寛容さの無い社会

塩野七生さん『ローマ人の物語』を読んでいてると、2000年以上前の社会が生き生き伝わる。

読む人により感銘を受けることは違うのだろうが、私がもっとも感心したのは、ローマに寛容の精神があったと言うことである。

さて、今日、参議院で野党が雇用関係法案の強攻採決をした。 自民党は反発してるらしい。

どっちもどっちである。

ただ、今起きてる雇用問題は人命に関わる非常事態である。

法案の審議してる余裕なんて無い。 衣食住の元を絶たれる人が大量発生してる。

緊急の雇用問題だけは、与野党の政争を越えて、対策を決めて欲しかった。

日本は困窮者は出さない。 飢える人は作らない。そんなメッセージを国内外に送って欲しかった。

しかし、日本の政治は事を進めるためには政敵の意見にでさえ受け入れる度量も寛容さも無かった。

こんなことでは、もし戦争でもあったら、簡単に国が滅ぶ。

政治がこれでは、企業の経営者はなんのためらいもなく、生首を切って行ける。

経営者にとって楽な国である。