ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No1643 ”カンムリワシ”具志堅用高(協栄)vs鄭相一(韓)

2010年03月31日 06時53分55秒 | ボクシング
(WBA世界L・フライ級タイトルマッチ)
 15戦全勝の王者具志堅に、OPBF王者の鄭が挑む一戦。

 向かう所敵無しの具志堅に挑んだコリアンボクサーの鄭は、海外での世界初挑戦にプラスして過酷な減量で挑んだ為、本来のストレートに切れが見られず、王者にインファイトを許しては左眼をカット。

 迎えた4R、出血が止まらず塞がり始めて視界不良の鄭に対し、喧嘩四つの具志堅の左が何発も炸裂させると、調子の上がらぬ挑戦者をロープに詰め猛攻、動きの止まった鄭へショートの右アッパーを当て最後は肩で突き上げた様にも見えたが、挑戦者が倒れるとレフェリーがカウントを開始。

 5Rスピード差が歴然な両者は、開始早々具志堅の右・左に次ぐ右フックを炸裂させると、鄭が腰砕ける様にロープから反対側のロープへ蹈鞴を踏む様に崩れ落ちながらダウン、立ち上がるも戦意喪失気味に自コーナーへ首を振る姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 これで当時の日本人世界戦防衛タイ記録に並んだ具志堅が、6度目の防衛に成功しました。

 (追伸)
 「だんだん」「ゲゲゲの女房」と朝の連ドラづいている山陰へ行ってきました。
 特に開府400年記念行事の続く松江を中心に、今秋新館が開館する7年連続日本一の庭園を誇る足立美術館、とどめは2013年までの予定で行われる出雲大社の平成の大遷宮と、これから2~3年は大きな行事が目白押し、残る課題はアクセス故、高速道路と整備新幹線の完成が切に待ち望まれる所だぞ、鬼太郎!

No1642 ”カンムリワシ"具志堅用高(協栄)vsマルティン・ヴァルガス(チリ)

2010年03月30日 06時46分05秒 | ボクシング
(WBA世界L・フライ級タイトルマッチ)
 21戦全勝の王者具志堅が迎える指名挑戦者は、いくら食べても太らぬ特異体質を利して本来のフライ級から1階級落としてきたヴァルガスが相手、4度目の世界挑戦ながらこのクラスでは最強の挑戦者との呼び声高い中、試合開始のゴング。

 初回体格を比べても厚みのある具志堅は、ベタ足なファイターのヴァルガスを中心に、フットワーク軽やかにジャブで覗う。2Rヴァルガス手数は少ないものの一発一発に力を込めてきたが、そのパターンは左・右・左とワンパターンな為、眼の良い王者は打っては下がって対処する、しかし挑戦者の思い切り放つ右には流石に迫力が。3Rヴァルガスは1・2~左フックでジワリと前に出て具志堅が左フックでコーナーに詰まり続く連打で会場は一瞬静まるものの、強気な王者はその後打ち合いを挑み、逆に左で挑戦者がバランスを崩すと、観客は一気にヒートアップ。

 4R用心を重ねてきた具志堅の右に次ぐ切り返しのフックがやっと出る様になり、徐々に尾エースを奪ってきて、ヴァルガスはフットワークが無く踏み込みが浅い為エンジンの掛かってきた王者にはヒットしない。5R一旦は捕まえそうになったものの、その後反撃を喰らったヴァルガスは、いかんせん追い足が無く具志堅のジャブとサークリングを止められず、逆に王者の1・2をまともに貰いダウンを喫す。6R益々出ざるを得ないヴァルガスだが、こうなると具志堅のボクシングが冴えてきて、挑戦者の右も当たりヒヤリとするシーンも
あるが、王者のジャブが良く当たる。

 7R左眼の下が腫れてきたヴァルガスは思った程のテクニックが無く、具志堅の右リードが冴えてきて挑戦者が前に出ればカウンターをヒットさせ、更に強引にくると巧みにいなす、このクラスに降りてきて連勝を続けるヴァルガスだが思う様にペースに乗れない。8R戦前に立てた作戦がドンピシャな具志堅は、左の連打から最後はコーナーに詰めた所に再度左をカウンターで叩き込むとヴァルガスがダウン、弱々しく立ち上がったが王者の左~右フックでダウン、最後は連打で挑戦者の上体がロープの外へ出た姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 最強(と言われていた)挑戦者を相手に、グウの音も言わせず葬った具志堅が見事なKO防衛を果たしましたが、この日の戦いが思い返すと最後の輝きでしたね、グッシー。

 (追伸)
 宮脇俊三語り下ろしの「私の途中下車人生」を読みました。
 特に仕事に・国鉄全線完全乗車にと忙しくしていた中央公論社時代の秘話が多かったですね。

No1641 丸内徳男(大阪帝拳)vs国重講司(野口)

2010年03月29日 06時44分14秒 | ボクシング
(S・フェザー級10回戦)
 全日本新人王に輝きランクも3位へと上がってきた丸内が、ベテラン国重を迎えて行う一戦。

 初回丸内の強打を警戒し、国重がベテランらしく出入りのフットワークとジャブで距離をとり、被弾を巧みに避けている。2R摺足で巧みに戦う国重だが、丸内が顔面のみならずボディへ自慢のパンチを浴びせ始めると、ロープに詰まるシーンが増えてくる。3R下を打つぞと見せかけてから上を打ち出した丸内に漸く本来の動き見られ出し、ロープ~コーナーへと詰めると決してガードの固くない国重の腰が引けてしまい、ボディから上への連打で一方的な展開になるも、ここはゴングが一瞬早く鳴り救われる。

 4R勢いに乗った丸内がジャブをビシビシ突いてタイミングを測り試合の終焉を予感させると、小刻みなスウェー&ダックからリズムを掴んだ後に放った右ストレート~左フックで国重が崩れ落ちるが、ここもゴングに一瞬早く救われる。5Rダメージ深い国重は一か八かの勝負に出るが、その攻撃をやり過ごした丸内は、ロープ際で連打を浴びせると下段に腰掛ける様にダウンを奪う、良く立ち上がった国重だったがフラつく姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 丸内が自慢の強打で、ベテラン国重を粉砕しました。

No1640 渡嘉敷勝男(協栄)vsルペ・マデラ(メ) Ⅰ

2010年03月27日 06時56分23秒 | ボクシング
(WBA世界L・フライ級タイトルマッチ)
 ”具志堅の後継者”渡嘉敷が迎える初防衛戦の相手は、メキシコからやってきた指名挑戦者のマデラだったが、初めて迎える本場の選手を相手に序盤よりパンチを決められペースを奪われ、中盤以降も得意の連打が出ず苦戦を強いられて迎えた12R,マデラと比べても手数の少ない渡嘉敷は、本来真骨頂なハズのフットワークも乏しく、小柄な挑戦者のコンパクトなボディを貰ってしまう。

 13R先に手を出したい渡嘉敷だが、2~3割は手数の多いマデラのパンチを貰っては、口の中からも出血し、劣勢からか振りも大きくなる。14R王座を奪った金換珍戦と比べると沈んだ雰囲気の会場の仙台のリング上は、渡嘉敷のステップや脇の絞りがルーズなストレートをかわしては、マデラが接近戦でボディを叩き王者の動きを止まる。15RKOしかない渡嘉敷は不利を悟って出て行き乱戦に持ち込みたいが、29歳のベテラン・マデラはクリンチで巧みに誤魔化すと、逆に右フックを叩き付け王者の膝を揺らし駄目押しするが、21歳の若き渡嘉敷も王者の意地で何とか踏ん張り試合終了のゴング。

 私は少なくとも4点差でマデラの勝ちは明確かと思われたが、蓋を開けてみるとアッと驚く「ウィナー トカシキ」のコール!?。
 当時の専門誌を読み直すと、渡嘉敷の手数がポイントとなったとの記事だったが、30年振りに見直しても、手数・相手に与えたダメージ共に勝っていたのはマデラだと確信していますが、皆様は如何でしょうか?

No1639 カルロス・エリオット(八戸帝拳)vs大和武士(ワタナベ)

2010年03月26日 07時07分18秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋S・ウエルター級タイトルマッチ)
 日本のジムに所属する者同士による重量級好カード、王者エリオットに挑むのは元日本ミドル級王者の大和、リングインと同時に睨み合う両者に、浪速のファンも大いに盛り上がる中試合開始のゴングが鳴らされる。

 初回重量級らしからぬジャブ~右の交換に会場が大いに沸く、本来ミドル級の大和のサイズが大きく威圧感からかエリオットの腰が引け気味で、そこへ挑戦者が右を打ち下ろし上々のスタート。2Rジャブの探り合いからお互い大きな右を狙うが、大和がミドル級の迫力にエリオットはステップで対処する。

 3Rそれでもパンチのスピード差に自信のエリオットは、大和がパンチを放つ間にスピーディなジャブ~コンパクトな右を合わせてリズムを取り戻し左フックを浴びせると、途端に挑戦者の動きが大人しくなる。4Rエリオットのジャブが当たる様になると、今度は大和がバックステップ、完全に潮目が変わり挑戦者に弱気の虫が覗かせる様になり、コーナーに詰まった所へ最後は左フックから強烈な右を叩きつけると崩れ落ちる様に脆くもダウン、何とか立ち上がるもファイティングポーズを取れなかった姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 序盤善戦の大和もガス欠するのが早く、スタミナ難の欠点は解消されていなかったですね。

No1638 辻本章次(ヨネクラ)vs亀田昭雄(ミカド)

2010年03月25日 06時50分51秒 | ボクシング
(日本ウエルター級タイトルマッチ) 
 共にアマエリートからプロ入りした天才肌の重量級サウスポー同士の新旧対決、練習嫌いな所まで似た物同士のビッグマッチは、王者辻本が世界戦迄経験したキャリアを活かすか、21歳で6戦全勝全KOの勢いを活かすかに注目が集まる中、試合開始のゴングが鳴らされる。

 初回ジャブの当たる距離での探り合いも、若さに勝る亀田の肩越しの左が辻本を襲う、試合巧者な王者もビックリし続く1・2もヒットするなど、プロ6戦とは思えぬ上々のスタートをきる。2R先制攻撃を受けた辻本は未だ戸惑う気味でジッと様子を覗う中、亀田の左フックからボディという上下の攻撃が押し気味に試合を進め、挑戦者の1・2からラッシュに続き最後は左の打ち下ろしで先制のダウンを奪う、立ち上がった王者へ更にラッシュを浴びせるが、ここはラウンド終了のゴングに逃げられる。

 3R動きの戻らぬ辻本へ、亀田がシャープな1・2を放つが、それでも強かな王者は挑戦者が打ち疲れた所へ1・2を続けて見舞い、そう簡単には王座を渡さぬぞとばかりに両手を拡げておどけた仕草で挑発する。4R辻本が行き成りの左を放つと亀田も1・2で応戦、しかし王者ののらりくらりとしたペースにステップバックするシーンも見られ、流れは五分五分に。

 5R亀田の速い1・2に対しスピードで鈍る辻本はインファイトでのショートに活路を求めるが、挑戦者のスピーディな1・2でロープに詰まり、終盤連打~左ストレートが決まりダウン、ここは立ち上がった王者だったが、またもや亀田の左を貰うと観念した様にダウン、お辞儀した姿勢から何とか立ち上がるもヨロめく姿を確認したレフェリーがカウントアウト。

 ここに辻本の長期政権が終了し、ニューヒーローの誕生となりました。

 後に世界1位となりIBF含めると2度も世界に挑戦した亀田でしたが、この日の戦いを超えるファイトに出会う事はありませんでした。
 これも天才ゆえの事なのでしょうね。

No1637 ウイリアム・”ジョップ”・ジョッピー(米)vs保住直孝(ヨネクラ)

2010年03月23日 06時44分51秒 | ボクシング
(WBA世界ミドル級タイトルマッチ)
 OPBF王座も獲得し世界ランクも14位となった保住がいよいよ世界に挑む事となった一戦、相手は竹原慎二(沖)からその王座を奪っていった憎きジョッピーだ、一矢報いてくれ!

 初回のゴングと同時に右クロスを合わせていった保住だが、直ぐにジョッピーはスピード充分なパンチを浴びせると早くも挑戦者が右目をカットする、保住もしっかりとガードするが気圧されて手が出ない悪い癖が顔を覗かせる。2R体格有利な保住はジリジリと前に出るが、ジョッピーは足を細かく動かしスピード全開になると、挑戦者をそのスピードとコンビネーションで翻弄、保住もボディは当てるものの王者は冷静に対処する。3Rガードして前に出るだけで一発狙いの保住だが、中々パンチが当たらずジョッピーはヒット&アウェイに徹し、軽いパンチでポイント稼ぎ。

 4R保住がインファイトを挑み勝機を賭けてくるが、その攻防でも手数はジョッピーが勝り、その後尾は左右へのサークリングで連打の出ない挑戦者をアウトボックス。5R保住が接近戦で前に出て連打を放つと、特にボディを狙ってジョッピーの動きを止めにかかると、王者はバックステップとサイドステップを駆使して捌く。6R保住がボディから先制するとジョッピーは嫌がってバックステップ、ここに挑戦者の勝機がありヒットもするが、出来る事なら連打が欲しい。

 7R「保住いけるぞ」との歓声の中、タイミングの良いショートを放っていくが、そこへジョッピーが右アッパーでお出迎えすると、挑戦者の動きが鈍くなり手も足も止まり口も開いてくる。8R軽いながらもジョッピーのパンチを浴びてきた保住、流石にミドル級のパンチを貰い続けると動きが止まる、王者は上体だけではなくステップにもフェイントを入れて巧みにコントロールする。9R保住には踏み込みが欲しいが、それでもボディを叩くとジョッピーはフットワークでその攻撃をかわしては左を放ちアウトボックス、この回の王者は特にボディを嫌がっている様だ。

 10Rジョッピーの細かなパンチを浴びて顔が腫れてきた保住は、王者のパンチに実にスナッピーで強烈な右アッパーを貰い動きが止まるとジョッピーに余裕が出てアウトボックスに磨きがかかるが、王者が出てこない分挑戦者は何とか耐えていたが、肩越しの強烈な右から迫力ある1・2連打を浴びると保住が蹈鞴を踏んで手が出なくなった姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 チャンスとみるや一気呵成に勝負を決めたジョッピーの余裕勝ち。

NO1636 "サンドマン”ケヴィン・パーマー(金子)vs保住直孝(ヨネクラ) Ⅱ

2010年03月22日 10時08分28秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋ミドル級タイトルマッチ)
 6年ぶりの再戦は、6度の防衛を誇る無敗の王者パーマーに、リベンジを挑む元”ビッグマウス”な保住という構図だが、米兵として伊太利亜への転勤が決まってボクサーとして微妙な立ち位置のパーマーのモティベーションが気に懸かる。

 初回ジャブとフットワークにプラスし柔らかい上半身で捌くパーマーに対し、初戦と比べてキッチリとガードを固めてコンパクトなジャブを突いては右を狙う保住。

 前半はブロックを固めボディ攻撃に専念した保住は、中盤以降狙いを顔面へと移行させると、パーマーも的確な左リードブローで応戦すると、試合は6年前と同様に壮絶な打ち合いを呈してきた。

迎えた8R,パーマーが足を止めた瞬間に保住の左フックがクリーンヒットすると、遂に王者からダウンを奪う。9R中盤以降手数の減ってきたパーマーはダメージからかフットワークも使えなくなってきたが、保住もこの時間帯手が出なくなり様子見の様相も、王者のスローな左に右を合わせて放った左フック2発でパーマー再びダウン、立ち上がった所に挑戦者が一気に連打を浴びせるとパーマー脆くも崩れ落ちると、レフェリーが王者を抱き抱え試合終了。

 保住がリベンジを果たすと共に、1ステップアップなOPBF王者へと昇り詰めましたが、やはり転勤の影響からかパーマーの肉体はボクシングを戦う為に準備を万端に行ってきたかというと些か疑問に思われました。
 カルロス・エリオットと同様、一度は念願の世界に挑戦させてあげたかったですね。

 (追伸)
 「2012」を観ました。
 「デイ・アフター・トゥモロー」とは逆の、地球が熱くなるという設定でしたが、「デイ・~」と比べると迫力がありました。
 結局は金持ちが生き残るんでしょうか?

No1635 保住直孝(ヨネクラ)vs”サンドマン”ケヴィン・パーマー(金子) Ⅰ

2010年03月21日 15時12分09秒 | ボクシング
(日本ミドル級王座決定戦)
 7戦全勝の保住と、9戦負け無しのパーマーという、共に無敗の王座決定戦の好カード、特に当時の保住は"ビッグマウス"吹き過ぎ状態故、その戦い振りに注目が集まる。

 初回自信満々な保住、お互い重量級らしからぬリズミカルな動きからスタートも、パーマーが良くジャブを利用しこれがまた良く当たる、保住のボディも当たるものの顔面は一発を狙い過ぎて当たらない。

 5Rパーマーは距離を詰め保住をロープへ押し込み連打を浴びせると、保住は手首の骨折の影響からか左が出ない、しかしロープブレイク後の一瞬のチャンスに放った左フックがパーマーのテンプルを捉え、続く右を打ち下ろすとパーマーがダウン、千載一隅のチャンスを迎えた保住だったが焦りからか一発を狙い過ぎ、ダメージの残るパーマーに逃げられる。

 中盤クリンチで逃げられ再びパーマーに攻め込まれた保住は、左眼が腫れ自在にパンチを打ち込まれて迎えた10R、視界不良な保住へパーマーは軽快なフットワークからジャブを飛ばしヒット&アウェイ、打たれっ放しの保住が蹈鞴を踏んだ所へレフェリーがドクターチェック、最後の勝負に賭けた保住だが見えない相手にパンチが当たる筈も無く、打たれっ放しになった所でスタンディングダウン、眼の腫れとダメージを鑑みカウント10迄数え上げられ試合終了。

 同じ無敗でも、質の違いを知らしめたパーマーが日本王者に就きましたが、敗れた保住はプロ・アマを通じて初の敗北を喫してしまい、”ビッグマウス”の上についているピノキオの様な鼻を見事に折られてしまいましたね。

No1634 宋鎮烈(韓)vs保住直孝(ヨネクラ)

2010年03月20日 10時49分26秒 | ボクシング
(ミドル級10回戦)
 日韓王者同士によるノンタイトルながらも豪華な一戦、此処まで11戦ながらアマキャリア豊富で弟もOPBFのS・ウエルター級王者の32歳宋相手に保住が如何に戦うかに注目の中試合開始のゴングが鳴らされる。

 初回背の高い保住が1・2を伸ばすが、踏み込みが浅い為ヘッドスリップしては容易に中へ入る宋が前に出てプレッシャーをかけては素早くコンパクトな左フックや右アッパーを合わせて、試合の駆け引きは並々ならぬモノがある事を証明、保住は左やフットワークが少ないものの返す左フックは切れがある。3R更に中へ入り込んだ宋のダックを交えた左ボディがヒット、ディフェンスからオフェンスへの切り替えが速く、焦った保住が手を出さずに油断して単に前へ出てくる所に宋が右のショートアッパーをヒットさせると脆くも両膝が崩れながらダウン、立ち上がるもダメージの残る保住へ宋がラッシュし、果敢な攻撃に保住はガードに終始し返すパンチにも力が無いが、終盤打ち疲れた宋と激しく打ち合う。

 7Rしかし前半で決められなかった32歳の宋の動きが徐々に落ち始めるが、念願の兄弟同時OPBF王者に向けて気力を振り絞ってくるも、バッティングで右目尻から出血し始めると途端に動きが落ちてきて、出血で眼が見えなくなったのか保住の左ボディを浴びてしまう。8R動きの鈍ってきた宋へ保住の左が百発百中で当たり出すと、途端に保住に気合が入ってスウィッチオン、ジャブでタイミングを測って放った右の大振りフックがまともに捕え、続けた左ボディフックが腹を抉ると一瞬間を置いて宋が転げながらダウン、自コーナーでもがきながら立ち上がる事が出来ずに10カウント。

 白熱の日韓王者対決は倒し倒されの激闘の末、保住が逆転KO勝ちを収め、日本男児の面目躍如と相成りました。

 (追伸)
 「真夏のオリオン」を観ました。
 「ローレライ」を見たからか、内容・CGとも二番煎じの感が否めませんでしたが、平和について改めて考える機会にはなりましたね。