五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

4月27日(金)晴:両親来る

2007-04-27 23:20:14 | Weblog
 8時起床。いつもより早めに大学に着く。着くなり今日の講義ノートにあれこれ手を入れる。いくらか余裕をもって作っているつもりなのだけれど、後から後からいじりたくなって、結局直前までバタバタしてしまう。何とか午前中のうちにケリをつけた。

 昼食はスコーラムで。『鉄道ひとつばなし2』を持参。今日は日本全線シンポジウムの部分を読む。日本の鉄道(JRだけでなく、私鉄も含む)を擬人化して、それぞれが自己主張をし合うという内容。とても面白い。これはもはや一種の芸として成立している。原武史さんの場合、趣味と研究とが絶妙に重なり合っているが、ゴーストライターがいるんじゃないかと思えるくらいの「遊び」と「仕事」の書き分けの妙技に感心する。1時間くらい、コーヒーとジュースとを交互におかわりしつつ読んだ。

 5時限の授業まで、野村一夫さんの『リフレクション』(文化書房博文社)を再読。この先の講義に使えるところはないか、ネタ探しをする。たくさん魅力的な部分があるのだが、うまく僕のほうで授業として再構成できるかどうか。

 社会学概論の授業では、オープニング・テーマとしてディーン・マーチンの「You're nobody till somebody loves you」をかけた。大久保先生の『きみたちの今いる場所』の「2つのカレーライス」の部分への前フリである。授業の直前に思いついたのだが、やっぱり英語の歌詞では伝わり方がイマイチだったようだ。今回は、ミュージカル「contact」の曲をどこかで流すという自分勝手な願望をかなえただけだから仕方がないか。

 前回よりもいくらか難易度(というより抽象度)を上げたつもりだったが、今回のほうがわかりやすかったという感想が多かった。やはり教える側と学ぶ側との感覚は一致しないものなのだな。「講義記録」のプリントに掲載した鋭い質問やコメントに触発されたのか、前回より質問・コメントの質も高かった。

 この授業には僕のゼミ生が2人とも出てくれているので、終わった後に感想を聞く。そこでわかりづらかった点などをチェックするようにしている。

 いったん宿舎に戻り、すぐに車で両親を弘前駅に迎えに行く。GWの旅行先を秋田と弘前にして、数日僕のところに滞在することになっている。せっかくなので僕もしばらく仕事を忘れることにする。まずは「真そばや 會」で會そばを食べる。研究室にちょっと寄ってから宿舎へ。初めて来た母親は、もっと汚いところを想像していたようだ。さすがに宿舎の風呂は狭く、汚いので、「花の湯」に行く。明日の行き先は朝起きてから決めることにした。

4月26日(木)雨後曇:夕方の散歩

2007-04-27 01:47:54 | Weblog
 朝8時半起床。雨が降っていたかと思ったら、急に明るくなったりする。自転車で出ようとしたら、また降り出した。昨日から、少し喉が痛いこともあって、バスで大学に行く。

 午前中に何人か、履修登録確認のハンコをもらいに学生さんがやってくる。上限の30単位をオーバーしていなければただサインをして、押印すればいいのだが、履修漏れや修正が必要なときなどは、対処法をきちんと理解できていないので、困惑する。教務課のほうに電話で問い合わせて事なきを得たが、後になって、事前に配布されたプリントをきちんと確認していなかったことに気づく。反省。

 昼食はスコーラムで。チキンのトマト煮の日替りランチ。『鉄道ひとつばなし2』の続きを読む。本当は一気に読み通したいところだが、お昼休み限定で、ちびりちびりと読んでいくのも楽しい。キリのいいところで研究室に戻る。

 4限目の公民演習は、『反社会学講座』の第4・5回を読む。山田昌弘さんの『パラサイト・シングルの時代』や佐藤俊樹さんの『不平等社会日本』といった本を読んだことのない学生さんたちなので、これらが提起した問題を説明しながら進めていった。パオロ・マッツァリーノさんが批判する社会学言説だけでなく、マッツァリーノさんに対する批判もきちんとできたので、いい議論になったと思う。

 雨もしばらく降りそうにないので、土手町まで散歩に行く。紀伊國屋書店で新刊書をチェックする。生協にも新刊のコーナーはあるが、売り場が狭いだけに数が限られる。その点紀伊国屋の品揃えはなかなかいい。

 アーケードを進んで、「Tea&Co」に入る。紅茶とコーヒーの専門店。奥は狭いけれど、喫茶店になっている。ペパーミントティー(525円)を注文する。銀色のお盆にカップ、砂糖、茶こし、ビスケット、お冷や、蜂蜜が載っている。紅茶はティーポットで後から運ばれてくる。胃の調子が悪いときにはペパーミントティーはいい。付け合わせの蜂蜜をスプーンですくって、少しずつ溶かしながら飲む。喉の違和感もかなり和らぐ。照明が暗いので、本を読むにはあまり適していない(今日はここでも『鉄道ひとつばなし2』を読んだ)が、ジャズが流れ、雰囲気がとてもいい。平日の夕方とあって、客は僕一人しかいなかった。ここに来ると、ぜいたくな時間を過ごした気分になる。土手町周辺には、ここ以外にもしゃれたカフェが結構ある。まだまだ開拓途上である。

 今日このお店にやってきたのは、贈り物用の紅茶を求めるためで、ペパーミントティーの代金を払う際に2種類選んだものを包装してもらった。

 この時間帯に土手町を歩くというのは初めてのことで、そこそこに人出もあり、町の雰囲気そのものを楽しむことができた。たまにはこういう散歩もいいかもしれない。

 「Tea&Co」は橋のたもとにあって、橋の上からは中央弘前駅を望むことができる。ちょうど電車が停まっていたので、弘高下までひと駅乗ることにする。座席がひととおり埋まるくらいの乗客がいた。たった2分だが、十分電車に乗った気分になれる。

 研究室で明日の授業の準備。5時限のこの授業が終わると、GWである。夜11時半を回って、Y先生の車に便乗させていただいて宿舎に戻ろうとすると、雪が降ってきた。今夜は少々冷える。