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寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

春の炊き合わせ

2007年04月22日 | 家飯

炊き合わせを作るのは久し振りだ。真昆布と煮干と鰹節を使い、だしをひく。本当は食材を別々に炊くのであるが、素人の私は横着をかます。

1.油抜きした厚揚げを煮汁でゆっくり炊く
2.別炊きした筍を加えて温める
3.厚揚げ、筍を器に盛る
4.予め霜降りにしておいたえんどうをさっと煮る
5.えんどうを器に盛り、筍に木の芽を飾る

材料費はタダみたいなものであるが、心にジーンとくるものがある。最近の日本料理では炊き合わせ(煮物)を軽視している節がある。刺身は鮮度のよいものを使えば、誰が作ってもそれなり旨い。しかし、煮物はそうはいかない。料理人のセンスが思いきり試される品である。

日本料理「K」の煮方F君に無理を言って野菜の炊き合わせを作ってもらったことがある。F君は『心をこめて作りました』と言って、大きな器をカウンターまで運んでくれた。

それはすこし甘めの味つけであったが、優しさが溢れていた。
『ごぼうが特に旨かったよ』と感想を述べたところで花板が出てきた。
『野菜を炊いてお金をもらうのはね~。どうも……』

私は花板の渋い表情を無視して続けた。
『中高年はもっと野菜を食わんといかんですよ。でないと、60になる前にあの世へ逝くことになるでしょう』
花板は何も言わずにただ苦笑していた。

Kさん、旨けりゃ、野菜で金をとってもいいんですよ(笑)

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