ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「Dr.パルナサスの鏡」

2010-01-29 21:43:18 | Weblog
                              「Dr.パルナサスの鏡」
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・テリー・ギリアム

ネタバレあります!
物語りの舞台は2007年のロンドン・・。
年齢1000歳を超えるというパルナサス博士(クリストファー・プラマー)が率いる旅芸人の一座は、今夜も路地で“パルナサス博士の鏡”を、細々と興行していた・・。

一座の語り役のアントン(アンドリュー・ガーフィールド)。
紅一点は博士の娘、ヴァレンティナ(リリー・コール)。
ユニークキャラのパーシー(ヴァーン・トロイヤー)。

しかし最近は観客も少なく、一座はこの現代に取り残されたような扱いを受けていた・・。

ある夜、大きな橋げたに吊るされていた男(ヒース・レジャー)を助けたアントンとヴァレンティナ・・。
男は自分がトニーという名前である他は、記憶喪失になっていた・・

という感じでストーリーは始まります。

この作品に出て来るパルナサス博士の“鏡”に入ると、その人が願っているような素敵な“別世界”が待っているのです・・。

この作品の“ロンドンでのシーン”を撮り終えて、カナダでの“別世界”部分の撮影までの数日前の1月のある日、ヒース・レジャーは「処方薬の過剰摂取」により、亡くなってしまいます・・。
突然の悲報でした。

ギリアム監督は、製作を断念しようと思ったそうです・・。
しかし、スタッフからの励ましもあり、「鏡の向こう側」のトニーの代役として、ジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウらが「三つの顔のトニー」を演じてくれることになり、撮影が続行されたということです。

映画全体としては、「これがテリー・ギリアムの世界じゃ!!」という感じで、
思いっっっきしファンタジーを堪能させてくれます(^^♪

こういう非現実的“ファンタジー・ワールド”が好きな方なら無論、あまり得手ではない私でさえ、“三者三様のトニー”を堪能しちゃいました!

あと特筆すべきは、賭け事好きでニクめない悪魔ニック(トム・ウェイツ)の存在感ですな。
「永遠の命をパルナサス博士にあげた代わりに、娘のヴァレンティナが16才になったらいただく・・!」
なんて、小憎らしい悪魔だ!と思ってみていると、結構人情家だったりして、
な~んだ、口の悪い、賭け事好きの下町のおっしゃんやんか!と妙にホッといたしました。

あと、そのヴァレンティナ役のリリー・コールのコケティッシュな魅力・・。
モデルさんらしいですな。いやぁ、はまり役でした(^^♪!

ラストは、アントン、良かったねぇ・・という感じでした・・。

ヒースの事実上の遺作となった本作。一見の価値ありですな。


ひきばっち的満足度★★★☆