「平家の郷」常務 朽木敬之のブログ

宮崎創業1983年 
ハンバーグ専門店「平家の郷」
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変わらず愛するモノ。

2009-06-04 01:19:19 | Weblog
 世の中には、変わらず愛するモノと、飽き易いモノがあると思う。モノの価値は人間に様々なことを教えてくれる。

 ボールペン。世の中には数万のボールペンから数十万するようなボールペンも数多く存在する。百貨店や商業ビルに行くと、文具コーナーはあるが、そこのボールペンを見るとターゲット層がなんとなく分かる。

 どれくらいの所得の方をターゲットにしているのか?1万円前後のボールペンを並べる店、1万円以下、2~5万、5万以上とその場所によって並べる商品と価格は違うものだ。

 是非、郊外と都心の商業ビルに行った際には文具店のボールペンを見て欲しい。一番目につく場所にあるボールペンがターゲットを示しているといっていいはずだ。ちなみに先日行った東京駅前のモアゾという商業ビルでは、メインが8万円前後であった。

 100円ショップでは10本入りのボールペンもある。つまり1本10円だ。それが、10万円もするものまである。高いペンには確かに、書き易さ、デザイン性、高級感がある。ボールペンの目的はあくまで書くことであるが、そのモノに求める価値は人それぞれなんだと。

 相場よりも高いモノを購入すると目的以上の価値が加わる可能性が高い。それに対する愛着は強くなるはずだ。100円のボールペンなのか、1万円のボールペンなのかによって、扱う側の丁寧さ、慎重性、愛着は大きく異なる。だから、相も変わらず愛されることになる。無くした時、壊れた時にはショックも大きい。

 お客様が商品を買う時、もしくは外食する時に、どういう目的なのかを知ることは、商品を提供する側の迎え方において、非常に重要なファクターとなる。お客様はなぜ、どんな気持ちでご来店されたのか、なぜこの商品を頼んだのか。そういうことを察知し、お客様の気持ちを満たすことが大事なこと。

 レストランでは、購入とは違ってその場で商品を消費する。だからこそ、その瞬間こそが勝負になる。優雅な食事をしたい、お腹いっぱい食べたい、いろんな味を楽しみたい、早く食べたい。そんなお客様の想いは、お客様を見ていなければ知ることは出来ない。我々がお客様の想いに答えることで、お客様は価値を見極める。

 500円で食べれるファーストフード。2000円で食べる飲食店。4倍の違いを見せなければ、お客様は愛着など湧くはずもない。世の中には、変わらず愛されるモノと飽きないモノがある。いかなる価値を生み出すかは、創り手次第だ。俺ならお客様の心を全力で読み取る。それが現場の醍醐味であり、現場での実力だ。と信じてやまない。