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五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

文鳥来たる

2013-03-26 21:56:09 | Weblog

 わが家に文鳥がやってきた。ふとしたことから、「文鳥を飼おう!」と思い立ったはいいのだが、今まで小鳥なんて飼ったことはない。

 近所のペットショップに行ってみてみると、なかなかよさそうな文鳥が2羽いた。こんなものか、と思って数軒よそをみて回り、やっぱり最初にみた文鳥がいいな、と戻ってみたら、2羽とも売れてしまったらしい。そんなに人気があるのだろうか。

 それからしばらく文鳥探しをすることになった。だがあちこちペットショップや小鳥店を回ってみても、なかなかこれ、という文鳥に出会えない。調べたお店をくまなくみても、どうもピン、とくるものがないのである。

 すでに名前は決めてあった。「文聞」である。読みは「ぶんぶん」である。まだ雄を飼うのか雌を飼うのかもわからないのに、とにかく名前だけは先に決めてしまったのである。

 もしかしたら小鳥も扱っているかもしれない、と、ダメもとで立ち寄ったホームセンターのペットショップに文聞はいた。一目でわかった。これまた先に用意してあったケージを持っていって、親切な店員さんにいろいろと教えていただいて、文聞を迎えることになった。シナモン文鳥である。女の子なのだそうだ。何とも愛らしい。今さらながらに文聞という名前はいかがなものかという気がしてきたが、彼女はやはり文聞なのである。

 車を運転するのもいつになく気を遣ったが、何とか無事に自宅に連れて帰った。だがまだどう接していいかもわからない。お店の人の話しでは、育て方によっては手乗りにもなるそうだが、どんなものだろう。写真もまだケージの外から撮るのがやっとである。しばらくはおっかなびっくり付き合っていくことになりそうである。


 
 


9月14日(水)晴れ(ウィーン)→晴れ(フランクフルト)→晴れ(成田)

2011-10-27 07:02:17 | Weblog

 6時半起床。豪勢な(というより大量の)朝食もこれが最後である。おいしいコーヒーはポットごと頂戴して帰りたいくらいだ。昨夜は遅くまで荷造りをしていたので、いささか寝不足である。

 荷物を持ってロビーに下りると、現地ガイドさんが待っていてくれた。ワゴンタイプのタクシーに乗ってウィーン空港へと向かう。車窓から見える建物についてもガイドさんが説明してくれる。まだまだ観られなかった場所がたくさんある。到底3日くらいでくまなく回れるものではない。

 航空券の手配や免税手続きはガイドさんが手際よく済ませてくれた。おみやげを詰め込んで重くなったスーツケースは、厳密には重量オーバーのはずだが、見逃してもらえた。

 入場ゲートのところで、お世話になったガイドさんとはお別れである。ザルツブルクで迎えてくださった方にも、現地ツアーのガイドさんにも、本当によくしてもらった。

 ルフトハンザLH1235便に乗る。機体はエアバスA319だ。



 搭乗口の前で、しばし時間をつぶす。いよいよオーストリアともお別れだ。



 窓際の席に座ったので、外の景色に目を凝らす。どこまでも広い大地が続く。





 それにしても、集落のこの統一感というのはどうして生まれるのだろう。屋根の材質が同じといえど、色まで揃っているというのは日本ではあまりない風景のような気がする。





 順調なフライトと思いきや、フランクフルト空港への着陸態勢に入ってからは、気流が悪いのか、やけにアップダウンした。おかげで手は汗でびっしょりだ。飛行機は快適、と思っていたところで、いや、やっぱり苦手だ、と思い直した。

 フランクフルトでの乗り継ぎ時間は約1時間。行きにあれこれ手間取ったことを考えると若干緊張したが、スムースに乗り継ぎができた。ただし手荷物検査はかなり厳重で、われわれの荷物も引っかかった。カバンを開けて、中のものを見せる。どうやら疑惑の品はザッハートルテだったようだ(そんなことがあるのだろうか。地雷にでも見えたのか?)。係の人に「ザッハートルテです」と説明したら、「ザッハートルテ?ハッハッハ!!」と大笑いされた。空港の係員は無愛想な人が多い印象があるのだが、こちらのお兄さんはやけに陽気だった。

 帰国便のルフトハンザLH710便の出発ゲートの前にはたくさんの乗客が集まっていた。圧倒的に日本人が多い。案内放送も日本語が流れる。機内に不具合が見つかって、出発が遅れますとのアナウンスが流れると、「ええーっ」という声が挙がった。だがそれほど大きなトラブルでもなかったようで、それほど待たされずに機内に案内された。

 機体はもちろんエアバスA380である。われわれの座席の担当のCAさんはかなり年季の入った感じの男性である。物腰がごつい感じ。たぶん実際にはかなり親切な人なのだろうが、いろいろとサーブしてもらう際には、「おしぼりだ、手を拭け」「水だ、飲め」とかいわれているような感じだ(あくまでイメージです)。対照的に機長さんはやたらと陽気に機内アナウンスでしゃべりまくるのが面白かった。

 機内ではできる限り眠るように努めた。ほとんど揺れず、快適なフライトだった。

 飛行機は定刻通りに成田に到着。無事に帰国することができた。ウィーンはもう秋の気配だったが、こちらはまだまだ夏の暑さである。


9月13日(火)晴れ(その2)

2011-10-27 00:37:04 | Weblog

 そろそろお腹が空いてきた。この旅行中、昼食はいつもケーキである。「ホーフブルク宮」の前にあるカフェ「グリーンシュタイドル」に入る。メニューを見ながら迷っていると、ウェイトレスさんに急かされる。何だか動きがやけにきびきびしている。

 グリーンシュタイドルトルテとメランジェを注文する。グリーンシュタイドルトルテは、ザッハートルテの甘さを抑えめにした感じ。本当はアンナトルテを食べたかったのだが、こちらは売り切れていた。



  まだ最後まで食べ終わらないうちに先ほどのウェイトレスさんが会計を急かす。どうやら彼女の「上がり」の時間が迫っているらしい。基本的にこちらのカフェ はそれぞれのテーブル担当が付くから、別の人に引き継ぐのがイヤなのだろう。ほどなくして食べ終えて、きちんとチップを渡したら、ようやくにっこりしてく れた。

 ここに至ってようやく市電(トラム)に乗る。ずっと乗りたかったのだが、スケジュールの効率性を重視して、移動時間の短い地下鉄を利用していたのだ。系統番号をしっかりと見極めて乗り込む。



 古いタイプの車両の内部はこんな感じ。簡素な造りだが、しっかりしている。



 僕が乗った路線の終点はループ線になっているので、運転席は前側にしか付いていない。後ろの車両は完全なトレーラーになっている。いったんおみやげを置きにホテルに戻る。ホテル近くまでの59番は、ずいぶんと狭い、結構な傾斜のある道をすいすいと上っていく。

 身軽になって再びリンクへと戻ってきた。ここからリンクを1周するトラムに乗る。観光用のぐるっと1周するものではなく、一般路線を乗り継いで回ることにした。

 リンク周りには素晴らしい建築が建ち並ぶ。まずは「国会議事堂」。車内から撮影するとどうしても写り込みがあってなかなかうまくいかない。「ウィーン市庁舎」とか「ブルク劇場」はきれいに撮れなかった。



 「合同庁舎(旧陸軍省)」。上部の双頭の鷲のレリーフがいかめしい。





 「市立公園」に立ち寄る。緑豊かな公園内には、数々の作曲家の像がある。

 シューベルトの像。



 なかでも有名なのがヨハン・シュトラウスの像。だが行ってみるとこんな具合。シュトラウスがいるべき場所はがらんと空いている。ガイドブックでは今年の春まで修復中とあったが、まだ完了していないようだ。



 でもその代わりにこんなメッセージが掲示されていた(各国語のものが用意されている)。



 再びトラムに乗る。目の前を古いタイプの単車が走っていった。ああ、こんなのにも乗ってみたかったなあ。



 リンクトラムをもう半周乗車する。今度は下車して「国会議事堂」を撮影する。だんだんと日が傾いてきた。



 ショッテントーア/ウニヴェルジテート電停でトラムを乗り換える。ホームからは「ヴォティーフ教会」の2本の尖塔が望める。



 ここでの乗り換えにまごつく。お目当ての系統の電車に乗り換えたいのだが、乗り場がわからない。よくよく案内表示に気をつけながら進んでいくと、エスカレーターを降りろ、とある。降りてみると、そこにはホームがあった。なんと、路面電車の停留所が2層式になっているとは。すごいなあ。

 今宵は「フォルクスオーパー」でオペレッタを観る。格式ある「シュターツオーパー」と比べると、「フォルクスオーパー」は外観からして入りやすそうだ。



 こちらのチケットも予め日本でインターネット予約をしておいた。席に入る直前にチケットをもぎってもらうのは「ライムント劇場」と同じ。3階の一番前の席に座る。隣りに座っていたドイツ人の男性から、「写真を撮るときはフラッシュは焚いちゃだめだよ」といわれた。はなから撮ってはいけないものと思っていて、ただカメラを首から提げていただけなのだが、ということは撮っていいのだな。しっかり注意は守って撮影する。緞帳の古びた感じもいいし、ボックス席があるのもオペラ劇場ならではだ。

 そして、開演直前となると、後方に立っていたお客さんがどどどっ、となだれ込んでくる。空いている席なら立見料金(びっくりするくらい安い)でも座ってかまわないということなのだろう。日本の劇場ではありえない習慣である。



 演目はオペレッタ「ウィーン気質」。入口で買ったパンフレットには、あらすじが日本語でも書かれていたので、おおよそのストーリーは頭に入れておいた。さらに舞台上方には英語の字幕も流れるので、思っていたよりも流れについていける。

 歴史ある作品だけれど、かなり現代風に、というかコミカルに潤色されている。先ほどお会いすることができなかった金色のヨハン・シュトラウス像が登場するし、フランツ・ヨーゼフ1世は、子どもが演じている(公園の大道芸人といった設定なのだろうが)。テレビで有名な俳優さんが出演しているらしく、その人の登場場面では客席からどっと笑いが起きる。

 それでいて、オーケストラの演奏やオペラ歌手たちの歌声は素晴らしい。笑わせるところは笑わせ、聴かせるところは聴かせる、そんなメリハリが効いた舞台だった。ミュージカル好きが、その延長線で観ても存分に楽しめる。こんな肩の凝らない作品は楽しいなあ。



 終演後、真っ直ぐホテルに帰るのは惜しくなって、再び旧市街に出る。さすがに夜はちょっと冷えてきた。温かいものが食べたい。一昨日も訪れたカフェ「モーツァルト」で、アルト・ヴィーナー・ズッペントプフとステーキサンドを食べる。コンソメスープのなかに野菜と細い麺がたっぷりと入っている。小さなクネーデル(肉団子)も入っている。ああ、これでお酒が飲めたら、もっとゆったりと夜を楽しめるのだろうが。

 「シュターツオーパー」の前からトラムに乗る。いよいよ明日でこの旅行も終わりである。まだまだ観たいところがたくさんあって、名残惜しい。だからゆっくり走るトラムに乗って、できる限り風景を目に焼き付けておく。


5月3日(火)曇りのち雨

2011-05-25 19:47:40 | Weblog

 9時起床。朝食はイギリストーストと紅茶。外は曇っているものの、薄く陽が差している。せっかくだから少し遠出をしてみよう。行き先は小坂に決める。

 弘前市内から大鰐弘前ICに向かう。ずっと長い車の列ができている。国道7号線も車でびっしりだ。さらに東北自動車道に乗ってからも右手には渋滞が続いている。碇ヶ関ICのあたりまで、車が数珠つなぎになっていた。対して盛岡方面に向かう上り線はガラガラである。1時間とかからずに小坂に着いた。

 旧小坂鉄道の小坂駅を見に行く。このあたりの眺めはほとんど変わっていない。鉄道公園として整備される計画もあるそうだ。そうなったらさぞかし楽しいことだろう。キハ2100形が再び走ったら、きっと多くの鉄道ファンを呼べるはずだ。

 こちらの桜はまだ堅いつぼみのままである。そのせいか、観光客の姿はあまり見られない。穴場中の穴場ということか。

 小坂鉱山事務所を見学する。

 久々に訪れたということもあって、ノリでモダン衣裳室を利用してみる。30分の時間制限のなかで、いろいろなドレスを試着できる。もちろん僕がドレスを着るわけにはいかないから、モーニングとかタキシードを着る。事務所内では撮影自由。歩き回っていると、当然他のお客さんの好奇の目にさらされる。だがこういうところで恥ずかしがっていてはダメだ。堂々としていなくちゃいけない。

 3つの衣裳を楽しませてもらった。記念撮影もちゃんとできた。これはなかなか面白い。また別の衣裳を試してみたくなる。

 昼食は鉱山事務所の1階にあるレストラン「あかしあ亭」で、ロールキャベツ定食を注文する。飾りっ気はないが、しっかりとした味わいの洋食である。価格的にもリーズナブルだ。何より落ち着いた雰囲気がよい。

 食事を終えると、あらためて鉱山事務所を見学する。ボランティアガイドの方の説明に耳を傾ける。こういったところではガイドの方の解説を聴くと面白さが倍加する。とりわけこちらでは、町の歴史に関する詳細な語りに感心させられることしきりであった。今もところどころに残る鉱山労働者向けの住宅を教えてもらったり、建物の意匠に込められた意味について説明してもらったり。ほとんどメモやカンペも見ずに滔々と語ってくれる。素晴らしい。

 敷地内に部分保存されたモニュメント的建造物も、細部にこだわるとなかなか面白い。

 鉱山事務所のお隣の天使館も見学。こちらは元幼稚園だけあって、細かなところにかわいらしい装飾があったりする。

 続いて康楽館を見学する。ちょうど大衆演劇が上演中で、施設見学の前に2階席に上がらせてもらい、ちょい観させてもらった。なるほど、上演しているときにはこんな感じになるのか。

 黒衣の方に地下へと案内してもらう。タイミングよく、出演中の役者さんが「すっぽん」を使って舞台上にせり上げられる場面を見ることができた。これまた面白い。ちょうど一回りしたところで舞台が終わった。お客さんが退出した後の客席を見学する。

 劇場の外では、出演していた役者さんたちが、お客さんをお見送りしていた。劇場の雰囲気と、このほのぼのとしたやりとりが実によくマッチしている。今度はぜひお芝居も観てみたいものだ。

 今や日本有数の「都市鉱山」と生まれ変わった工場の敷地を抜けて、山神社に登ってみる。少しばかり異臭が漂う。これもまた鉱山らしい。神社の高見から街を見下ろす。かつての露天掘りの鉱山跡もしっかりと見える。それほど広くないエリアに、いろいろなものが詰まっている。弘前からほど近いが、間違いなく弘前にはないものがたくさんある、大好きな町だ。

 帰りは高速道路ではなく、小坂鉄道の廃線跡に寄り添う「樹海ライン」を大館に下る。駅前に出て、ハチ公の銅像を見る。

 それにしても閑散としている。以前電車の乗り継ぎのときに利用した喫茶店も閉店してしまっていた。東大館のほうに回ってみたが、こちらの商店街もシャッターが閉まっている店が多かった。

 国道7号を弘前に向かう。弘前市内の中心部に向かうところで、だんだん車が混んできた。どこか近道できないかと、脇道に入ってみる。知らない道だが何とかなるだろう、と思って進んでみると、たちまち袋小路に陥った。つい笑ってしまったのは、僕の車に2台の車がついてきたことだ。何となく抜けられるだろうと踏んだのだろう。ところが先頭の僕が道をわかっていなかったのだ。これらの車も相次いで方向転換して、再び渋滞の道へと戻っていった。

 自宅に帰るとすっかり日も暮れている。夕食を摂って、ひと休みしてから福家に行く。運転というのは、そのときにはあまり実感がないが、事後に疲れが出てくるものだ。温泉に浸かってじっくりと疲れを癒す。


5月2日(月)曇り

2011-05-23 22:03:40 | Weblog

 9時起床。朝食はトーストと紅茶。何気なく自宅でメールをチェックする。のんびりした朝の雰囲気は一変して、大急ぎで大学に出る。

 授業日ではあるが、休講の授業も多いのだろう。キャンパス内は閑散としている。午後の会議に間に合わせるため、大急ぎで書類を作成する。

 スコーラムで昼食。お客さんはかなり少ない。いつもならのんびりと読書していたいところではあるが、今日はそういうわけにはいかない。コーヒーを飲み終えると再び研究室で作業する。

 何とか書類一式を揃えて会議に臨む。時間はそれほどかからなかったが、思った以上に消耗した。研究室に戻るとぐったりする。せっかく大学に出てきたので、諸連絡等、ひととおり用事を終えてから帰宅する。

 あまりお天気に恵まれないこのGWだが、今日はどうやら雨に降られずに済みそうだ。少し早めの夕食を済ませてから、一昨日に続いて弘前公園に行く。夜は市役所の駐車場も無料になる。

 今夜は追手門から弘前公園に入る。少々肌寒い。

 有料区域には入らずに、本丸の外周を歩くことにした。枝垂れ桜も見事に開花している。

 天守閣を望む。夜は天守と桜をうまく組み合わせて撮影するのはなかなか難しい。

 今夜も名物のおでんを食べる。アツアツのおでんは実においしい。

 露店の並ぶ広場に出る。夜の賑わいもまた昼とは違った趣きがある。

 店先をぐるりと眺めて、前々から気になっていたお化け屋敷に入ることにした。なかからは時折悲鳴も聞こえてくる。しかも今年のやつは2階建てだそうだ。怖いのは苦手だが、入ってみる。内部の詳細についてはここでは控えたほうがよかろう。ただ、一通り回ってみて、出口にたどり着くと、何だかほのぼのとした気分になったのは確かである。

 護国神社にお参りをして、演芸や三味線の演奏が行われているステージの前を通り、桜のトンネルへ。一昨日よりもだいぶ開花が進んだようだ。こちらは今のタイミングなら夜歩くのがよい。花が散るころにはむしろ昼のほうがいいと思う。

 ぐるりと巡って、再び追手門のほうへ。来たときに目に留まったアップルパイを買おうと思ったら、売り切れてしまっていた。残念。買い損ねると余計に食べたくなるものである。

 駐車場のほうに歩いていくと、たくさんの人々とすれ違う。もうすぐ21時になる。有料区域が無料開放されるのだ。地元の人はそのことをよく知っていて、この時間に合わせて夜桜見物に出かけるのである。

 公園を一周すると、それなりの距離を歩いたことになる。その間に食べたのはこんにゃく1串のみだ。これはなかなかいい運動かもしれない。


5月1日(日)雨のち曇り

2011-05-16 01:13:36 | Weblog

 10時起床。今日も朝食はごはんにおつゆ(根曲がり筍とサバ缶が具になった特製のもの)としっかりしたものを食べる。

 天気予報のとおり、今日は残念ながら雨である。雨ならば屋内か屋根のあるところ、ということで、黒石へと向かった。こみせ通りなら、雨でも歩きやすい。弘前の賑やかさとは対照的に、黒石の街並みはひっそりとしている。そして雨に濡れたこみせ通りというのもなかなか雰囲気がよい。

 通りから少し引っ込んだところにあるお蕎麦屋さん「金の銀杏」でおろし蕎麦を食べる。十割蕎麦に自家栽培の大根おろしをまぶしていただく。この大根がとても辛い。が、うまい。食べるとすっきりさっぱりとした気分になる。お蕎麦の香りもよく、文字通りの隠れた名店である。

 食後のコーヒーはこみせ通りにある「たかはし」で飲むことにした。土間ではストーブが焚かれている。カウンターの席に座り、サイフォン式で淹れられるコーヒーをじっと眺める。この原理は何度見ても不思議だ。そしてこちらのコーヒーは実にまろやかだ。薫りも高く、口当たりがよい。文化財である建物のほうにばかり目が行ってしまうのだけれど、コーヒーの味じたいも、僕が弘前周辺で行ったお店のなかではNo.1といっても過言ではない。

 雨が上がったので、お庭のほうも見せていただく。青々とした背の高い竹が目を引く。細かなところまで手入れが行き届いている。

 黒石を後にして、東北自動車道で青森に向かう。高速道路も混んでいるのは大鰐弘前ICまでで、そこから先は空いている。

 棟方志功記念館に行ってみる。こちらは初めて訪れる場所。市街地からは少々離れている。作品の点数はそれほど多くない印象だが、連作や大きな作品が目を引く。仏陀の十大弟子の像は、ついつい『聖☆おにいさん』の登場人物と重ねて見てしまう。

 青森市の中心市街地を通る。こちらもお天気のせいなのか、人通りは少ない。新青森駅へ。今日でお客様はお帰りになる。駅1階のおみやげ品が並ぶ場所は相当な賑わいだ。何だかほっとした。

 入場券を買って、ホームまでご一緒する。アナウンスがあってからほどなくして「はやぶさ」が入線してきた。現在の臨時ダイヤでは、新青森発の「はやぶさ」はこの1本だけである。一斉にカメラが向けられる。

 こういうときだからこそ、この列車が希望の星となる。グランクラスのある10号車の車体側面には、メッセージを記したステッカーも貼ってあった。

 窓際に座ったお客様を、手を振ってお見送りする。実に楽しい3日間だった。

 再び青森市街に引き返す。久しぶりに喫茶店「マロン」に寄る。アメリカンコーヒーとメゾンを注文する。昼間に飲んだコーヒーとは、またひと味違った薫りを楽しむ。雨が小やみになったので、善知鳥神社にお参りをする。

 弘前までの帰りは国道7号線を走る。浪岡を過ぎたあたりから、青森方面の車が混んでくる。さくらまつりからの帰り客だろうか。

 お客様がいらして、にぎやかだった部屋が、どこかぽっかりと穴が空いてしまったかのように少々寂しくなる。夜も深まって、無事に帰宅したとの連絡をいただく。今度は夏のまつり期間あたりに、ぜひご招待したいと思っている。


4月30日(土)曇り時々雨

2011-05-16 00:27:03 | Weblog

 10時起床。遅めの朝食はしっかり食べる。今日は丸一日かけて弘前公園のさくらまつりを楽しむことにした。自宅からでも歩いていけるが、中三の駐車場に車を停めて、そこから歩いていく。

 土手町通りは車の列ができているが、やはり例年と比べると大したことはない。悠々行けるというのはありがたい反面、人出が少ないというのは寂しいものでもある。とはいえ下土手町から坂を上がっていくころには、かなりの人出になってきた。

 今日は追手門口からではなく、東門のほうから入ることにした。すでに外濠の桜は満開に近い状態になっていた。

 天守閣へと至る下乗橋のところはたくさんの人で賑わっている。観光協会やボランティアスタッフの方が記念撮影のシャッターを押してくれる。僕たちもそのサービスに与ることにした。

 有料区域に入る。天守閣に上がるには30分待ちとのことだったが、実際には15分ほどで入ることができた。廻り縁がないので、それほどの眺望ではないけれど、狭間から園内を広く眺めてみる。残念ながら岩木山は曇っていてよく見えない。雨も落ちてきたようだ。

 本丸の敷地に植えられた桜を愛でて回る。天気のせいもあってか、シートを広げて宴会を楽しむ人の姿はあまり見られない。

 有料エリアを出て、出店の並ぶレクリエーション広場のほうに向かって歩く。こちらまで来たら、やっぱり名物の黒いこんにゃくを食べなくてはならない。気温が低いので、熱いおでんこんにゃくが実においしく感じられる。

 護国神社の前を通り、桜のトンネル方面へ。こちらの桜は遅咲きなので、まだまだこれからといったところ。

 公園内を4分の3周した。杉の大橋を渡って二の丸から三の丸へ。

 今日買った弘前公園の共通券には、植物園の入園券も付いている。こちらには一度も入ったことがない。いざ入ってみると、思ったより広い。しかもこちらはあまり人がいないので、公園の喧噪から一歩離れた感じで落ち着いて楽しめる。花時計があったり、枯山水の庭園なんかもあったりする。

 かつてはこの敷地に、弘前大学教育学部があったのだそうだ。そのころの様子をしのぶよすがは何もないが、今から思うとなかなかいいロケーションだったんじゃないかと思う。現在のキャンパスのほうが駅には近くて便利といえば便利だけれども。

 藤田記念庭園へ。こちらも共通入園券で見学できるので、あますところなく活用することにした。こちらの庭園にも見事な枝垂れ桜がある。まるで桜の花が滝のように流れ落ちているかのようだ。

 石段を下り、これまた広大な庭園を散策する。小さな滝の前にかかる橋からの眺めが僕のお気に入りである。

 再び斜面を上がって、和館と洋館を見学する。近代建築としての豪邸は、まず和洋折衷のスタイルを取るが、それは「そこそこ」のお金持ちの家であって(斜陽館とか盛美園などがそうだ)、「えらい」お金持ちは、洋館と和館とを別々に拵えている。こちらもその典型だ。

 和館のほうでは今月将棋の名人戦が開催されるのだそうで、羽生名人と森内九段が対戦するとのこと。僕は将棋にはさっぱり疎いので、その価値はよくわからないけれども、とにかく弘前でというのは大変なことのように思われる。

 雨が降ったり止んだりするなかを歩く。最後に青森銀行記念館を見学した。こちらは有料施設なのだが、さくらまつり期間中などは無料公開となる。普通、お客さんが多いときほど有料になりそうな気がするのだが、この気前のよさはすばらしい。

 帰りがけに中三で買いものをする。こちらはGW期間中というのに、お客さんの数は少ない。再生を賭けて奮闘している姿がよく伝わってくるだけに、何とかがんばってもらいたいところだ。

 今晩の夕食は天ぷらうどん。昨日のかきあげを、今度はうどんと一緒においしくいただいた。夜はせせらぎ温泉へ。弘前が誇る日帰り温泉パート2をお楽しみいただいた。本当は福家にもご案内したかったのだが。

 明日は天気が崩れる模様。お天気が悪くても楽しめるようなスケジュールを思案する。


4月29日(金)晴れのち曇り

2011-05-15 23:51:04 | Weblog

 10時起床。朝食はおみやげに持ってきていただいたパンを食べる。いささか心配されたお天気も、何とか晴れている。いよいよGWのスタートだ。

 鰺ヶ沢へ向かう。まずは腹ごしらえに、と「たきわ」へ。焼き魚とお刺身とを取り混ぜて食べる。僕は鰺を食べてみた。鰺なんて普段から食べ慣れているけれど、身が多く、味も濃い。最近売り出し中という、ヒラメの漬けも試食してみた。これもうまい。晩ご飯の材料に、とカレイなどを買う。

 道の駅わんどに立ち寄る。奥まったほうに映画「わさお」で使用されたわさおねぷたと、わさおの立ち位置を確認するために使用されたハコワサが展示してあった。どちらもご本犬に劣らぬ愛嬌を振りまいている。

 模型を見てみれば、やはり実物にも会いたくなってくる。ここ最近、僕も何だかんだで彼に会いに行く機会が増えている。愛想があるのかないのか、よくわからないのが彼の魅力である。

 少し風が強いが、いいお天気である。海の上にはたくさんのカモメが舞っている。人の多さにも動じるところはないようで、イカ焼き店の屋根の上に休憩するものもいる。ここにくると、何だかのんびりした気分になれてよい。

 イカ焼きもしっかり買って、車内で食べる。僕は絶対にマヨネーズは付けない。そのほうがイカそのものの味を楽しめるような気がする。

 亀ヶ岡遺跡の脇を通って、金木へと向かう。車の混雑する五所川原市内を避けて、田んぼの真ん真ん中を走る。このルートは、津軽「平野」を実感できる。

 金木では、先に「太宰治 疎開の家」のほうに行く。先日も訪れたところだが、お客様と一緒に解説に耳を傾ける。地方名望家の住まいの豪奢さと、その一方で庶民的な生活の慎ましさとが同居していていい雰囲気の場所だ。そしてこの家で名作が生まれたことに思いを馳せることができるのがいい。

 「斜陽館」へ。こちらは何度も訪れているので、見慣れてはいるが、それでも細かいところにこだわってみると、まだまだいろいろな発見がある。今日は照明器具に注目してみた。一部屋ごとにそれぞれ個性が見える(後年設置されたものもあるのかもしれないが)。

 もともと「疎開の家」(=新座敷)と「斜陽館」とはつながっていたそうだ。太宰が行き来した通路の新座敷側から「斜陽館」のほうを見通してみる。

 閉館時刻ギリギリまで、ゆっくり見学させてもらった。何度見ても飽きることのない建物である。

 五所川原市内へと移動する。途中、寄ってみたいところがあったのだが、どうも道順がわからず、諦めて南下する。「立佞武多の館」へ。ここを訪れるのも久しぶりだ。専用駐車場に車を停めると、やけに視界が開けていて驚いた。以前はごちゃごちゃっとした飲み屋街があったのだが、すっかり区画整理されて、きれいになっている。観光地としての環境整備といった事情があるのなら、仕方がないのかもしれないが、むしろ場末感漂う風情がよかっただけに、何だか残念だ。

 こちらの立ちねぷたは、展示される作品が入れ換えられるので、少し間を置いて訪れると、印象が一変していて面白い。3台ある大型ねぷたのうち、僕が見たことがあるのは1台のみだ。螺旋状の観覧通路を下りながら、いろいろな角度から眺めていく。

 エレベーターで展望レストランまで上がり、灯りが点り始めた街並みを眺める。エレベーターの途中では、作成中のねぷたが見えた。何だかやけにマニア受けしそうなものが作られていた。

 一日たっぷりと遊んで帰宅する。夕食はお手製のかき揚げを食べる。あっさり目で、しかも揚げたてのアツアツのものを実においしくいただいた。いくら食べても胃がもたれないので、お腹いっぱいになるまで食べた。

 食後にはジークフリートのケーキを食す。何だかやけにおいしいものばかり食べている。夜には花の湯へ。弘前の日帰り温泉その1。外から来られた方は、温泉があちこちにあって、しかも東京などから思えばかなり安く入れることに驚かれる。弘前の魅力は桜とりんごだけではないのだ。


4月28日(木)晴れ

2011-05-15 23:08:19 | Weblog

 9時起床。イギリストーストと紅茶の朝食。自転車で大学に出る。いいお天気にはなったが、少々肌寒さが残る。

 大学はすでにGWモードになっているのか、出てきている先生も少ないようだ。学生もほとんど見かけない。研究室のあたりもひっそりと静まりかえっている。時折、改修工事をしているところから、ドリルか何かの音が聞こえてくる程度である。

 静かななかで淡々と仕事をこなす。それにしても静かすぎると何だかかえって集中できないような気がする。何かものごとを考えているときには雑音は気になるし、新居の上の部屋から毎日聞こえてくるドタドタとした足音も不愉快ではあるのだが、大学というのは学生のしゃべり声なんかが聞こえているほうがそれらしいように思うのだ。

 時折、いや結構な頻度で鳴る、同室の先生のところの電話のコール音にドキッとさせられたりしながら過ごす。

 スコーラムで昼食。こちらもいつもと比べるとずいぶん人が少ないようだ。ただし読書をするには最高の環境である。食事を済ませて、熱いコーヒーをすすりながら、肩の凝らない本を読む。キリのいいところまで読んで、研究室へと戻る。

 キャンパスを歩く学生の姿は少なかったのだが、研究室への来訪者は意外に多かった。4人の学生が相次いでやってくる。今日は急ぎの仕事もないので、お茶を淹れて世間話などしたりもする。

 夕方から地域生活専攻の新入生歓迎会に出る。いつもは大会議室で開かれていたように思うのだが、今年は学食での開催。開始時刻に合わせて行ってみたが、まだ準備ができていないようなのでしばらく生協の図書コーナーで時間をつぶす。15分くらい経ったところでようやく席に案内された。教員の出席者はあまり多くないようだ。

 僕は学生の名前と顔を覚えるのがとても苦手で、2・3年生も自分のゼミ生以外はほとんどわからない。だから1年生との区別もよくわからない。おまけに入学して2日目の1年生も、多くがすっかり大学慣れしていて、あんまり緊張している様子もないから、ますますわからなくなってきた。教員にも物怖じしないで話せるというのは大したものだと思う。

 どうもこの手のパーティは、食べたような食べていないような、中途半端な感じだ。生協のコンビニでおにぎりをひとつ買って、研究室で食べた。

 帰宅して、弘前駅にお客さんを迎えに行く。本来ならば5時間ほどで着くところ、東北新幹線が不通のために、日本海縦貫線を経由して、12時間かけてやってきた。さぞかし長く感じられたことだろう。駅から自宅に帰るのに、いったん弘前公園をぐるりとひとまわりした。夜桜もそこそこ咲いてきたようだ。昨年と比べると開花は大分遅いようだが、十分にお花見を楽しんでいただけそうだ。


4月27日(水)曇り時々雨

2011-05-15 14:51:06 | Weblog

 9時起床。朝食はイギリストーストと紅茶。GWを目前に控えても、なかなか気温が上がってこない。昨年の桜は早咲きだったが、今年の見頃はGW後半ごろとのこと。観光的にはいい具合のようである。

 自転車で大学に出る。気温は10度くらいだろうか。仮研究室は相変わらず寒い。午前中からファンヒーターを焚く。

 21世紀教育科目の日程案を作って、担当の先生方に送る。1ヶ月遅れのスタートは、真ん中くらいまでの担当の先生にはそれほど大きな影響はない。ただし終盤のほうになってくると、かなりの変則日程で授業を行わなくてはならない。2パターンの授業日程案を作成して、どちらがいいか選んでいただくことにした。

 今日は1ヶ月弱遅れの入学式の日である。入学式も通常の弘前市民会館ではなく、大学の体育館を使用して行われた。そのため学部ごとに細かく分かれての式となる。新入生にとっては少々残念だったかもしれないが、僕にとっては入学式というのは学外で行われている縁遠いことであった。それが入学式を終えて、まだ少し緊張した面持ちで歩いている彼ら彼女らの姿を見ると、何だか新鮮な気持ちにさせられる。何となく身近に感じられる入学式の日となった。

 スコーラムで昼食。少しばかり賑わってきたキャンパスの雰囲気を感じながら、それでもまだいくらかのんびりとした気分で食べる。外は急に雨がぱらついたりして、どうも落ち着かない。

 研究室に戻る。夕方まで、GW明けからの授業の準備。5月から、ようやく通常通りの授業時間割になる。増えるのは21世紀教育科目と大学院の授業。後者は履修者はいないかもしれない。

 今夜の夕食は「プリムヴェール」で、と決めていた。帰りがけ、雨がしとしと降るなかを歩いていく。お店の看板は出ていたが、どうも様子がおかしい。「本日は20時で閉店しました。」との案内が出ている。がーん。楽しみにしていたのだが、仕方がない。いつもとは異なるルートで自宅に向かって歩く。結局「すき家」の牛丼に落ち着いた。雨のなかを歩いてきたので、すっかり体は冷えている。こういったときには熱い牛丼はいっそうおいしく感じられた。

 桃太郎温泉に行く。昨日もらった優待券を早速使う。昨夜と比べると空いている。今夜はビンのコーラを飲んだ。遠くに聞こえるのはカエルの鳴き声か。


4月26日(火)曇り

2011-05-10 01:12:54 | Weblog

 9時半起床。いささか寝坊である。洗濯機を回してからイギリストーストを食べる。

 今日は格別やらなくてはならない仕事があるわけでもない。ふと思い立って、自宅で仕事ができるかどうか、試みることにした。メールへの対応も、自宅のパソコンで何とかなるのではないか。

 そんなことを考えて、自宅に留まる。事務的なメールは多く届くが、こちらから返信するようなものはとくにない。午前中は授業のための読書などで過ぎる。昼食も自宅で「自由軒」風のハヤシライス。冷蔵庫の卵が余っているので、2つ落とした。本家の2倍である。

 平日の昼間にテレビ番組を見ているというのはおかしな気分になる。研究室でも時折お昼のニュースを見たりすることはあるのだが、それとは異なった雰囲気である。

 午後になって、ようやく仕事のメールが来た。おお、これは僕が大急ぎでやっつけなければならない内容のものだ。いつもの研究室での調子とは異なり、張り切って書類を作成する。メール添付で送信すると、何だか気分がいい。この程度の作業なら自宅でも十分にできる。

 だが一度送信すると3度4度とやり取りをすることとなった。大学に行ったほうが早そうだけれど、ここは意地でも家で仕事を処理することにする。定時を過ぎるとメールの往復はほぼ終了した。

 さすがに自宅にずっとこもりきりというのは面白くないので、散歩がてら買いものに出る。夕方のイトーヨーカドー地下は、思ったほど人がいない。品揃えはだいぶ戻ってきたようではある。それでもいつも買っていた商品がなかったりすると、まだまだかな、と思う。

 ひっそりと自宅で夕食を摂る。テレビを見ていてもどこか退屈である。そういえば今日は風呂の日だ。桃太郎温泉に出かける。風呂の日というのは、このあたりの日帰り温泉では相当に定着しているようで、この日はお客さんの数が1.5倍くらいに感じる。カランもほとんどふさがっている。いや、必ずしもすべてが使用されているわけではないが、例のシャンプーなどの置きっぱなしによる「占拠」である。

 最近は比較的マナーのよかった福家でも、この置きっぱなしが見られるようになった。秩序というのは徐々に乱されていくもののようである。この地域においては、注意書き程度では慣習というものは改まらぬものらしい。

 湯上がりのビンのジンジャーエールは格別である。ペットボトルや缶で飲むのとは大違いだ。


4月25日(月)曇り時々雨

2011-05-07 00:38:48 | Weblog

 9時起床。イギリストーストと紅茶の朝食。すっきりしない空模様を見て、しばらく出かけるのを控える。

 引っ越しをしてから3週間ほどになるが、まだ諸々の住所変更手続きをすべて終えているわけではない。銀行などは手つかずになっている。このままいくとGW明けになってしまいそうだ。学会などは、郵便物の送り先を大学にしてあるので、差し当たっての必要性はなさそうだ。もっともつい先日、なぜか自宅宛の郵送物があって、その際に以前住んでいた場所からの住所変更の届けを出していなかったことに気がついた。

 それにしてもいろいろな手続きがWeb上でできるようになったことのありがたさをしみじみと感じる。自動車税の登録住所の変更などもオンラインでできるとは知らなかった。ただし他の手続きと比べるといささか煩瑣ではある。

 お昼近くになって出かける。いつ降り出してもおかしくなさそうな様子だったので、大学までは歩いていく。途中でパラパラと雨が落ちてきた。

 今週は授業がお休みである。GWではないのだが、新入生向けのガイダンスなどの行事が重なるので、2年生以上の授業もない。おかげでGWと合わせると結構な連休になる(といってもあくまで授業がないだけで、通常業務はちゃんとある)。有効に使いたいが、有効に使う方途がわからない。

 研究室は相変わらず寒い。ファンヒーターを焚く。細々とした事務仕事はメールを介して入ってくるので、その処理に追われる。やっぱり授業があるほうがよい。研究室は適度に留守にするほうがよいのだ。

 新しい研究室への移転は、来月中旬くらいになるらしい。早く倉庫から本が戻ってきて欲しいのだが、いつの間にか慣れ親しんだ相部屋生活が終わってしまうのは、何だか惜しいような気もしてきた。

 夜は境関温泉に行く。先月もらった優待券の期日が今日までなのだ。そういえば明日は風呂の日だ。さて、どちらのお湯に行こうかな。


4月24日(日)曇り

2011-05-07 00:16:18 | Weblog

 正午ごろ起床。それまでずっと眠っていた。なぜそれほど疲れていたのか、自分でもよくわからない。

 レトルトのカレーライスに卵を載せる。カレーはご飯とルウとをぐちゃぐちゃに混ぜてから真ん中にくぼみを作り、そこに生卵を落とした。どことなく大阪の自由軒の名物カレーっぽくなった。

 食後にふと思いついた本をネットで探して注文する。日曜日は書評欄などを読んで、書評以上に下の広告のほうに目を凝らして面白そうな本がないか探す。これは、と思えばすぐに注文できる。以前だったら、目に留まった本でも、少し経ってしまうと忘れてしまっていた。そういう本とは縁がないのだ、と思うことにしていた。だが今では忘れぬうちに注文できてしまうので、必然的に本の量が増えていく。これはこれで善し悪しだと思う。

 相変わらず散らかったままの部屋の片づけをする。遅く起きた日は必然的に短い一日となる。何だか時間の浪費癖が染みついてしまって、なかなか抜けない。洗濯などして過ごす。

 夕方に「笑点」を見る。自宅でゆったりと見られるのだが、急にこの時間帯になってあれこれやることを思いついて動き回る。どうもバランスがよろしくない。

 18時になってから出かける。昨日出したクリーニングを取りに行こうと思ったら、日曜日は18時で閉店なのを忘れていた(平日なら19時まで)。何だかタイミングが悪い。気を取り直して(?)ホームセンターに行く。ようやく本棚の転倒防止用の突っ張り棒を入手することができた。大震災の後、こうした対策グッズの品薄状態が続いていた。

 広いホームセンターのなかを行ったりきたりする。勝手知ったるお店のつもりでも、いざこの商品が欲しいとなると、なかなかそこに行き当たらない。店員さんに聞けばすぐに解決するのだろうが、どうも相当に人数を絞っているようであるし、しかも忙しく動き回っているところに声をかけるのもためらわれる。それで何とか自力でたどり着こうとするのだが、その結果時間がかかる。もっともこうして歩き回るのもホームセンターでの買いものの楽しみといえる。

 休日の夕食は「丸亀製麺」が定番となりつつある。釜揚げうどんを、つゆにネギとしょうがをたっぷり入れて食べる。暑い日でも寒い日でも釜揚げはうまいと思う。そこから桃太郎温泉へと流れる。いい加減、無為の一日というのはそろそろ打ち止めにしないといけない。


4月23日(土)曇りのち雨

2011-05-05 23:50:40 | Weblog

 9時起床。朝食はイギリストーストと紅茶。今日は火曜日の振替授業日ということになっているが、僕の担当する授業で該当するものはないので、ゆっくりと出かける。車に乗って、少しばかり買いものをしてから大学に出る。

 午後から社会科学研究会(公民科)の卒論構想発表会。全部で15人の発表がある。そのうち10人はうちのゼミ生が占めている。どちらかといえばマイノリティであった社会学ゼミも、こんな位置を占めるようになったか、と思う。もっとも今後はどんなに多くても過半数になるということはないだろう。

 他のゼミの学生さんの報告を聴くのは面白い。遠慮なしに質問やコメントを出す。それはうちのゼミ生に対しても、他の先生方からどんどん質問・コメントをいただきたい、という暗黙のメッセージを込めてのことでもある。

 2つのゼミの学生さんたちの報告が終わり、うちのゼミの順番が回ってくる。内容的には、よくいえば多彩、悪くいえばバラバラ、といった感じ。自分自身が関心をもつテーマについて、僕自身が特段介入をしなかった(といえば聞こえがいいが、放任ともいえる)から、少なくともこの構想発表会までは自由にやってもらう。そこで限界に気づいたのなら、テーマを変更すればよい。それだけの時間はある。そして限界を知るためには、たくさんのコメントをもらったほうがよい。

 司会を担当した学生さんがとてもうまくやってくれたので、スムースに会が進行した。当初は長いかとも思っていたが、終わってみるとどの報告も集中して、楽しく聴くことができた。今日の発表会に限っていえば、報告の成否というのは、自分自身のもっている問題関心を、聴いている側と共有できたかにかかっていた。問いの重要性が伝われば、フロアからの質問やコメントも集まる。しかし問いが当事者個人のものにとどまってしまうと、質問・コメントというのは引き出せない。そこのところだけは、今日報告したみんなにしっかりとわかってもらいたい。

 恒例の懇親会は、お酒抜きの控えめなものになった。その分会費も安上がりだし、その後にゼミの行事を控えている場合には都合がよい。うちのゼミは「qiora」に場所を移しての新入生歓迎会。今夜は前回の経験を踏まえて、甘いものを食べられるように備えておいた。

 6人のゼミの新入生に囲まれるような形でスウィーツを楽しむ。上級生がいろいろと気遣いをしてくれているおかげか、皆ゼミになじんでいるようだ。こういったところは僕の知らないうちに形作られた「気風」なのかもしれない。

 席替えがあって、今度は4年生としゃべる。無粋とは知りながらも、発表会のミニ反省会。でも今日が終わると、また彼ら彼女らは就職戦線へと戻っていく。一日も早く、戦いを終えて、「本業」に専念できたら、と思う。彼ら彼女らの進む道に関しては、僕はまったくの無力だ。

 雨がひどく降っている。帰宅すると、急に疲れが出た。服も着替えずにそのまま眠ってしまった。


4月22日(金)晴れ

2011-05-05 23:27:12 | Weblog

 8時半起床。朝食はイギリストーストと紅茶。自転車で大学に出る。

 10時20分から男女共同参画推進室の定例委員会。新年度最初の委員会で、いつもとは違う会議室を使用したので、何だか新鮮な雰囲気だった。委員会が終わると引き続きワーキンググループの打ち合わせに入る。

 ひととおり会議が終わるとお腹がぺこぺこだ。研究室に戻る途中でスコーラムに寄る。日替わりランチとコーヒーの昼食。会議の帰りなので、何も本を持ってこなかった。早々に食べ終えると何だか手持ち無沙汰になって、普段よりも早く会計を済ませてさっさと研究室に戻る。

 新年度の授業がひと段落して、ようやくやろうと思っていた仕事に手が回るようになった。調査実習をもとに書いた紀要論文を送る準備をする。お世話になった方々へのお礼のメッセージは、本来であれば手書きにしたいところだが、やむなくWordで作成する。

 年内に刊行予定の小さな小冊子の原稿作成にも取りかからなくてはならない。企画案は通ったものの、その後の作業がすっかり滞ってしまっていた。執筆要項を作成する。かなり細かく、煩瑣な内容になってしまったが、完成度の高い原稿を揃えたほうが、刊行までのスケジュールはぐっと短くなる。執筆をお願いした方々には大変なご面倒をおかけすることになるが、急いでやっていかなくてはならない。

 はじめはイチから執筆要項をまとめていたのだが、そういえば以前作成したものがあったはずだ、とパソコンの古いフォルダのなかから探し出してくる。あああったあった。もちろんそのまま使えるというものではない。でも当時はかなり細かいところまで知恵を絞って作ったものだった。そして、その要項を眺めていると、とてもいい雰囲気だった研究会のことを思い出した。精神的に打ちひしがれていた当時の僕にとって、大きな救いを与えてくれた研究会だった。お世話になった先生や仲間のことを思い出す。それにしてもあの分厚い本はどれくらい売れたのだろう?

 大学を出るころには、外の空気はひんやりとして、やはり手袋がいる。自転車のサドルには夜露がついていて、それをハンカチで拭ってからまたがる。走っていると耳が痛い。それでもあと1週間もすれば、いよいよ桜の時期がやってくる。