goo blog サービス終了のお知らせ 

生物の形-ポリ亭のマクロ・顕微鏡写真-

 身近な動植物のマクロ写真や顕微鏡を用いて撮るミクロ写真を載せていきます。「生物の形」を気楽に楽しんでいきたいものです。

[#609] カニ脚甲殻の構造(13)未精製カニ脚全体の構造-走査電子顕微鏡真-

2009-03-13 09:24:18 | Weblog
◆ 未精製のカニ脚を上方からエッジが見える状態で低倍率で撮影した走査電子顕微鏡(SEM)写真です。カニ脚は薄層が積層されて構成されていることがよく分かります。それぞれの薄層はキチンのナノファイバー,ヒドロキシアパタイトを主成分とする無機成分,タンパク質の複合体です。
◎ミクロラボΠ ポリ亭
◎詳しい説明は次のブログにも掲載されています。
 ”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

[#608] カニ脚甲殻の構造(12)甲殻を構成する精製内層の構造-偏光顕微鏡写真-

2009-03-12 14:19:03 | Weblog
◆ 前回と同試料の偏光顕微鏡写真です。クロスニコル状態に1λ(赤色)の検板が挿入されています。前回と異なるのは脚の長さ方向が右斜め上方向(対角位)に置いてある点です。やや青っぽい領域が増えましたが,中間層や内層の同条件に比べれば赤っぽい色です。
◆ この結果もキチン分子鎖が外膜では特定の配向性を示していないことを示しています。
◆ これまでの結果を総括すると次のようになります。
①突起周辺ではキチン分子鎖がh数位を取り巻くように配向している。
②キチン分子鎖の脚の長さ方向への配向性は高い方から次の順です。
  内層>中間層>外層
ミクロラボΠ ポリ亭

[#607] カニ脚甲殻の構造(11)甲殻を構成する精製内層の構造-偏光顕微鏡写真-

2009-03-12 14:10:10 | Weblog
◆ カニ脚甲殻を構成する外層の精製試料の偏光顕微鏡写真です。クロスニコル状態で1λの検板が挿入されています。脚の長さ方向を水平に置いて撮りました。全体として赤っぽいのは検板(1λ:赤色)の色が現れているためで,キチン分子鎖が全体として特定の配向性を示していないことが分かります。
■ ところどころに青っぽい微小な領域がありますが,これは突起の部分です。左下付近に4象限に別れた構造があります。右下と左上の象限が青色ですから突起の周辺でキチン分子鎖が突起を取り巻くように配向していることを示しています。
◆詳細な説明は次のブログ記事を参照
  ”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo! ブログ)
ミクロラボΠ ポリ亭

[#606] カニ脚甲殻の構造(10)甲殻を構成する精製内層の構造-偏光顕微鏡写真-

2009-03-12 14:03:42 | Weblog
◆ カニ脚甲殻を構成する内層の精製試料の偏光顕微鏡(POM)写真の続きです。前回は脚の長さ方向を水平に置きましたが,今回は脚の長さを右斜め上方向に向けて置きました。
◆ 全体が緑色系に変化しました。このことは検板(1λ)の屈折率の大きい方向とキチン分子鎖の配向する方向が一致しているためです。したがって脚の長さ方向に向いているキチン分子鎖が多いことを示しています。
ミクロラボΠ ポリ亭