飯の力

初めて入る店でランチをする。その店は夜は居酒屋なのだが昼は食堂になるというチェーン店。店頭に出ているランチのサンプルを見るに、値段のワリには豪華な様子。よしよしここで食べてみましょう、と入店。やってきたランチ。おお羊頭狗肉と思っていたけどサンプルと変わらない盛り付けだった。しかし私の笑顔は、最初の一口で崩壊するのである。

マズイ。マズイというと語弊があるな。おかずは実に美味しいのだが米の炊き方が良くなかった。米が団子みたいな食感の上に、釜の縁の部分を茶碗によそったのか固い部分が混じっている。これはよろしくない。どれだけおかずが美味しくてもご飯がまずかったら台無しだ。

結局おかずと味噌汁だけ飲んで早々に店から出てしまった。やはり飯の味というのは大切なのだ。新米の出回る時期になるとテレビでタレントが新米の飯を食べて「うん、これはおかずがいりませんね！」というお決まりのシーンがある。同じように米がまずければどれだけ良いおかずがあっても無理なのだ！

まあ、こういうこともある。だからこそ美味しいお店と出くわした時の嬉しさも増すのだが。