「戦場でワルツを」
シネ・スイッチ銀座にて。
監督・脚本・音楽 アリ・フォルマン
イスラエルの映画監督アリ・フォルマンが“アニメーション”で自らのレバノン戦争従軍の記憶を追う、異色のドキュメンタリー映画です。
私はいつものクセで、事前知識ほとんどナシで映画を観始めました。
これが裏目に出た!
主人公たちが話している“戦争”が、いつの、どんな戦争についてなのか判らない
ので、話が理解出来なくなってしまったのです(T_T)。
この映画に関しては、観る前に、イスラエルという国と、それに対してパレスチナ難民について、さらには“サブラ・シャティーラの虐殺”についてある程度(本当は詳しく知っている方がよいにきまっているのですが)知っておいた方がイイと思います!
この映画は、フォルマン監督自身が「自分はレバノン戦争に従軍したはずなのに、その記憶がほとんどなくなっている」ことに気付き、セラピストや当時の戦友たちに話を聞いていくうちに、徐々に記憶が戻ってきて・・・という感じの、“ドキュメンタリー”に、戦争当時の記憶の“映像”を加えて、それらを元に“アニメーション”という手法でフィルムに収めた作品です。
私もストーリー中頃でようやく「主人公(監督)はイスラエル軍の兵士として反イスラエルのゲリラや、レバノンとの戦争に従軍したと・・・」
「そして、どうやら、イスラエル軍がパレスチナ難民を包囲して、その中で虐殺があった・・」
と、恥ずかしながらやっとストーリーが見えて来た次第でした。
鑑賞後に調べて解ったのですが、
この映画で語られる「虐殺」とは、1982年9月16日から18日にかけてイスラエル軍包囲の元、レバノンのキリスト教マロン派“ファランヘ党”によって行われた
「パレスチナ難民大量虐殺」または地名から「サブラ・シャティーラの大量虐殺事件」と呼ばれる世界的に悪名高い事件なのですな。
レバノンの首都、ベイルート郊外で起きたこの虐殺で犠牲者は1000人とも3000人ともいわれておるそうです。
その引き金となったのが“親イスラエル”のレバノン大統領、バシール・ジェマイエル氏の暗殺です。
この映画の英語題「Waltz With Bashir」のBashir氏ですな。
題名の所以は映画を観ていただければ解ります・・。
観終わって・・大変重い気分になりましたな・・。
しかし、そんなエンディングにせざるを得ない現実が今でもあるよと、フォルマン監督の強い反戦のメッセージがこもった一作でした。
P.S.色々もっと、勉強いたしますm(__)m。
ひきばっち的満足度★★★☆
シネ・スイッチ銀座にて。
監督・脚本・音楽 アリ・フォルマン
イスラエルの映画監督アリ・フォルマンが“アニメーション”で自らのレバノン戦争従軍の記憶を追う、異色のドキュメンタリー映画です。
私はいつものクセで、事前知識ほとんどナシで映画を観始めました。
これが裏目に出た!
主人公たちが話している“戦争”が、いつの、どんな戦争についてなのか判らない
ので、話が理解出来なくなってしまったのです(T_T)。
この映画に関しては、観る前に、イスラエルという国と、それに対してパレスチナ難民について、さらには“サブラ・シャティーラの虐殺”についてある程度(本当は詳しく知っている方がよいにきまっているのですが)知っておいた方がイイと思います!
この映画は、フォルマン監督自身が「自分はレバノン戦争に従軍したはずなのに、その記憶がほとんどなくなっている」ことに気付き、セラピストや当時の戦友たちに話を聞いていくうちに、徐々に記憶が戻ってきて・・・という感じの、“ドキュメンタリー”に、戦争当時の記憶の“映像”を加えて、それらを元に“アニメーション”という手法でフィルムに収めた作品です。
私もストーリー中頃でようやく「主人公(監督)はイスラエル軍の兵士として反イスラエルのゲリラや、レバノンとの戦争に従軍したと・・・」
「そして、どうやら、イスラエル軍がパレスチナ難民を包囲して、その中で虐殺があった・・」
と、恥ずかしながらやっとストーリーが見えて来た次第でした。
鑑賞後に調べて解ったのですが、
この映画で語られる「虐殺」とは、1982年9月16日から18日にかけてイスラエル軍包囲の元、レバノンのキリスト教マロン派“ファランヘ党”によって行われた
「パレスチナ難民大量虐殺」または地名から「サブラ・シャティーラの大量虐殺事件」と呼ばれる世界的に悪名高い事件なのですな。
レバノンの首都、ベイルート郊外で起きたこの虐殺で犠牲者は1000人とも3000人ともいわれておるそうです。
その引き金となったのが“親イスラエル”のレバノン大統領、バシール・ジェマイエル氏の暗殺です。
この映画の英語題「Waltz With Bashir」のBashir氏ですな。
題名の所以は映画を観ていただければ解ります・・。
観終わって・・大変重い気分になりましたな・・。
しかし、そんなエンディングにせざるを得ない現実が今でもあるよと、フォルマン監督の強い反戦のメッセージがこもった一作でした。
P.S.色々もっと、勉強いたしますm(__)m。
ひきばっち的満足度★★★☆
TB&コメントありがとうございました!
映画を通じて知ることって多いですよね。
今回もまったく皆無でした。正直暗くて
抑揚がないアニメなので睡魔に襲われて
しまいました(汗)
リベンジして観たいとは思いませんがね。
トラックバック&コメントありがとうございました。(*^-^*
中東情勢に関する予備知識を持って観たほうがより深く理解できたような気もするけど、
この作品のテーマは戦場で受けた心の傷(トラウマ)との対峙のような気もしましたよ。
中東情勢は単純に片側からの見方では成立しないものですから、確かに監督の描きたかった虐殺は惨いものの、その裏にある理由だとか情勢を知らないと、単に「酷いことだ!」で終わってしまうんだと思うんですよね。
まだまだ勉強がたりません。^^;
そうなんですよね~。本当に多いんですよ・・。
私は日常、TVをほとんど見ないせいもあって、国際情勢や政治はもとより、タレントさんの顔も知らない(笑)という体たらくなんですよ~。
やはり、地球に住む人間として、
もうすこし勉強します!
なるほど~。そういう見方もできますね~。
本当の戦場へ行った兵士は、相当な心的外傷を
受けて帰還してくるらしいですものね・・。
ベトナム戦争の帰還兵に多く見られ、実は湾岸戦争の帰還兵にも心的外傷は多く見られていることが報じられていますので、どこの戦場でも起こりうることなのでしょうね・・。
そうなんですよね~。
中東の紛争を本気で理解しようと思ったら、
その人の人生を賭ける位の覚悟が必要かも
しれませんね。
最終的にはその人の判断になるのでしょう
けれど・・。
私もこういう映画を見ると、自分の無知さ加減に忸怩たる念を禁じ得ません・・。
でも映画から重要な史実を教わることって多いですよね。私がすぐに思い浮かぶものとしては『ホテル・ルワンダ』ですね。衝撃的でした。
なるほど。そういう解釈も出来ますね。
監督であり主人公のアリの記憶が欠落していて、徐々に当時の惨状を思い出してゆく、というストーリーの構成が、観る者により強く戦争の恐怖を感じさせるのだと思います。
>私がすぐに思い浮かぶものとしては『ホテル・ルワンダ』ですね。衝撃的でした。
その作品は未見なので、今度是非観てみようと思います!参考になりますm(__)m。
私が思い浮かぶのは、「キリング・フィールド」ですね・・。