ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No1068 永瀬輝男(ヨネクラ)vs竹中義則(尼崎亀谷)

2008年05月30日 06時47分35秒 | ボクシング
(日本ウエルター級タイトルマッチ)
 佐々木基樹(協栄)相手に微妙な判定で初防衛を果たした永瀬が迎える指名挑戦者は、関西でじわじわとランクを上げてきた竹中が相手。

 デビュー当時のS・フェザー級から3階級アップさせた竹中が軽くフットワークを使えば、永瀬はいつもの如くジワジワとプレスをかける。

 終始打ち合いが続いたが、永瀬に方が突進力があり、一方の竹中は珠に良いパンチを入れるがバランスが悪い。

 中盤以降、永瀬は6~7Rを支配したが、9~10Rは竹中が有効打を決める中試合が終了。

 結局お互いこれといった決め手が無く、判定は引き分けとなり、これまた辛くも王者永瀬が2度目の防衛成功となりました。

No1067 崔尭三(韓)vs”渡嘉敷2世”山口真吾(渡嘉敷)

2008年05月29日 06時40分13秒 | ボクシング
(WBC世界L・フライ級タイトルマッチ)
 当時世界挑戦も間近と噂されていた横山を番狂わせで敗りチャンスを掴んだランク13位の山口が、一気に世界王者に挑んだ一戦。

 減量に不安の山口が初回より積極的に前に出るが、体格に優る崔が右の打ち下ろしから左フックの強打で挑戦者が後退、パンチの重みの違いが現れる。2R崔のパンチを貰うと、山口は大きくサークリングして何とか体勢を立て直す。3R山口のジャブの連打がヒットするが、崔は右の強打一発でチャラにする、それでも挑戦者は王者をロープに詰めて逆に連打を浴びせる。

 4R山口は左を打った後右のガードが下がる為崔の左を貰ってしまうが、挑戦者の右カウンターで王者は一瞬効いてしまう、特に山口の右の一発狙いが効果的。5Rの山口はサイドステップを駆使し、崔に決定打を許さない。6Rスタミナ自慢の山口が手数を増してきて右ボディ~左フックの顔面を打ち分けるが、崔はあくまでもインサイドからのショートで挑戦者の右目を切り裂く。

 7R山口は大振りのパンチを放った後、顎の上がる欠点があり、崔は短いパンチの連打を先手先手と放ち、倒しにかかってきた。8R山口は崔をコーナーに詰めて連打を浴びせるが、王者も狙い澄ました右フックで挑戦者を後退させる、しかし山口は怯む表情は覗かせるもののタフに反撃してくる。9R劣勢の山口は崔をロープに詰めラッシュを敢行も、その隙を突いた王者が左フックからチャンスを掴み右クロスをテンプルに被せると挑戦者がダウン、立ち上がった山口に更に右クロスを狙った王者の猛攻が続く。

 10Rダメージの残る山口に崔が左右の連打を浴びせると、挑戦者は下を向き動きが止まり防戦一方になった所でレフェリーが試合をストップ。

 王者崔が3度目の防衛をTKOで果たしましたが、全国的に無名の山口の頑張りに、大健闘が光った一戦でしたね。

No1066 アーロン・”ザ・ホーク”・プライアー(米)vsニッキー・フラーノ(加)

2008年05月28日 06時55分45秒 | ボクシング
(IBF世界S・ライト級タイトルマッチ)
 網膜剥離の疑いでメジャータイトルを剥奪されたプライアーが、当時新興のIBFに活路を求めて行った一戦。

 初回カウンターの左フックでフラーノが回転する様にダウン、右を軽く合わせるとダイブしながら2度目、早くもチャンスを掴んだプライアーに何とかクリンチでしのいだフラーノだが、絶望的なスタートだ。2R折角のチャンスを何故か慎重に戦うプライアーは、地元カナダ人のフラーノに敬意を表するかの様なファイトだ。

 10R軽いコンビを浴びせ続けるプライアーに、ダメージの蓄積したフラーノは逆転の一発狙い。11R無名フラーノのパンチを容易に貰うシーンもあり、プライアーは決して本調子では無い事を印象づけ、挑戦者も必死にコンビを返す。12Rプライアーはペースチェンジの為フットワークを使ってアウトボックス、相手が動きだすと追う脚が出ないフラーノの的中率が下がっていく。

 13R勝負に出たプライアーが、細かいパンチを浴びせ続ける。14Rフラーノが出てくる所にパンチを合わせ、強引に倒す事を諦めたプライアーはポイントアウト狙い。15R軽く流すプライアーに、必死に抵抗するフラーノという展開の中試合終了

 オフィシャルは大差、因みに私の採点も8点差で王者プライアーを支持しタイトル防衛と相成りましたが、本当は1Rで終わったであろうこの戦い、フラーノの地元に遠慮が働いたのか、それともプライアーの力に衰えが・・・。

No1065 ”タイガー”・D・ミハエルゾウスキー(独)vs”デストロイヤー”・R・ホール(米)

2008年05月27日 06時57分10秒 | ボクシング
(WBO世界L・へヴィー級タイトルマッチ)
 44戦全勝の王者ミハエルゾウスキーが、地元ドイツに元WBA暫定王者で5位の強豪ホールを迎えて行う一戦。

 初回191cmと長身サウスポーのホールに距離を詰めて行きたいミハエルゾウスキーだが、挑戦者の長い左右ストレートの手数の多さに王者はブロックで様子見。2R長いコンビネーションを多用するホールに対し、ジャブを丁寧に繰り出すミハエルゾウスキー。3Rホールのジャブが鞭の様に撓う柔なら、ミハエルゾウスキーのそれはコンパクトな剛だ。

 4R今迄以上に手数を増してきたホールは、距離が詰まるとショートアッパーを突き上げるが、意を決したミハエルゾウスキーが強引に出て強烈な右ストレートを2発ヒットさせお互いの顔面を跳ね上げる。5Rダメージからか右膝が突っ張ってきたホールに、ミハエルゾウスキーの右ストレートが最短距離でヒットし出すと、挑戦者のパンチに切れが感じられなくなる。6R左右ボディでミハエルゾウスキーの接近を拒もうとするホールだが、軸のブレ無い王者は左ショートフックで対抗mする。

 7R初っ端から勇敢に出て行くミハエルゾウスキーの重厚な攻めにホールは突き放せなくなって、段々とロープに追い詰められてきた。8Rサウスポーに対し巧みにジャブをヒットさせるミハエルゾウスキー、勝ち味は決して速くはないがどんな相手にも同じ攻撃が出来る点に強みが感じられる。9R両者のパンチの質を比べると、スナップを効かせているミハエルゾウスキーのパンチ故、ホールの右目がかなり腫れてきた。

 10Rストップを恐れて勝負に出たいホールだが、フットワークが動かなくなってきて追い詰められ王者の背中にヒットする程のボディブローで反撃するが、ミハエルゾウスキーの右カウンターを浴びて失速する。11Rホールがショートの右アッパーをクリーンヒットし賺さず勝負に出ると、胸突き八丁の両者が最後の力を振り絞り打ち合うとなるが、いよいよ腫れの目立ってきた挑戦者の右目を見てドクターチェック、その意見を受け入れレフェリーが試合をストップ。

 ホールが攻めていただけに聊か解せないストップだったが、王者ミハエルゾウスキーが大台の20度目の防衛に成功しました。

No1064 アーロン・”ザ・ホーク”・プライアー(米)vs金相賢(韓)

2008年05月26日 06時57分04秒 | ボクシング
(WBA世界S・ライト級タイトルマッチ)
 アルゲリョとの2戦をクリアし評価がMAXに達しつつあるプライアーが、ランク1位のOPBF王者金を迎えての指名試合。

 初回サウスポーの金が行き成り大振りの右フックを振るうと大きくバランスを崩す失笑なスタート、大丈夫か?そんな挑戦者に左右ブローを余裕で決めるプライアーが早くもロープに詰めてくる。

 2Rサウスポーに対する右ストレートをビシビシ決めると金のフットワークが止まってしまい、アップアップの状態でパンチを浴び続け、今にもストップされる位一方的な展開になってしまう。

 3Rインターバルの間にもドクターチェックを受ける程のダメージを被った中、何とかコーナーを出て行った金だが、プライアーの連打を浴び打たれっ放しになった状態を見てレフェリーが惨劇に終止符を打ちました。

 指名試合という好カードに期待したファンに、OPBF圏から来た挑戦者がどう映ったかを考えると、此方が頭を抱えたくなります。

No1063 ”クワイエットマン”・J・ルイスvsE・”リアル・ディール”・ホリフィールド

2008年05月25日 08時33分23秒 | ボクシング
(WBA世界へヴィー級タイトルマッチ)
 1勝1敗を受けた所謂”ラバーマッチ”は、王者ルイスに2位ホリフィールドが挑む形となった。

 試合は背水の陣のホリフィールドが左フックをヒットさせると、ルイスが大きくバランスを崩しスリップとの裁定ながら際どいダウンを浴びせるスタートとなる。

 その後も決着をつけるべくお互い一発に力を込めてパンチを振るい合う展開が続き、結局私の採点は2点差でホリフィールドもオフィシャルはドローの裁定となり、王者ルイスが辛くも王座を防衛しましたが両者の決着はつかずという何とも「モヤっとボール」満載された伊東四郎的な終わり方となってしまいました。

No1062 アーロン・”ザ・ホーク”・プライアーvs”貴公子”アレクシス・アルゲリョ Ⅱ

2008年05月24日 07時35分19秒 | ボクシング
(WBA世界S・ライト級タイトルマッチ)
 アルゲリョが4階級と引退を賭けて挑んだ一戦。

 初回自信満々のプライアーが荒々しくアルゲリョに襲いかかるが、挑戦者の右カウンター王者は足にくる、しかし委細構わず真正面から右クロスを浴びせるとアルゲリョがダウンを喫す。2Rアルゲリョが左右ストレートで早期にペースチェンジを測るが、プライアーも右へのサイドステップで対抗するが、挑戦者の右クロスで王者がああ聞くバランスを崩す。3Rプライアーが手数を増し巧みにウィーブやダックを交えるが、出てくる所にアルゲリョの右ショートアッパーからロープへ詰めショートの連打で王者の膝が伸びるシーンも。

 4Rプライアーがショートの左フックの連打でアルゲリョがダウン、立ち上がった挑戦者をロープ・コーナーに詰め嵐の如くパンチを浴びせるが、アルゲリョも鬼気迫る表情で必死に対抗する。5Rも続くプライアーのラッシュにアルゲリョも右クロスで対抗、やっと1/3が終わった所だが両者のハイスパートなファイトは素晴しい。6R第一戦と同じく嫌な流れを断ち切るべくプライアーがアウトボックスするとパンチのヒット率が上昇、それに伴いアルゲリョが王者の動きについて行けなくなる。

7R接近戦での打ち合いになると百戦錬磨のアルゲリョだがプライアーも王者の意地でハードライトを返す、プライアーがレフェリーの所作が邪魔で文句を言うと会場からブーイング、まさしくヒールな王者の面目躍如。8Rアルゲリョの左フックで会場がヒートアップ、プライアーをロープ・コーナーに詰めてラッシュを浴びせるが、ローブローが重なり減点1、これで一息ついたのか王者は再びアウトボックスでペースを取り戻す。9Rプライアーが顔面・アルゲリョがボディへコンビネーションを集める。

 10Rプライアーが前へ出ながら軽快なアウトボクシングでパンチを浴びせ、フットワークの止まってきたアルゲリョにショートの連打を細かくヒットさせると挑戦者はロープ際にお辞儀をする様にダウン、座った姿勢のままレフェリーのカウントを聞くアルゲリョの表情にはダメージよりも観念した感が現れそのまま10カウント。

 遂に偉大なボクサーに終止符が打たれた瞬間でした。

No1061 ”ビッグO”・フレス・オクェンドvsデヴィッド・”アイゾン”・アイゾンリティ

2008年05月23日 07時03分09秒 | ボクシング
(ヘヴィー級10回戦)
 オリンピアン且つランク4位同士のサバイバル戦は、C4位でアトランタ代表のプエリトリカン21全勝オクェンドとA4位でバルセロナ銀のナイジェリア人アイゾンリティとの激突だ。

 初回オクェンドがパンチを上下に散らし、距離を測りながら狙う左フックが鋭く、スナップを効かせている為パンチの弾きが良いが、アイゾンリティもそれに対ししっかりとガードをしている。2R両者アマ出の実力者だが、オクェンドの基本に忠実なジャブが鋭い。

 3Rジャブでコントロールしてタイミングを掴んだオクェンドが右ストレートでアイゾンリティのガードを突き崩してきて、更に左フック~右フックで数発チャンスを掴み連打を浴びせると銀メダリストが反撃出来なくなりレフェリーが試合をストップ。

 集中打で連勝を22に伸ばしたオクェンドが歓喜する横で納得いかない表情のアイゾンリティだったが、手を出さないと止められても仕方がないぞ。

(追伸)
 藤田宣永著「転々」を読みました。
 映画とは大いに異なる内容に違う作品の様でしたが、同じテクテクストーリーである恩田睦著「夜のピクニック」と比べても10倍素晴しい作品でした。

No1060 アーロン・”ザ・ホーク”・プライアー(米)vsアレクシス・アルゲリョ(ニカラグア)

2008年05月20日 06時45分45秒 | ボクシング
(WBA世界S・ライト級タイトルマッチ)
 アマ時代T・ハーンズにも勝ったプライアーが、4階級制覇を目指すアルゲリョを迎えて行った好カード。

 初回プライアーが荒鷲の如くワイルドに攻め出ると、アルゲリョも王者の防御の穴をついて左右ストレートを突き刺す、ボクサーとしての質は比べるべくも無いが其れを補って余りある王者のパワーを感じる。2Rプライアーのラッシュでアルゲリョはロープに詰まるが、ニヒルなコールマン髭の挑戦者は冷静にショートのカウンターを返していく。3Rガードの低いプライアーとキチッと顔面をガードするアルゲリョ、両者の防御技術も比べるべくも無いが挑戦者のチョッピング・ライトを貰ってもタフな王者は平気で反撃する。

 4Rプライアーのジャブ~逆1・2がアルゲリョのガードをぶち抜きロープへ後退させるが、挑戦者も1・2を打ち返すと王者は一瞬後退する。5R決して速いとは言えないが、アルゲリョの探り針の様なジャブから上体を揺さぶるプライアーに右のカウンターを合わせる。6R戦法を変える様なフットワークからジャブを飛ばすプライアーは、その動きについて行けないアルゲリョの隙を突いて右の強打をぶち込む。

 7R意外なプライアーのアウトボックスに戸惑うアルゲリョに右を叩きつけるが、挑戦者も次第にその動きを読み右ストレートを伸ばすと王者がバランスを崩す。8Rプライアー折角右をヒットさせても身体が流れる為後続打が出ず、徐々にペースはアルゲリョへと傾き出す。9Rプライアーのフットワークは止まって来て、近距離でのパンチの交換は常に追い詰めるアルゲリョの右が単発で数発ヒットも、王者も1・2・3のコンビを返すクロスファイト。

 10Rプライアーがフェイントを交えたコンビネーション・ブローを放つ。11Rアルゲリョの右がカウンターとなってクリーンヒット、その後の右も貰うプライアーは何とかゴングに逃れるがコーナーを間違える程のダメージが、しかしここでコーナーへ引き戻すセコンドがマウスピースを抜くと同時にプライアーの口に何か入れたのを俺は見たぞ!12R1分間のインターヴァルで動きを取り戻したプライアーは、再びコンビを放つがそこにアルゲリョは右を合わ一進一退の攻防、しかし此処に来てもフォームを崩さぬアルゲリョに改めて感服する。

13Rプライアーの飽くなきラッシュにも感服するものがあり、アルゲリョの右の直撃を貰いつつもアウトボクシングでペースを取り挑戦者にダメージを蓄積させる。14R逆1・2でチャンスを掴みコントロールするプライアーは、更にコンビネーションで決定機を掴んで炎のラッシュを浴びせ、アルゲリョが反撃出来なくなる姿を見てレフェリーが試合をストップ。
 と同時にキャンバスに沈み行く挑戦者の姿に巨星堕つの印象を植え付けさせられた、歴史的一戦でしたね。

(追伸)
 小堀が世界王者になったその日に亡くなられた張飛選手、故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌

No1059”玄海のリュウ” 越本隆志(福間スポーツ)vsセーンシー・ポーチャイワッタナ(泰)

2008年05月19日 07時02分14秒 | ボクシング
(OPBF東洋・太平洋フェザー級タイトルマッチ)
 世界再挑戦を狙う越本のOPBF初防衛戦は、タイ王者でランク10位のセーンシーが相手。

 初回サウスポー同士の一戦は、お互いジャブを突き合う静かな立ち上がり。

 2R~5Rセーンシーは単発のジャブやストレートをボディ中心に攻め、越本はジャブという展開だがコンビネーションが少ない。

 6Rセーンシーは越本のジャブを潜り、単発のボディ・ブローを好打。8R中盤セーンシーの肩越しに越本の左ストレートがクリーンヒットも、後続打が出ない。9R越本は相変わらずジャブが良く、セーンシーはペースを変える事が出来ない。

 12R越本は倒しにかかり1・2を放つがダウンを奪う事が出来ず、対するセーンシーは相変わらず単発のまま結局試合が終了。

 私の採点はドローも、オフィシャルは越本を支持し先ずは初防衛成功と相成りました。