新潮文庫 1982年
全編、極小の手書きの文字、はじめ、この小さな文字で
買うのがためらわれたんだけど、めげてなるものかと、
再びの出会いに110円で力んで買い込んだ。
手書きの文字をこう読んでいると、小ささも次第に慣れ
てくる。河童さんから送られてきた長大な手紙を拝読し
ている気分……なのか? ホントか?
ボクは古代遺跡にⅠミリも興味はないのだが、微に入り
細にいったデッサン画を見るとそれはそれで迫力がある。
ボクがおもしれえなあ、と思ったのは、ホテルの部屋の様
子を描いたモノ、採寸もしてある電車の中も秀逸。
とにかく、気合いの入った本だった、読書歴は四十数年だが
手書きの本なんて初体験だった……合掌。
(鶴岡 卓哉)
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