一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

綾錦織りなす阿蘇・根子岳 ……思わず息をのむ絶景の連続に、ただただ感動!……

2013年11月02日 | その他・佐賀県外の山
10月30日(水)に、くじゅう・黒岳で紅葉を楽しんだばかりだが、
その印象が強烈であった所為か、
ヤスさんから再度、紅葉登山の要請があった。
雲仙にしようか、
由布岳にしようかと迷ったが、
紅葉の見頃を迎えていると思われる阿蘇・根子岳に決めた。
根子岳の紅葉は何度か見ているが、
他の山域では見られない、山岳美を伴った錦繍を見ることができる。
ヤスさんもきっと喜んでくれるに違いない。

心配は天気だった。
今日(11月2日)の予報は、曇り。
夕方には雨が降り出すかもしれない……という微妙な空模様。
陽が当たらない為に、本来の色鮮やかな紅葉を見ることができなかったり、
ガスにまかれて、紅葉そのものを見ることができないことも考えられる。
ただ、こればかりは、現地へ行ってみないと分からない。
で、とにかく行ってみることにした。

6:45
大戸尾根ルートの登山口駐車場に着くと、
もう数台の車が駐まっていた。


6:58
登山口駐車場を出発。
今日は、根子岳東峰(1408.2m)に登り、
天狗峰まで往復する予定。


この大戸尾根ルートは、ずっと急登が続く。


登山道脇に咲いているヤマラッキョウの花が、疲れを癒してくれる。


しばらく登ると、黄葉の道となる。






新しく取り付けられた梯子を上る。


右側に見える山の斜面の紅葉が美しかった。




登山道の落葉も美しい。


標高が上がるにしたがって、木々の葉は鮮やかな色になってくる。


激写するヤスさん。


左側の紅葉した木々の間から、天狗峰が見えてきた。


大戸尾根ルートの特等席と言われる八合目付近に差しかかる。
天狗峰、


南峰、


地獄谷へと続く紅葉は、得も言われぬ美しさ。


「いや~、素晴らしいですね~」
とヤスさん。
「いやいや、まだここはプロローグですよ」
と、いつものセリフをつぶやく私。(笑)


その後も、美しい紅葉を愛でながら登って行く。


山頂が近くなってきた。


もう少しで山頂。
だがガスが出てきた。


8:31
根子岳東峰に到着。


ガスでしばらく何も見えなかったが、
ほどなくガスが流れ、天狗峰が見えてきた。


8:39
ガスが消えると同時に、天狗峰へ向けて出発。
この縦走路は、絶景の連続。


痩せ尾根に加え、
崩落している箇所が多いので、
注意して歩かなければならないが、
この絶景を見るためならば、「なんのその」だ。




この風景を見ずして、根子岳は語れない。




この絶景を、あの人にも見せたいと思った。(誰やねん?




蟻の門渡りを通過するヤスさん。
気の抜けない道なので、細心の注意を払い歩いている。


難所続きの道なれど、こんな風景を見れば、疲れも吹っ飛ぶ。


いいね~


崩落個所があるので、う回路を通る。
ここも急坂の連続。


9:38
天狗峰に到着。
到着時は、ガスに覆われていた。


振り向くと、ガスが山を越えるように流れている。
幻想的で、美しい。


晴天の日には見ることのできない風景。
ある意味、ラッキーなのかも……


しばらく待っていると、
ガスが消えてきた。


地獄谷の色鮮やかな紅葉がはっきり見えてきた。


まるで、ベールがはがされるように……




息をのむ美しさ。


言葉が出ない。


「ただただ感動です」
と、ヤスさん。


いつまでも見ていたい感じ。


この絶景を、しっかり目に焼き付ける。




地獄谷ではなく、まさに極楽の谷である。


あの人にも見せたいな~(だから誰やねん?


10:06
天狗峰に別れを告げ、出発。


地獄谷の反対側の谷も、この美しさ。


東峰に戻る途中も、絶景の連続。




天狗峰が遠ざかっていく。


往路では気づかなかったリンドウに、復路で気づく。


いいね~


11:00
東峰を通過。
下山にかかる。
落葉を踏みしめ、


美しい秋色に癒されながら、
ゆっくり下って行く。


11:59
登山口駐車場に戻ってくる。
約5時間の山歩きあった。
駐車場はすでに満車で、路肩にもたくさんの車が駐まっていた。
この時期の根子岳の人気のほどがうかがえる多さだった。


帰路、熊本名物「太平燕」(タイピーエン)を食べ、


「いきなり団子」と「陣太鼓」をお土産に買った。

今日は、ピークを迎えていた阿蘇・根子岳の紅葉を存分に楽しむことができた。
曇りの天気のお蔭で、幻想的な風景も堪能できたし、
言うことなしの一日であった。
今日も「一日の王」になれました~

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