地産地消の高齢者

健康で明るく楽しい毎日を送りたい。

芝の出荷

2006-04-09 | Weblog

    日本海の水平線の望める丘に広がるゴルフ場を思わせる芝畑(夏)

 いま、芝栽培農家では芝の出荷に追われている。
 鳥取県の芝生産量は全国2位と言われ、この地域はその中心地であり、畑地は西瓜と芝の栽培が主である。水田でも多く栽培されている。

 芝の栽培は、人手で除草を行う大変な仕事であったが、その後は除草剤や機械化の進歩によって栽培面積の広がりを見せた。

 バブル景気の時代はゴルフ場ラッシュで需要が増え、反当たり収益が米作以上になり、特に水田を芝作りに転作した農家が多かった。農家で田んぼを持ちながらお米を買って食べる農家もあった。勿論、減反政策も問題無くクリアしていた。

 芝作りは、最初は、稲の田植えより粗く苗を植え付けるが、その後は出荷した後の畑を整理しておけば何年にもわたって栽培を続けることが出きる。出荷は生育状態にもよるが2年に3回程度行われている。

出荷作業を写真で


芝を30センチメートルの正方形に刈り取る

  
芝刈り取り機

 芝刈り取り機では、最初に前輪の両横に30cm幅に固定された刃で畑全体の縦を切り取り、次に横からは地面から切り取る刃と30cmに固定した刃を使って切り進むことが出きる。

 
不良品を除きながら9枚ずつ積み上げる

 9枚の芝を正方形に敷き詰めた面積が1つの単位にはなっているようだ。


9枚を1束に束ねる

 中腰で何百の芝を束ねることは大変な仕事である。


    芝運搬専用車
 
 トラックに載せて運び込まれた専用車で、出荷用の大型トラックの着く所まで運び出されている。

 芝の出荷は単純な仕事のようであるが、刈り取り機を使う技術、長時間中腰で続ける仕事、重い芝を上げ下げする仕事、どれをとっても根気と体力のいる重労働である。

 この他にも、広い畑の消毒や追肥,夏の冠水などには長くて重いホースを、タンクを積んだ車から畑の中を持ち運ばねばならない。これも大変な仕事である。

 ゴルフでコースを歩きながら、広いみどりの芝生を眺めた時の素晴らしさ、芝生の上を吹きぬけてくる風の快適さ、その陰には、芝栽培者の苦労のあることを忘れてはならないと思う。