現場力(げんばりょく)

理科は感動だ!を実践する感動サイエンスteacher。
つながりを活かして社会貢献活動する地域に飛び出す小学校教師。

しかる作法2

2012-06-23 | モブログ

「ほめる技術、しかる作法」(伊東明)PHP新書より

この本は、ビジネスの現場を想定して書かれている。

それを学校現場に当てはめて考えていく。

しかるのが難しくなっている。これは、1でも書いたように状況が難しくなっているからだ。

しかし、しかり方を学んでいないのもたしかである。

しかるには、次の態度が必要。

1)「どんなときに」「なんのために」しかるかを明確にする。

4月の学級開きの時に、担任として、基本方針を明確に話す。

私がしかるのは、次の時だと。

 1)命に関わるとき

 2)何度言われても直そうとしないとき

 3)友達を馬鹿にしたり、いじめたり、下に見たりしたとき

1は、言わずもがな。学校は安全な場所でなければいけない。

2は、態度を問うている。直しなさいではなく、直そうと努力しないときにしかる。

3は、差別である。人としての尊厳を守る。

宿題忘れなどは、2に入る。

しかし、なぜ忘れるのかを家庭環境とともに考えていくことが必要。

ある子が、ノートがぐちゃぐちゃになって宿題をしてきていないときがあった。

その子は、よく宿題を忘れる子どもだった。

しかし、小さい赤ちゃんが生まれたばかりの家庭だったのだ。

9人兄弟の家庭もあった。

ずっと一日中テレビがついているような家庭もあった。

「いつ」「どこで」「どんな風に」宿題をしているのかを知ることから始める。

必要ならば、親とともに宿題の意義を考える必要もあるかもしれない。

子どもは、親が「言った」ようには育たないで、親が「している」ように育つ。


2)「どんな風に」しかるかをイメージする。

しかるときは、感情的になりがちである。

それで、失敗をたくさんしてきた。イメージトレーニングをしておくとよい。

『しかる際に大切なのは、相手の非をあげつらうことではなく、問題があることを相手に認識してもらって改善を促すこと』

だからである。

基本の手順は次である。

 1)まず相手の言い分を聞く。
  ※間違えてしかってしまうこともある。それを防ぐ。

 2)相手の性格ではなく、行動をしかる。
  ※行動の修正をせまるのである。

 3)次に失敗を犯さないための方法もセットでしかる。
  ※どうすれば良かったかを一緒に考える場合もある。

 4)しかるのは、原則1対1。
  ※しかるのは、個別に。ほめるのは、全体の前でが原則。

 5)目をそらさない。
  ※ノンバーバルなやりとりで伝わるものがある。

 6)反抗的な子には、冷静に論理的にしかる。
  ※同じ土俵にたたない。理詰めで話をする。

 7)考えさせ、成長させるしかり方。
  ※何が悪かったか失敗した原因とその影響を考えさせる。
  ※レポートさせることで文書に残す。

 8)しかるときもアイメッセージで。

 

このように書いてきて、考えてみると

子どもとの信頼関係がないとできないことが分かる。

信頼関係を築くために何をするべきか。

 

それが、ほめる技術に隠されている。

しかって、相手に成長させるとは、とても難しいことだと認識して、学び続ける必要がある。 

 

 


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