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ケイシロウとトークアバウト

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何者でもない男

2025-04-25 23:59:00 | 日記




カッちゃんの高校時代の出来事。

両親に小遣いをもらったカッちゃんは、
モールに買い物に出かけた。
すると、
親しそうにカッちゃんを見つめている青年がいた。
青年はカッちゃんに近づき、
「よお!俺のこと覚えているか?」と尋ねたので、
カッちゃんは「いいえ」と返答した。
青年はカッちゃんの返事をよそに、
「そうだろ?実は俺もお前のことぜんぜん知らないんだ」と答えたので、
カッちゃんはこれはどういう意味かと考えた。
青年は、
「けど、こうしてダベってんだからもう友達みたいじゃねえのか?」と再びカッちゃんに尋ねたので、
カッちゃんは「ええ」と返答した。
青年は、
「じゃあ、俺とお前は友達な訳だ。よければ一万円くれないか?」と頼むので、
カッちゃんは「いいですよ」と言って、
青年に一万円を渡した。
青年は「サンキュー!」と言って駆け出し、
どこに行ったのかわからなくなった。

カッちゃんは家に帰り、
一部始終を両親に話し、
「だから一万円無いからくれよ」と言った。
父親は、
「お前の言い分はわかった。けど、言わせてもらうが、その一万円をやった男から一万円を取り戻したのなら父さん二万円をお前にやる。けど、お前が一万円をその男から取り戻せなかったのならびた一文やらんわ」と答えた。
そういう訳で、
カッちゃんは、
この一万円を渡した男を探して、
今年で10年目になる。



自撮りをする少年

2025-04-25 02:01:00 | 日記




とにかくレフティの自撮りにかける時間はキリがない。
暇さえあれば自撮りして、
フォトアプリにため込む。
そんな自撮り大好きレフティのように、
いつも自撮りに凝ってる高校生がいた。
タクミと名乗る自撮りマニアの男子高校生は、
自撮りした画像を、
安食堂“丸めろ”に働く、
丸めろの洋子に、
facebookを使って送った。

丸めろの洋子は、
タクミが自惚れの動機から自撮りしていることを読んではいたが、
イマ旬のフレッシュ男子高校生の画像を見るのは、
とても感涙のひとときで、
丸めろの洋子の体を火照らせた。

ある日、
タクミから、
今度の連休に遊びに来るように誘われた丸めろの洋子は有頂天やった🤩
直に自撮りしているタクミを見ることができると想像し、
ひょっとしたら二人で画像を撮ろうと誘われるかも知れないと、
丸めろの洋子の空想は広がった。

約束の連休にタクミの家に行った。
すると、
葬式が行われていた。
亡くなったのはタクミやった。
丸めろの洋子にガク(愕)😱が入った❗️
丸めろの洋子がタクミの両親に死因を訊くと、
タクミは自撮りする為のひとり旅に行き、
旅先で地鶏の刺身を食って食中毒を起こし、
蓮🪷の咲いているところに旅立ったという。
つまり、
タクミは自撮り目的の旅行で地鶏を食って、
永眠したことになる。

丸めろの洋子はイマ、
自撮りしまくるレフティを見る度に、
タクミのことを思い起こし、
自撮りに地鶏は禁物だと、
多くの知人に語っている。