地産地消の高齢者

健康で明るく楽しい毎日を送りたい。

河本家住宅

2007-11-10 | Weblog


鏝絵の見学を終えた一行は、次の見学地の河本家住宅へ向かいました。

見学の後に休憩があったので皆元気よく田園の中の道を歩き始めました。

農業中心の集落にある河本家住宅は、昭和49年3月29日に県指定保護文化財となっていて、昭和53年度の屋根葺替えの時に棟札の調査で貞享5年(1688・5代目当主)の建築である事が分かったそうです。

平成10年度に「県民の建物百選」に選定され春秋の2回公開されています。

現在は河本家第16代の方が住んでおられ、文化の日を中心に春の公開が行われていました。


広い間口の向こうに客間の南側の庭に入る門が見えます。



土間に入って上を見ると囲炉裏の煙で煤けて黒くなった大きな梁や自然木の垂木が最近修理された新しい屋根裏に浮き立って見えました。



梁の上には水害に備えて蓄えた米を入れた俵が積まれていました。

座敷に上がり


「部屋」


「玄関の間」

を通って「次の間」に入ると正面に「客間」の床が目に入りました。



この様式は現在の和風建築でも多く取り入れられているものでした。

客間の南北の両側には廊下がありその先に庭が造られていました。両方に庭が造られている建物は珍しいそうです。



北側の庭



南側の庭

南側の庭は江戸時代中期の様式を残す貴重なもので、「梛」(なぎ)、「金木犀」
(きんもくせい)、「黐」(もち)、「木斛」(もっこく)「南天」「銀木犀」などの「庭の七木」が現存しているそうです。

客間には古い時代の彫刻や伊藤博文の額が上がっていました。

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庭の奥に見える丸窓の向こうには茶室があり茶席が設けられていました。




土間を通り抜けて裏に出ると、北側と東西に多くの古い蔵が並んでいました。
 

東の蔵
 
そこには掘り起こして綺麗に洗ったサツマイモが置かれていいて、生活のにおいが漂っていました。


 
西の蔵

 

北の蔵

北の蔵の一棟は図書館として利用され、河本家の研究などのに使用されているそうです。 

見学を終えた一行は15分遅れて12時15分に全員が無事に出発地点へ帰着しました。

河本家の生活を見て貞享5年(1688)は遠くの事ではなく身近にあることだと強く感じた。


<おまけ>
お昼は国道9号線沿いの綺麗な青い海の見える食堂でした。



鏝 絵

2007-11-06 | Weblog

    鏝絵で飾られた住居

11月3日文化の日に町民体力つくりウォーキングが行われました。

コースが何時もと異なり、合併した地区の2つの見学地が取り入れられていたので老妻と参加をする事にしました。

コースは約7キロメートル弱で所要時間は2時間40分が予定されていて楽なコースに思われました。

受付9:00、出発9:20の集合場所(農業者トレーニングセンター:通称トレセン)には、教育長を始め約70名(子ども約10名)の会員が集まっていました。


       教育長の挨拶

雲1つ無い秋晴れの好天に恵まれながら、町職員や体育指導員の指導を受けながら歩き始めました。

郊外に出ると田園の中を右手に碧い日本海を望み、左手には青空に国立公園大山の山波を眺めながら目的地の鏝絵の集落へ向かいました。

「鏝絵とは地元の左官職人が漆喰壁に、鏝で福神や動物、植物などの浮き彫り模様を塗り、絵画的、装飾的につけたもの。」(案内資料より)

現地に着くと、地元のボランティアに迎えられて、話を聞いた後に光集落の鏝絵を見て回りました。



話を聞いた後に光集落の鏝絵を見て回りました。


  小 槌


       2匹の亀


        鯉の滝登り


       鶴


        家 紋


        熱心に見入る皆さん


        住いと土蔵に鏝絵を施した農家

このように光集落の家々の蔵や住宅にには、沢山の漆喰壁に鏝で描いた鏝絵を見ることができました。
これらの鏝絵は昭和30年代から縁起と家構を重んじる意味で描かれるようになったそうです。

鏝絵は精緻で、落ち着いた集落の佇まいを引き立たせているように思われました。




鏝絵に使用する鏝を掲げての話を聞いてから集落を後にしました。


次の見学地については次回のブログに譲ります。