ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No734 ”JCスーパースター”J・C・チャベスvs”ゴールデン・ボーイ”・O・デラ・ホーヤ

2007年03月30日 07時00分33秒 | ボクシング
(WBC世界S・ライト級タイトルマッチ)
 ’90年代中量級のビッグ・カード、紛れも無いスーパー・ファイト、王者チャべスが王座復帰後5度目の防衛戦なら挑戦者デラ・ホーヤは1階級下のWBO王者で21戦全勝の貴公子3階級制覇なるかがポイントだ。
 初回ガッチリ構え速く長いストレートでプレスをかけるデラ・ホーヤ、その切れのあるパンチでチャべス早くも左眼から大量の出血が、折角の好カードだが早くも嫌な予感が。2R時間をかけたくないチャべスだが出血の為自ら下がってデラ・ホーヤを誘き寄せるも挑戦者は乗って来ず、逆にデラ・ホーヤのパンチが当たると再び流血で大きなハンディだ。
3Rデラ・ホーヤは頭の位置を細かく移動させ高速パンチをショートで浴びせるとチャべスの重いパンチがなかなかヒットしない。4R勝負を急いでプレスを強めたチャべスの踏み込み鋭い左フックでスタートするが、デラ・ホーヤがパンチを返し連打を浴びせるとチャべスの出血は益々酷くなりドクターチェック、続行の願い叶わずデラ・ホーヤが新王者となり3階級制覇を果しました。
 ライブで観た程一方的な展開ではなかったものの、チャべスの左眼はいとも簡単にカットしましたが練習中にアクシデントがあったのだろうか?

No737 ”ゴールデン・ボーイ”・O・デラ・ホーヤvsヘナロ・”チカニート”・エルナンデス

2007年03月29日 07時07分54秒 | ボクシング
(WBO世界ライト級タイトルマッチ)
 L.A出身同士による無敗同士の中量級ビッグ・カード、王者デラ・ホーヤが18戦全勝なら挑戦者で前WBA世界S・フェザー級王者のエルナンデスも33戦負け無し、特にエルナンデスは日本にも馴染みがありワクワクする一戦だ。
 初回懐の深いエルナンデスに対しサイドへ動いて慎重に慎重に距離をとるデラ・ホーヤのスタイルは今迄のアップライトより趣を異にするが、対する挑戦者の動きも鋭く期待に違わぬスタートだ。2R同じL.A出身ながらよりメキシカンなエルナンデスがジャブ・ボディアッパー・フックと多彩な左を操れば、デラ・ホーヤはシャープな連打を返す。3Rエルナンデスの鋭い左の間隙を突いてデラ・ホーヤは右フックを返した後工夫を凝らしたプレスで挑戦者をロープへ詰めてアッパー・フックの連打を浴びせる。
 4Rデラ・ホーヤはモーションの無い体勢から行き成りの右アッパーを浴びせると想定外だったエルナンデスの腰が一瞬落ちる、更に全体的に非情にシャープな王者の動きに挑戦者は段々ついていけなくなっている。5Rデラ・ホーヤのパワーに対しエルナンデスはサウスポーにスウィッチするなど手を拱いている姿が見られるが大人しめのラウンドだ。
6Rデラ・ホーヤの力強く素早い連打を見舞うとエルナンデスの鼻から出血が、しかしストップを恐れたかここからプレスを強める、がこの回で仕留められなかった挑戦者は鼻の骨が折れた模様でラウンド終了と同時に棄権を申し入れ試合終了。
 デラ・ホーヤがキャリア最強の相手に見事TKO勝ちを納めましたが、私個人的に応援していたエルナンデスは元々淡白なのかもしれませんが、もう1ラウンドだけでも死に物狂いで戦わんかい!

No736 岡五男(ワタナベ)vs鈴木誠(野口)

2007年03月28日 07時01分50秒 | ボクシング
(日本M・マム級王座決定戦)
 中島浩(ワタナベ)の返上した王座を8ヶ月前に戦った両者がタイトルを賭けて戦う決定戦、因みに第1戦はジャッジ全員が1点差で非力な1位岡が2位野口のパワーを制したが今回は如何か?
 初回スピード・手数で勝負の岡に対し、鈴木は何が何でも前進しようと積極性が感じられる。
 以降鈴木のプレス中心の流れが続くが眼をカットしてその流れに翳りが見られた8R、鈴木の右に合わせた岡の左フックからチャンスを掴みロープを背負う鈴木にショート連打をお見舞い、途中右アッパーを貰うシーンもあり試合は判らなくなってきた。
 10Rを迎え気力漲る鈴木が脇を絞って左右のショート連打を浴びせると気持ちの切れたか岡は座る様にダウン、コーナーからタオルが投げ入れられKOという意外な結末をもって試合終了。
 雪辱を果たした鈴木は名門野口ジム18年振りの日本王者となりました。

No735 中島浩(ワタナベ)vsカルメロ・カセレス(比)

2007年03月27日 07時04分24秒 | ボクシング
(OPBF M・マム級王座決定戦)
 1位フットワーカーの中島と2位で世界へ2度挑戦した事のあるキャリアに勝るカセレスとの戦い。
 初回軽快なフットワークからパンチを突いて離れる中島に対し、左の打ち終りに右を被せるカセレスも動きが鋭い。2R中島シャープな1・2でカセレスは一瞬ロープへ後退するも、両者接近した時に放ったカセレスの右アッパーで今度は中島の膝が揺れる。
 5R接近戦でのカセレスの右に驚異を感じる中島は離れてジャブを突く時間が多く、かと言ってカセレスも追い足が無いので大人しい雰囲気が漂う。8R中島が打てばカセレスは必ず返す為に用心し過ぎて踏み込めず、更に不用意に左を伸ばした所に右のクロスカウンターや左フックを浴びてしまう。
 10R中島は足は動いているものの、その動きに切れが無くなってきてカセレスに脇を絞った1・2を狙われる。11R其れ迄後退が主だった中島のフットワークだったが、やっとギアを前進に入れカセレスに右を叩きつけ集中打。しかし最終回になると再び元の木阿弥となりカセレスの細かい連打を浴びた所で試合終了。
 私の採点は1点差でカセレスだったがオフィシャルも2-1のスプリットと分かれ、中島を新王者と認定した。
 微妙な内容の接戦は玄人好みの渋い内容だったが、ボクシング歴35年の私にとっては己がまだまだ素人と自覚しなくてはならない程このタイトルマッチの面白さが計り知れない一戦でした。いやあ~、ボクシングって本当に奥が深いですね。
(追伸)
 私の愛する喜劇人である植木等氏が享年85歳で本日お亡くなりになられました、昭和を存分に感じさせる人物がまた一人居なくなりました、合掌。

No734 畑山隆則(横浜光)vsラクバ・シン(モンゴル)

2007年03月26日 06時57分50秒 | ボクシング
(WBA世界S・フェザー級タイトルマッチ)
 2度目の防衛戦を迎える畑山の相手は1位でモンゴル初の世界王者を目指すシンとの指名試合だ。
 初回から固くて重いパンチで出て来るシンに畑山はスピーディな動きとリードで対処するが、挑戦者のシャープな右クロスが王者にヒットする。2R畑山は出入りのフットワークも頻繁となりシンのプレスに右のアッパーやストレートで止め様と試みる。
 3R畑山の右ストレートでシンがグラつくと賺さずショート連打でプレスをかける、しかしダウン経験の無い挑戦者は構わずプレスをお返し、両選手共前半より飛ばしてるう~。4Rシン右アッパー~左右ボディフックへ繋げる等馬力の違いが現れてきた、脇を絞った挑戦者に比べて畑山のパンチが外側からなのが気になる。
 5R激しい打ち合いに沸き返る有明コロシアム、プレスに自身を深めたシンは回を追う毎に前に出て畑山の左ガードが空いた瞬間に強烈な1・2を炸裂させると王者痛烈なダウン、カウント9で何とか立ち上がった畑山は虚ろな眼ながら再開に応じるが、重いパンチの集中打で王者反撃出来なくなった所でレフェリーが試合をストップ。
 終了直後の静まり返る有明コロシアムが、この惨劇を物語っていました。
(追伸)
 最近休日はミニシアター系のDVD鑑賞にはまってますが、この週末に見た「ヨコハマ・メリー」「狼少女」の邦画2作品は珠玉の名作でした。
 「いやあ~、映画ってホントに良い者ですねえ~」

No733 ”プレジデント”・アイク・イベアブッチ(ナイジェリア)vsクリス・バード(米)

2007年03月25日 19時12分00秒 | ボクシング
(ヘヴィー級10回戦)
 世界7位で19戦全勝荒削りなファイターのイベアブッチと、12位でバルセロナ五輪ミドル級銅のテクニシャン26戦全勝バードとの明日のヘヴィー級を占う垂涎ものの対決。
 初回バードはジャブで様子見すればイベアブッチはそれを掻い潜りながら自慢の強打をぶち込もうと肉迫するが、サウスポーとのタイミングをとるのに精一杯。2Rイベアブッチが左斜め前へプレッシャーをかける事によってバードの右周りを封じ右強打を放つ、それでもディフェンス・マスターのバードはダックやスリップを駆使しギリギリなタイミングで避けている。3Rサウスポーに対する右ストレートを多用するイベアブッチは続く麦アッパーだけで観客を感嘆させて、更にバードをロープに詰めてブロックの上からでも委細構わず連打をブチ込む。
 4Rイベアブッチは前進しながら右アッパーを中心に肉迫するがバードも真骨頂のガードとダックでクリーンヒットを許さない。5Rそれまでスイスイと避けていたバードにイベアブッチが左右のフックを炸裂させるとダイブする様にバードがダウン、押し倒す様な2度目のダウンの後終了ゴング間際残り1秒の所の集中打をノーガードで上体だけで避けていた所にイベアブッチのパンチがヒットするとレフェリーが試合をストップ。
 パンチ力と集中打でオリンピアン相手に並々ならぬ実力を世界へ知らしめたイベアブッチ、その先には前途洋々なる未来が待ち受けていましたが「ソニー・リストンの再来」と形容される素行の悪さが命取りになるとは・・・。

No732 カーク・”メイオーラ”・ジョンソン(加)vsアルフレド・”アイス”・コール(米)

2007年03月24日 22時56分15秒 | ボクシング
(ヘヴィー級10回戦)
 初戦引き分けを受けての決着を付けるべく組まれた再戦。
 5R元クルーザー級王者のコールに対し27戦負けなしのジョンソンはスタンスは広いもののその分踏み込みは乏しくパンチがもう一つ効かない、だが右のクリーンヒットで流石の元世界王者も後退。
 10R体格は見劣りしないコールに元々ヘヴィー・ウェイトのジョンソンが意地を見せ、競っている試合で両者ラストスパートの中烈しい打ち合いを繰り広げ試合終了。
 判定は3-0のユナニマウスでカナダのホープを支持し、ジョンソンが無敗を守りました。
 

No731 ローラン・ブードゥアニ(仏)vs”アメリカン・ドリーム”・デヴィッド・リード(米)

2007年03月23日 07時14分06秒 | ボクシング
(WBA世界S・ウエルター級タイトルマッチ)
 ソウル五輪銅の王者ブードゥアニに、アトランタ五輪金の9位リードが挑むオリンピアン対決。
 初回自慢のジャブを突き刺すリードにブードゥアニは右クロスカウンターのタイミングを測る、しかし待ちの姿勢だと挑戦者にペースを握られるぞ。2Rリードはリード・ブローを多用しリズムを取ろうと試みるが、試合巧者のブードゥアニもカウンターを叩き込むチャンスを伺う。3Rリードは左を突きながらブードゥアニに喋り掛ける姿に「お前はM・アリか!」、調子に乗せない為にも王者はもっと右を合わせるべきだ。
 4Rリードはジャブから右をボディに返す、ブードゥアニは右を叩き付けるものの左が少なくその命中率は低い。5Rリードのスピーディなパンチに段々とついていけなくなるブードゥアニはジャブも少なくジリジリと後退。6Rブードゥアニは打ち終りに右を狙うがここでもリードの動きに追いついていけず自慢のパンチ力を疲労出来ない、珠に右を当てても後が続かずリードの右アッパー~左フックの高速コンビを浴びる。
 7R劣勢のブードゥアニはコーナーの指示か右を中心にジグザグにプレスをかけると其のうちの一発でリードの足許が危うくなる場面も。8R出だしはブードゥアニ良かったものの徐々にリードのジャブに手数で押され折角のポイントを奪い返される。9R前に出て来たブードゥアニは右が当たれば攻勢をとるもののリード自慢のジャブ~右ボディで王者嫌がる表情、そして返す左フックがブードゥアニの顎の先端を掠めると後退するピンチを迎えるが何とか凌ぎ切る。
 10Rもジャブで試合を組み立てるリードだったがブードゥアニの右ストレートを浴びて大きく仰け反る。11Rポイントで負けていると自覚しているブードゥアニは右よ再びとばかりに左右フックを上下へ打ち分けリードをコーナーに追い詰める。王座奪取を命題にしたリードは最終回再びスピーディな連打でブードゥアニを圧倒、途中王者の左を貰い大きくグラつくも大逆転の波乱は起こらず試合終了。
 判定は三者ともリードを支持し、まさしく「アメリカン・ドリーム」誕生と相成りました。

No730 ルー・サバリーズ(米)vsマウント・ウィッテッカー(米)

2007年03月22日 22時50分30秒 | ボクシング
(ヘヴィー級10回戦)
 サバリーズはマイナー団体IBAのチャンプでランク17位なら、ノー・ランカーながら18戦全勝のウィッテッカーは203cmの巨漢、強打者同士の打撃戦が期待される。
 初回ヘヴィー級でも大型同士の戦い故若干スピードにと乏しい展開でスタート、サバリーズも196cmだがそれよりも一回り大きいウィッテッカーを相手にすると頭を振って接近戦を挑む。2Rプレスをかけるサバリーズに、ウィッテッカーは右アッパーを何発も繰り出す。
 5R長身のウィッテッカーはストレートを放つがサバリーズのプレスに揉み合いに巻き込まれる。6Rウィッテッカーの右ストレート~左フックの返しがサバリーズの顔をチョップする、更にウィッテッカーが右フックを叩きつけるとIBA王者はフラフラになりコンボにコンボを重ねるとサバリーズが崩れる様にダウン、ロング気味のカウントでやっと立ち上がったサバリーズだがその後も打たれっぱなしになるも何とかゴングに救われる。
7R打ち疲れの見えるウィッテッカーにサバリーズはダメージあるものの反撃を試みるとペースが移行。8Rもサバリーズの力強いインファイトにウィッテッカーはパンチの切れが無くなり出す。
 初めて9Rを迎えるウィッテッカーにサバリーズのボディブローが効果的。10Rスタミナ無くなり腰の切れが無くなったウィッテッカーに脇を絞ったサバリーズが連打を浴びせた所で試合終了。
 私の採点は1点差、オフィシャルも2-1のスプリットながら後半盛り返したサバリーズを支持しウィッテッカーに初黒星を与えましたが、見るべきラウンドは6Rだけ、二人とももっと走りこんでスタミナつけなきゃ!

No729 ”プリティボーイ”・フロイド・メイウェザーJrvsジャスティン・ジューコ(ウガンダ)

2007年03月21日 18時58分33秒 | ボクシング
(WBC世界S・フェザー級タイトルマッチ)
 20戦全勝で3度目の防衛戦を迎えるメイウェザーの相手は体調を崩したグレゴリオ・”ゴーヨ”・バルガスのピンチヒッターのジューコ、しかし世界ランクからこの時点では落ちており挑戦資格には?が。
お互い相手の打ち終りを狙って迎えた4R、スピーディなジャブを繰り出すメイウェザーに対しジューコはスピードで叶わぬ為待ちの姿勢で手数が少ない。5Rになると両者カウンターの右を狙い出すが勢い良く飛び込んだメイウェザーの右がモロにジューコにヒット。6Rジューコも手数を出してきたが、そうなるとメイウェザーのビューティフルな出フェンスが冴え右~左フックの返しで挑戦者の膝が揺れる。
 7R動きに余裕の見られるメイウェザーは低いダックのジューコに右ストレートを打ち下ろす、更にスウィッチも見せて変幻自在の動き。8Rメイウェザーにジャブは許すものの次のブロー迄は貰わぬ為、ジューコにオーソドックスな動きが甦る。9Rジューコはラッシュするも触発されたメイウェザーは大振りの右フック2発でフラついた所に右ストレートを直撃すると挑戦者ダウン、カウント10ギリギリで立ち上がったもののレフェリーは続行をい許さず試合終了。
 代理挑戦にしては良く調整されていたジューコだったがメイウェザーのスピードに抗する事が出来ず王者防衛と相成りました。