goo blog サービス終了のお知らせ 

生物の形-ポリ亭のマクロ・顕微鏡写真-

 身近な動植物のマクロ写真や顕微鏡を用いて撮るミクロ写真を載せていきます。「生物の形」を気楽に楽しんでいきたいものです。

カレイの胸ひれ(9)

2007-04-29 14:01:34 | Weblog
 カレイの胸ひれが生えている根元付近の偏光顕微鏡写真です。上の写真は偏光子と検光子が直交している状態,下は1λの検板が入っています。この四角形のセルのの周辺に沿って分子鎖が配向しており,ひれが生えている根元Gの構造を強固なものにしていることが分かります。
ミクロラボ Π(パイ)  参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

カレイの胸ひれ(8)

2007-04-29 13:54:16 | Weblog
 前回の写真と同位置ですが,長軸が右斜め上方向になるよう試料が置いてあります。空青色領域では屈折率の大きい方向(分子鎖)が右斜め上方向に配向しています。したがって,長軸の上の三角形の領域,矩形領域の上端領域と右手の中央付近では分子鎖が右斜め上方向です。したがって矩形の領域ではコラーゲン分子鎖が長軸または短軸方向に配向して,どちらの方向でも強度がでるように設計されています。
ミクロラボ Π(パイ) 参照:”高分子-ミクロの世界-”

カレイの胸ひれ(7)

2007-04-29 13:46:41 | Weblog
 胸ひれが生えている根元部分の胴体に刺さっている組織(全体図のE領域)です。下の写真の青色の領域では屈折率の大きい方向が斜め右上方向です。したがって分子鎖は矩形の領域の短軸に沿って配向していることになります。この領域は右下方向に向かって先細りになります。次回の写真で右下領域では分子鎖が矩形の長軸に沿って配向していることが分かります。
ミクロラボ Π(パイ) 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

カレイの胸ひれ(6)ひれの先端部(C領域)-偏光

2007-04-27 11:12:09 | Weblog
 カレイのひれの先端部の偏光顕微鏡写真です。クロスニコルの状態に1λの検板が光路に挿入されています。この状態では構成する高分子,タンパク質鎖が画面において水平または垂直な領域では地の色(赤)になります。そこで,画面で垂直な方向に向いているひれ先端部は赤黒く見えています。右斜め上方向にむいているひれの部分は空青色です。長さが1mmくらいの数個の硬い棒状の領域が柔らかい領域で繋がってひれをつくっていることが分かります。
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

カレイの胸ひれ(4)ひれの中央部(B領域)-偏光

2007-04-27 10:39:41 | Weblog
 前回の写真と同じ位置ですが,偏光子と検光子を直交(クロスニコル)した状態で1λの赤色石膏板が光路に挿入されています。空青色の領域では高分子,おそらくコラーゲンが右斜め上に向いています。したがってひれの長さ方向にコラーゲン分子が配向していることが分かります。繊維と同じようにひれの長さ方向の強さが強いことが分かります。ふしの部分はおそらくは柔軟なタンパク質でつながれていますので,空青色にはなりません。このことから,ひれは硬い棒状の構造が柔らかい領域でつながれてできていることが分かります。ひれが微妙にひらひら動けるのは,このような構造でできているからです。
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

カレイの胸ひれ(3)ひれの中央部(B領域)

2007-04-27 10:28:48 | Weblog
 カレイの胸ひれの中央部の顕微鏡写真です。ひれの長さは長いところで約18mm,幅は約0.3mmです。竹のふしのような構造が見えてきます。竹のふしは硬くて上武ですが,ひれのふしは柔らかい領域で,ひれを微妙にひらひらさせる役割を果たしていると思われます。
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

カレイの胸ひれ(2)ひれの根元付近(A領域)

2007-04-25 22:49:30 | Weblog
 カレイのひれが生えている根元付近(A領域)の通常光で撮影した微鏡写真です。数本のひれが放射状に生えています。偏光顕微鏡写真ではひれの骨格となっているキチン質は強い複屈折を示すので,構成成分であるタンパク質分子鎖が高度に配向していると考えられます。ひれとひれを繋いでいたタンパク質が少し残っています。この部分は偏光子と検光子が直交した状態では暗黒になり,特異な高次構造は光学顕微鏡写真では見えません。
キーワード:キチン 偏光顕微鏡 
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

カレイの胸ひれ(1)全体像と撮影箇所

2007-04-24 09:15:46 | Weblog
 カレイの胸ひれの通常光および偏光顕微鏡写真を撮りました。この写真は胸ひれからタンパク質の組織を取り除いた状態で,撮影箇所がA,B,・・で示してあります。左側の突き出しているところがカレイの体に取り込まれているところで,その右側に扇子の要(かなめ)のようなシート状の部分があり,それにひれが付いています。それぞれがタンパク質の組織でしっかりとつながり,微妙なひれの動きを可能にしているようです。
キーワード:カレイ,ひれ,偏光顕微鏡
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)

イワシのうろこ(7)曲がり角付近(B領域#)

2007-04-22 13:39:18 | Weblog
 イワシのうろこの通常光および偏光顕微鏡写真です。うろこの縁に平行な縞模様が右斜め方向に向くよう試料を置いて撮影しています。右斜め方向に向いている縞模様がうす青色を呈しているので,この方向に構成成分であるタンパク質の分子鎖が配向していることが分かります。この領域ではほぼ無配向の膜を配向した細長い構造が補強しているように見えます。力が加わったとき,うろこ全体がよれよれにならないような構造になっています。
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:”高分子-ミクロの世界-”(Yahoo!ブログ)