

あたり前のように、何気なく潜む、人の殺意や残酷さ。

道尾さんの小説は、人の気持ちを優しくくみ取っている気がして、好き。「向日葵の咲かない夏」「カラスの親指」「透明カメレオン」に次いで、拝読するのは4冊目。


この小説は表紙絵に惹かれて買った。こういうふうに植物描きたいなとおもった。気に入りすぎて読むのがもったいなくてしばらく読まずに本を手元に置いておいたくらい。

各短篇ごとに同じテイストで微妙に違う絵が描かれていてそれもまたいいんだ!! 蝶が物語のなかで活躍する。

それなのに、だれが描いたかわからない。実は先日の読書交換会にすでに持って行ってしまい、名前を確かめることができない。これだけ美しいから調べれば誰が描いたかわかるかなとおもい、メモをとることなくそのまま本を手放してしまったの。

検索しても出てこない。あたしと同じように表紙絵の美しさに惹かれたという体験談はいっぱい出てくるんだけれどな。

またどこかで縁があったときの楽しみにするー


月2回、東京都豊島区池袋で、読書交換会をやっています。人にあげても差支えがない本を持ち寄り交換する読書会です。
東京読書交換会ウェブサイト
※今後の予定は3月23日(土)夜、4月12日(金)夜です。

臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。


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