DUMMY FAKE ROLLERS

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[どんでん返しのある映画] Re:プレイ (ネタバレなし編)

2006年03月20日 | 映画・その他DVDレビュー
いやー、久々に見ごたえのある映画に出会いました!!
観終わった直後に、思わずもう一回続けて観直してしまったのですが、
そんな経験は「メメント」「ユージュアルサスペクツ」以来でした。

リプレイ
(THE I INSIDE)



ミステリー/サスペンス

メメントやユージュアルサスペクツが
好きなら観て損はないと思います


このレビューでは、ネタバレはありませんので、
まだ映画をご覧になっていない方も安心してお読みください

※既に映画をご覧になった方はコチラ ⇒[Re:プレイ] ネタバレ編~この映画の最大の「オチ」~

<あらすじ>
病院で目覚めた主人公サイモンは、事故による記憶障害で過去2年間の記憶が無い。
そこに、現れた自分の妻だと名乗るアナ。サイモンは、昨日兄に会いに来たと言うが、
その兄はそれより前に既に死んでおり、アナは「あなたが殺した」と言う。
そして、もう一人、サイモンを心配して面会に来た女性クレア。
断片的な記憶から、少しずつ昔のある事件が明らかになり、
そこに全ての謎が隠されている、という謎解きミステリー。


最初一回見ただけではよくわかりませんでした。
感覚的にはなんとなく「こういうオチか」とわかるのですが、
観ていてひっかかるシーンが幾つかあり、それらを論理的に立証しようとすると
何やら矛盾が出てきて、深い森の中に迷い込むといった感じでした。

ある一つの事実を、時間軸と場所を分割し、バラバラに
見せていくところは「メメント」チックですし、
現実と妄想が一緒くたになって表現されているところ、
ある物や人を何かの象徴として登場させるところなどは、
デビッド・リンチの手法に通ずるところがありますね。

しかし、デビッド・リンチは完全な解を用意せずに、感覚的な世界で
訴えかけて来て、最後までモヤモヤ感が残るのに対し、
この作品はかなり緻密に計算されていて、論理的な解釈が可能です。
ただ、全てのタネ明かしはしておらず、何が真実なのかをハッキリと言わないため、
「これが嘘だとしたらどうなる?」「実はこのシーンはこういう意図では?」と
一つ一つのシーン(パズルのピース)が、多くの仮説を立てる材料になり得て、
謎解きをする楽しみを残してくれています。


なぜ2002年の医者が小児科医なのか?
マスクをして注射をしてこようとする男は何なのか?
死体安置所に行くエレベータのシーンは意味があるのか?
病室の隣の患者との関係は?
など、ディテールを考え始めると、かなり興味深く面白かったです。
特に、何気ないセリフの真の言葉の意味に着目すると、
想像以上に深い世界が見えた気がしました。

これ以上はネタバレになって、まだ観てない人の楽しみを奪ってしまうかもしれないので、
別ページで個人的な推理を書きます。映画を見終わった方は、ぜひコチラもご覧ください。
[Re:プレイ] ネタバレ編~この映画の最大の「オチ」~

《 本ブログのレビュー映画一覧はコチラ 》


2 コメント

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評価 (oguogu)
2006-03-28 18:36:13
 ちょっとばかしTB遅れました。スマセン。

今後ともよろしくです。

私は最初に勢いのあるテンポの映画は好きですので、これは非常に印象深かったですが、最後にきっちりして欲しかったです。

 頭の弱い私には理解しにくいところが多いw
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確かに。。 (lepps)
2006-03-29 22:11:53
>oguoguさん

見せ方は不親切な気はしますね。

最後に鮮やかに仕掛けが明かされる映画と、

本作のようにモヤモヤ感が残る映画とでは、

観終わった後の気分がずいぶん違いますよね。

私も推理はしましたが、結局当たってるかどうかは、

監督さんに聞くしかないですもんね。
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