9時起床。トースト1枚とレモンジンジャーの朝食。洗濯をして、いつもよりゆっくり大学に出る。ここのところ割といいお天気だったのが、またどんよりと曇ってきた。そして何より冷える。
研究室に着くと、ただちに授業の準備。今日は「戦後日本の子ども文化」の補講を行うことになっている。正午まで事務仕事をして、学食で塩ラーメンとサラダを食べてから教室へと向かう。
今日の補講は3コマと4コマを連続して行う。つまり2回の休講分を一挙に片づけてしまう。なぜからこの形だと1本の映画を丸々観ることができるので、大変都合がいいのだ。
すでに全授業日程が終わってからの補講だけに、出席は任意とした。まあ10人くらい来ればいいほうだろうと思っていたら、25人ほど集まっている。この人数に160人ほどが入れるいつもの教室はちょっと広すぎる感じもするが、映画のためには大スクリーンがあったほうがいい。
1991年の映画「就職戦線異状なし」を観る。冒頭のほうで出てくる若いころの鶴田真由の存在を指摘しても、学生たちの反応はほとんどない。織田裕二や的場浩司に関しては「若い!」「細い!」(最近の的場さんは当時より貫禄がついているようだ)といった声が挙がったが、和久井映見もあまり知らないようである。君たちは「ちりとてちん」を見ていなかったのか?だがリアクションペーパーを見てみると、「若いころの坂上忍さんは素敵でしたね」なんてのもある。
しかし何度観てもいい作品である。主役の若い俳優たちの瑞々しさもいいし、ちょい役で出てくる前田吟とか佐藤慶なんかもいい味を出している。今になって観ると、ほんの束の間のファンタジーのような感じでもあり、それでいて、こういった世界が確かにあったことをも思い出させてくれる。
ほんの2、3年前だったら、1・2年生が中心の授業でこの作品を観てもらっても、どこか関心が薄そうな様子であったが、昨今の就職難は大学に入り立ての学生たちにも就職への意識を否応なしに高めているようである。だからリアクションペーパーにも切実な思いが綴られているものがあった。
補講が終わると会議がひとつ。30分ほどで終わる。その後男女共同参画推進室に顔を出して、こちらでも小さな打ち合わせをする。ようやく研究室に帰り着く。新しいイスは、戻ってきたときに安堵感を与えてくれる座り心地のよさである。
明日から3連休だが、このお休みはほとんどテストの採点に終始しそうである。