Antique

Willkommen, bienvenue, welcome!

ごゆるりと。

『没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳』展

2011-06-30 00:09:07 | 美術館・展覧会
先日、コクーン歌舞伎に行った際に原宿での展覧会も見てきました!
見たのは、”ガイコツの浮世絵”(相馬の古内裏)を見てから心惹かれていた「歌川国芳」というヒトの作品です。
今は、150年前にスカイツリーを書いていた浮世絵師として人気のあの人です。

源頼光を始めとする四天王の絵や、歌舞伎を題材にした絵、妖怪・幽霊を描いたものが多く、そういった題材が好きな私としてはかなり面白かったです。
国芳は随分毒を持つ人だったようで滑稽な風刺画や皮肉さを含んだ絵も多く、腕だけでなく、精神のセンスの良さも感じました。

骸骨の絵と、にゃんこが歌舞伎してる絵のポストカードをお持ち帰りしました

『盟三五大切』 6/14 13:30~

2011-06-16 16:21:40 | 演劇+新感線+歌舞伎
改修前最後のコクーン歌舞伎。
見てきました。

盟三五大切、孤独な物語です。
正直言って、とても暗い話です。
本当に人が沢山死にます、その全てが殺されます。
とても苦しい場面が続きますが、可笑しみのあるシーンも多数。
抽象画のような淡い色彩の大道具に、生々しい孤独と殺しのシーンがくっきりと展開されます。

小万殺しのシーンは、以前見た時はなまめかしさや美しさを感じましたが、今回はただただ壮絶で、目を背けたくなるほどです。
五人殺しの場面は、本当の殺人現場を見ているような感覚でゾッとしました。
こんな怖い話、現代演劇だとなかなかないよなぁ…
首の前で食事をするシーンは、源五郎に複雑な感情があると思っていましたが、今回見て、実はとても単純なものじゃないかと感じました。
南北先生の描写は凄すぎる。こええよアンタ(笑)
源五郎の激情と狂気の果ての無が、心に残りました。
本当に、あのラストシーンはたまらなかった…

忠臣蔵と四谷怪談との関連も面白く、小万殺しの場面で、赤ん坊を抱いた源五郎と小万のシーンはまるで伊右衛門とお岩のようでした。
あと、やっぱり串田さんの演出は好きだなと思いました。

赤ん坊をあやす勘太郎、中村屋の浴衣でカテコに立つ姿も良かったです。
ワルい顔もなかなか(笑)
菊之助丈も素敵だったわぁ!
冒頭の舟遊びの場面で、団扇で扇ぐ姿は浮世絵そのものでした。
あの、子供を守ろうとする仕草が…(;_;)

ラストシーンを未だに思い出してしまいます。
未来までをも斬ってしまった絶望、永久にそこに入っていくことのできない孤独。