東京芸術劇場にて、ノダマップ「ザ・キャラクター」を観てきました。
作・演出:野田秀樹
出演:宮沢りえ、古田新太、藤井隆、美波、池内博之
チョウソンハ、田中哲司、銀粉蝶、野田秀樹、橋爪功

ネタバレあり
このお芝居…感想を書くのが難しいです…。(ちょっと抽象的になってしまうかもしれません…あんまり整理できてません)
ただ、演出が凄い!
”文字”の出し方とか、身体を使った表現、映像の投影等々…
私は、特にオレンジ色の光で照らされた舞台の演出に驚きました。
そのままですが、”過去だ”と思いました。
そしてその”過去”の中で行われる悲惨な出来事。
胸が苦しくなるような場面なのに、目を逸らせませんでした。
”薄っぺらな神と、幼さ。”
”地下鉄サリン事件”を題材にしていて、そこにギリシャ神話の世界も現れます。
この二つの世界と、繰り返される場面。
事件が起きたのは1995年。私は当時6歳でしたが、大体の概要は知ってはいました。
しかしこの芝居を観てもっとちゃんと知っておこうと思いましたし、一体何がどうなってこんな事件が起きたのか?と感じました。
集団の内側で起こっていた事実、人々の感情、考えを知りたくなりました。
分からないから怖くもあり…
分からない、想像できないと思っているけれど、実際その立場になったらどうなんだろう?と思ったりもします。
やっぱりお芝居ってスゴい!と思いました。
少なくとも私にとっては…
普段、こんなに刺激されてこんな感情が湧き上がることってほとんど無いです。
こういう感覚はいつまでも研ぎ澄ませておきたいけれど、鈍感になるのが怖いです。
そして、別世界で観たものを、現実に戻った時にどう考えるか。
終演後、お客さんたちは言葉少なに、それぞれの想いに浸っている人が多いように感じました。
では、ちょっとリラックスしてミーハーに役者さんの話でもw
宮沢さんは長い髪の鬘が似合っていて、まさに野田作品のミューズという出で立ち。
ただ、パイパーくらいからだんだん声が太くなってきている気が(笑)
古田さんは役に似合うというかなんというか…相変わらずの確かな存在感でしたw
後半、いつもの愛嬌を消した姿の怖さは、橋爪さんが出す怖さと似ていました。
美波ちゃんとチョウソンハのコンビが良くて、でも一番悲しかった…。
クッション付きのサイドシートでしたが、表情も結構観られました!
うーん、もう1回観たい。。
今はギリシャ神話についての本を読んでいるので、その辺の描写も面白くなってきましたし…
次の観劇は、チケットが当選した「真夜中のパーティー」を明日観てきます