ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No219 ”クローンズ・サイクロン”バリー・マクギガンvs”リトル”スティーブ・クルス

2005年08月31日 07時01分14秒 | ボクシング
(WBA世界フェザー級タイトルマッチ)
典型的アイリッシュの王者マクギガンに挑むはセンスが服着て歩いていると言われていたクルスが相手。初回いつも通りサイクロンなマクギガンに対しクルスも小刻みに体を動かし避けては打つセンスを見せ付ける、しかしマクギガンは構わずサイクロン・パンチで迫る。この展開が中盤続き10Rになってもいつかはサイクロンが止むだろうと思っていたクルスだが、その勢いは止まる事無くそのパンチがボディ・顔面と放たれるが、その間隙を縫ったクルスの左ショートフックがカウンターで決まると何と王者ダウン。これで終盤ダメージを負って戦う事を余儀なくされたマクギガンだが14Rはここまでの失点を挽回しようと、より積極的に出ると疲れの見えるクルスは棒立ちになる場面も。しかしここで詰め切れなかったマクギガンは15Rクルスの相打ちのパンチでダメージを負い追撃の右・左・右で痛恨のダウン、立ち上がったが連打で2度目、ここからの反撃もままならずなんとか試合終了まで逃げ込むのが精一杯。結局屋外での試合で流石のサイクロンも晴天には勝てず終盤失速した王者が米国にタイトルを置いて帰る事となりました。

No218 今岡賢覚(法政大)vs天田広美(中央大)

2005年08月29日 20時55分36秒 | ボクシング
(第64回全日本L・ミドル級選手権決勝)
ウエルター級で優勝の兄(紀行)に続いてV2を目指す今岡はライヴァル天田と覇を争う。試合は2Rに入り天田が仕掛けると今岡は右ジャブで待ちの姿勢となり後手に回る、天田の逆1・2のショートが有効。3R開始早々から天田がラッシュし逆1・2も有効、今岡も長いリーチからの右ジャブや左ストレートを繰り出すがペースを完全には掴めぬまま試合終了。天田がセコンドとハイタッチした如く私の採点も天田有利と見たがオフィシャルは今岡のクリーンヒットを支持し今岡兄弟同時V2の達成となりました。しかし前年までは差が見られた両者でしたが、この時点では同格となっている様に思われました。
(追伸)全日本選手権決勝は例年NHK教育で放映されますが、この年は各級ダイジェストで放送され従来の軽量級重視からは趣を変えファンには面白い内容ではなかったでしょうか?欲を言うなら9階級全部を触って欲しかったですが1時間では無理なのかな。

No217 大野哲也(日大)vs今岡紀行(中電工業)

2005年08月29日 17時29分39秒 | ボクシング
(第64回全日本ウエルター級選手権決勝)
広島は広陵高校の先輩後輩が日本の頂点を目指しての対決となった一戦、1~2R身長・リーチで優る今岡がストレートでリードし迎えた最終3Rも足とジャブで突き放つ今岡に対し愚直に前進する大野は真正面から迫る為最後までストレートを貰ってしまう、結局貫禄を示した今岡のポイント勝ちでV2と地元開催のアジア大会代表を内定させました。
(追伸)以前私が練習させて頂いていたボクシング・クラブに引退後の今岡選手が練習に来ていましたが現役では無いとはいえガッシリした体格で元日本王者の風格を十分感じさせていました。思えば渡辺雄二選手と同学年で彼を破って高校王者にもなっていた事を考えると当然といえば当然でしょうが。

NO216 大澤淑郎(自衛隊体育学校)vs仁多見史隆(東農大)

2005年08月29日 15時20分22秒 | ボクシング
(第64回全日本L・ウエルター級選手権決勝)
4連覇を狙うファイター大澤に新鋭が挑む一戦。初回はガンガン前に出る何時ものスタイルの大澤が優勢だったが、2Rはリーチに優る仁多見のストレートが優勢で五分に戻し、迎えた3R仁多見がショートの1・2を何発も繰り返し大澤の出足を止める、それでも大澤は愚直にフックで仕掛けるが終盤は足も使いポイント・アウトした仁多見が第一人者大澤のV4を阻止し初の日本一に輝きました。

NO215 土橋茂之(ユニマット)vs八重樫剛(東農大)

2005年08月29日 10時58分04秒 | ボクシング
(第64回全日本ライト級選手権決勝)
V2を狙う元バルセロナ五輪代表の土橋が八重樫を迎え撃つ一戦となった。1~2R共にスピード十分なパンチ、土橋は右ストレート・八重樫はサウスポーからの右フックを武器に迫るがクリーンヒットは少ない。3Rお互いこのラウンドが勝負とばかりに手数を出すが決め手が無く難しい試合だと思われた終盤八重樫の左ストレートのカウンターがヒット、一進一退の展開もファイタースタイルからの手数で優った八重樫が本命を破り初優勝を飾りました。

No214 中園健治(日大)vs後藤一紀(拓殖大)

2005年08月28日 19時25分47秒 | ボクシング
(第64回全日本フライ級選手権決勝)
大学3年生同士による一戦はここまで1勝1敗の五分で頂点を目指し雌雄を決する。初回中園に比べると短駆な後藤がコンパクトなパンチで手数も多く、ボクサー・ファイターの中園はストレートで応戦するも積極的な後藤のラウンド。2R中園がジャブ・ストレートでじりじりと追うと後藤は初回の勢いが無くなり左右に足を使いかわそうとするが、その動きを見切った中園の落ち着いた展開となる。3Rの前半は後藤も手数を出すが、中園の右ストレートが後藤の動きの止まった一瞬やカウンターとなってクリーンヒットし試合終了。後藤の打ち終わりを攻めた中園のポイント勝ちとなりました。後藤も初回の積極性が2R以降もあれば勝機もあったのでしょうが、其れを許さぬ中園の一枚上手といった所でしょうか。

No213 辻本和正(日大)vs篠原宏和(東農大)

2005年08月27日 18時06分45秒 | ボクシング
(第64回全日本L・フライ級選手権決勝)
これより全日本大会決勝をレポートするが、今大会は広島アジア大会の最終選考会を兼ねる為各階級強豪が残ったアマファンには堪らない対戦となった。先ずは最軽量級から前年度と同じ対戦となったが、これまでの対戦は2年生の辻本が4年生の篠原を3戦全勝とカモにしている。初回両者共スラリとした体型ながら最初から良く手が出るが辻本の方がより前に出てサウスポーからの右フック~左ストレートのヒットが多い。2R篠原の連打で始まるが呼応する様に辻本も手数を返す、しかし篠原のショート・フックの方が若干有効。3R辻本の圧力に篠原は後退し左ストレート・右フックを喰ってしまうし手数も少ない、終盤勝負に出た篠原の右ストレートのクリーンヒットを許さなかった辻本が最終回を押さえ試合終了。結果も辻本のポイント勝ちとなりました。大学最後の年に後輩のライバルに一矢を報いたかった篠原ですが、試合終了後に四方に丁寧に挨拶をしていた姿に悔しさを感じました。

No212 レノックス・ルイスvsフィリップ・”オン・ア・ミッション”・ジャクソン

2005年08月26日 06時58分39秒 | ボクシング
(WBC世界ヘヴィー級タイトルマッチ)
24戦全勝の王者に挑むのは世界5位という評価を凌駕する30勝27KO1敗という立派な戦績を誇るタイソン・タイプのジャクソン。初回両選手のサイズの違いに眼がいっている間に放った開始30秒でのルイスの右ストレートでジャクソン早くもダウン、ダメージまだまだ少なく立ち上がった挑戦者もその後はスピードあるパンチを返すが如何せん中に入れない。2Rルイスの長いパンチに対しジャクソンはウィービングやダッキングを中心に巧く避けてはいるがタイソンと違うのは、そこから素早く飛び込めない事だ。3Rジャクソンはルイスのパンチに眼が慣れたのか避けるだけではなくフックを中心迫りだす、しかしルイスの強烈な右も虎視眈々と挑戦者を狙ってはいるが、この回は手数でジャクソンとみる。4Rルイスの1・2で一瞬動きの止まるジャクソン、前半フルスロットでいった為挑戦者の動きが少し鈍くなる。5Rジャクソンの左ジャブを貰ってルイスがバランスを崩す、改めてジャクソンのスピードに注目される程強気が目立つ、しかしルイスの右ストレートがジャクソンの動きの止まった一瞬を見逃さずにヒットするとダウン、カウント9で立ち上がった後も更に追撃し2度目のダウンもゴング後の為これは認められず。6Rダメージの残るジャクソンは開始されてもガードを固めるのに精一杯なためルイスのラッシュに晒されるが挑戦者はそれでも耐えて終盤はファイトに転じる。7Rルイスがジャブを突くとジャクソンはいよいよ中に入れなくなり王者の強烈な右ストレートでダメージを与える、上体の振りも少なくなると小さなジャクソンは苦しくなり右アッパーからの連打でダウン寸前になる。8R余裕の出て来たルイスはパンチもスムーズになりジャクソンは接近しても手数が出ず逆にルイスの右アッパー~左右のフックで膝を着くダウン、其れまでのダメージを見たレフェリーはそこで試合終了を宣告、ルイス3度目の防衛成功となりました。ここまで世界的には無名の挑戦者も良く健闘し同タイプのブルース・セルドンよりは良い選手と思われる好ファイターでした。

No211 ”フラッシング・フラッシュ”ケヴィン・ケリーvsジェシー・ベナビデス

2005年08月23日 07時12分49秒 | ボクシング
(WBC世界フェザー級タイトルマッチ)
37戦全勝の昇り竜王者に挑戦するのは1階級下の元WBO王者のベナビデスというサウスポー同士の一戦。初回スピードスターのケリーは右フックを引っ掛けてからの連打で先ずはペースを掴むが、2Rアマでの実績では格が違うベナビデスの狙いすました肩越しの左クロスでダウンを奪う、ケリーは余裕かまし過ぎか。3Rベナビデス夢よ再びとクロスを狙うが警戒心を増したケリーは注意しながらも手数を増し左でダウンかと思われたが挑戦者はバランスを崩していた事もありスリップと判定さる。4Rベナビデスはケリーをロープに釘付けしボディ・顔面へとコンビを放つ、今日の王者はフットワークが少ないので後手に回る場面も。5Rベナビデスの左クロスがある為にケリーは右ジャブが少ない。6R体力に優るケリーがじわじわ前進しイニシャティブを取る。7R今日のケリーはスピードを生かすよりも体力的優位を押し出しファイトしている。8R両者疲れが出たのかケリーの動きにも何時もの切れは無いものの、ベナビデスも足が動かぬ為つられて手も出なくなる。9Rベナビデスの鋭い1・2がケリーの顔面にヒットするとケリーはガードを固めてロープに詰まる悪い癖。10R~11Rとスタンド&ファイトな展開もケリーのラウンドで終始し、最終回ケリーは最後の回にきて元気が出てきたのかフラッシングなジャブが甦りベナビデスを追い回した所で試合終了。ダウンを奪われたものの調子が悪いなりに後半を支配したケリーが私の採点では3ポイント差、オフィシャルも王者を支持し初防衛を果たしました。
(追伸)昨日福岡県人同士のOPBF戦が行われ、キャリアの中でも秀逸なファイトを展開した”ハマのアリ”こと有永政幸が”筑豊のタイソン”丸山大輔を見事KOで破り初防衛を果たしました。”お見事”の一言に尽きるファイトでした。

No210 チャールズ・”ザ・ナチュラル”・マーレーvsジェイク・”ザ・スネーク”・ロドリゲス

2005年08月21日 17時50分51秒 | ボクシング
(IBF世界S・ライト級タイトルマッチ)
長身オーソドックスでアウトボクサーの王者マーレーに対するは短駆なサウスポーのファイター・ロドリゲスと何から何まで対照的な両者の一戦は初回からずっと同じ展開に終始し、距離を取って突き放したいマーレーに対するロドリゲスは潜り込んでかき回したい所。実際試合の方はといえばボディから攻め中に入ったロドリゲスを王者マーレーは最後までいなす事が出来ずにポイントを失い番狂わせでロドリゲスが新王者となりました。勇気を持ってインファイトを挑んだロドリゲスの作戦勝ちといった所でしょうか。
(追伸)浪速の闘拳亀田興穀(協栄)が3Rで新OPBF王者となりました、今まで実力が測りきれない面もありましたが、先ずは王座と世界ランクと実力を示せた内容に本人も満足なのではないでしょうか。おめでとう。