ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「ニライカナイからの手紙」

2009-08-03 10:04:37 | Weblog
                        「ニライカナイからの手紙」

この映画も観るのは二度目であります。

ニライカナイ・・・水平線のずっと向こうにある、神さまが住む理想の世界・・・。

舞台は沖縄本島よりずっと南にある八重山諸島の一つ、竹富島です。


風希は、昔おとうさんを海難事故で亡くし、おっかぁ(母)である昌美(南果歩)とおじぃ(平良進)と3人で暮らしてきました。

しかし、風希が7才のときに、おっかぁは東京というところへ行ってしまいます。
東京で働くということでした・・。
「手紙書くからね・・・」と言い残して・・。

風希の誕生日になると、必ずおっかぁから手紙が届きました。
切手の消印は、「渋谷」でした・・。

風希はおじぃの元、すくすくと成長していきました・・。
思春期にはけんかしたりもしましたが・・。

14才の誕生日に届いた手紙には、「風希が20才になったら、事情をちゃんと説明するからね・・」
と、書かれていました。

やがて月日は流れ、風希(蒼井優)は18才、高校3年生になっていました・・。

他の友達が次々と進路を決めてゆくなかで、風希は自分の進む道を決めかねていました・・。
東京へ行って好きな写真の勉強をしたい・・・しかしおじぃの事を考えると・・・。

そして、おっかぁに会えるまで、あと2年です・・・。


この作品は蒼井優の初単独主演作です。
彼女は不思議なオーラを持った稀有な女優さんですね!

本作はもとより、「ハチミツとクローバー」でも「百万円と苦虫女」でも、「彼女でなければ成り立たない」と思わしめるんですよ。凄い女優さんです・・・!

竹富島の自然の美しさもさることながら、「うつぐみ」と言われる「島民がみなで支えあう」という精神は、東京にいてはなかなか感じられないものだと思います。


監督は本作が劇場長編映画初の熊澤尚人。

風希の幼馴染で風希に恋心を持つカイジを金井勇太が切ないほどに好演しています!

そして、渋谷一郵便局長を前田吟が渋く演じています。


私的に残念だったのは、音楽が必要以上にダイナミックに使われすぎていることですね。たまらなく、うっとうしかったです。

先刻映画化された「私は貝になりたい」でもそうでしたが、音楽が不必要に扇情的に使われている作品をしばしば見かけます。

音楽は「適所」に「最小限」に使ってほしいなぁと、個人的には思うわけです。


しかし、この映画を観て、たまらなく竹富島へ行きたくなったのは、この作品がもつ魅力に惹かれたせいであるということは言うまでもありません・・。