ガラケーとスマホの比率が半々くらいになった。最近の新聞にそう書いてあった。そのシェアが拮抗してきたのである。
やっぱしね。少しいい気分だった。半々かー。……ぐふっ!!!!!^^
ラッシュを少し過ぎたころの車内。それでも、超満員は既にないものの、まだまだ混んでいる。
みんな熱心に眺め操作しているのはスマホだ。
……。ん? どこか、違和感がある。
ほくそ笑んだあの時の新聞、それを思い出していた。
半々だろ? 二人に一人はガラケー。その、……はずだ。
おかしい。なんだ、なんだ。
新聞がウソを書くとも思えない。
どこ見回しても、ガラケーを持っている者がいない。一人もいない。
ポケットからガラケーをとりだした。0%が、やっと5%に戻した格好だ。
なぜか、恥ずかしくなった。今までぜんぜん気にしたこともなかったのに。年甲斐もなく、恥ずかしく思ったのである。おかしなもんである。
ふとそんな中、久しぶりにガラケーの若い女性を見た。久しぶりだー! どこか嬉しい思いがこみ上げた。
だが、
残念なことに、どこか隠れるように操作するその女性、薄幸の女の顔になっていた。