参加された皆さんに「スケッチの心構え」を話して「スケッチはいつするの?今でしょ」と。(ハハハ…)それぞれが思い思いの場所に散ってスケッチを始めた頃、なんと!!車窓にポツリ…ポツリ…と雨が―。もう…エー!!ですよ。でもそんな中、皆さん流れる景色を何とかつかまえようと窓にへばりついて懸命にスケッチ(雨だろうが晴だろうが関係ナイ(?)のが絵手紙のいいーところ)この集中力がたまらない。列車が栄村に着く頃、雨は本降りになり午後予定していたアスパラ狩りは中止に。急きょレストハウスにて絵手紙講座に変更。開口一番「僕は晴れ男なのですが老人力のアップに反比例して晴れ男の威力は下降気味です」と言いましたら一同大爆笑!!今回絵手紙列車で栄村を訪ねるのは十回目なのですが―助けられたのはこの間にT館長さんからいただいてた素敵な絵手紙を用意してた事でした。これを紹介させていただいて「絵手紙列車」のかかわりを皆さんに深く理解していただけたかと。
「絵手紙列車」で一番の勉強は車中からスケッチしたものをズラリと並べての合評でしょう。皆さんの思いを発表してもらうのですが。これが実に楽しくて充実の時。皆さんの笑顔が会場いっぱいにあふれて。外に目をやればいつの間にか雨は上って日が射しているではありませんか!!「ホラ!!見てみなさい。僕はやっぱり晴れ男でしょう!!」(またまた大爆笑)夜の交流会はもちろん大盛会。カプセル館の若いスタッフの皆さんが紹介されて、大震災を乗り越え、更に発展するような絵手紙・栄村の「希望」を感じましたよ。
朝目が覚めたのは6時近く。トマトの国の裏山は2年前のあの大震災で山頂から崩落。その爪跡がまだ生々しく残っていて。その姿をこの目にしっかりと収めておかねばと。朝食まで時間があるので外へ出てみたのです。そしたら…やっぱ絵手紙人はスゴイ!!もう…アチコチでスケッチしてらっしゃる姿が。雨も止んで。澄んだ空気を思いっきり吸い込んで爽かな風がなんとも心地いい―。
そして見上げた裏山!!それこそ山のてっぺんから崩れ落ちた後の岩肌がなんとも痛々しく見えて。あの山がどうやってえぐれ落ちていったのか?想像もつきませんが…空恐ろしい感じがしました。そして改めて大自然の脅威を思いました。そしてその岩肌とは対照的に周りの木々は彩やかな緑に染って命の息吹を感じさせてくれました。
「絵手紙列車」2日目はタイムカプセル館・山路智恵絵手紙美術館の見学からスタート。ここもあの大震災ですごい被害があったとの事。「やっと修復して皆さんに見学してもらえるようになりました」とT館長さんが。それにしても山路さんの作品の前に立つとそのエネルギーに圧倒されそうになりますね。もう皆さん「わぁーっ!!スゴイねスゴイね」の連発。そういえば山路さんこの4月でここの館長さんに就任され、栄村を拠点に新たな活動を展開されるとか。
小学校に入学するとき。「何か思い出作りを」とお母さんと一緒に絵手紙を始められて―。そして毎日のように小池先生に絵手紙をポストインされて。その小さなハガキから今やタタミ6帖ぐらいの絵手紙に挑戦されてる。続けていく事が日々精進の積み重ねがこーんな大きな力を生み出すのだと改めて教えられました。もう圧巻の感動です。何かこう…元気がもらえますよね!!「自分も、もすこし頑張らなくっちゃぁ」ってね。
今回の栄村で僕にとっては最高のプレゼント(?)がありました。森宮野原駅の広場で森商店街開催の「ふれ愛まつり」があるとのこと。何とそこで「栄太鼓」と「大正琴」の演奏があるというのです。「きのこ汁」の無料サービスやすべて100円のお買物もあったのですが、僕は何としてもこのふたつは見逃せないと。バスが会場に着くなりもう…力強い太鼓の音が聞えてきましてね。それ行けーっ!!てなもんで。(ハハハ)
かわいい小学生のこども達から赤いハッピ姿で「栄太鼓」の演奏。皆一生懸命。その中に一人だけ…たくさんの見物人に囲まれて恥しかったのか泣き出す子がいましてね…。何だか自分の小さかった頃に重なって…僕もそんな所ありましたから小心もので…彼の気持ちがよーく分かるような気がしてとっても愛しく思えましたよ。(良くがんばりました。)その後の大正琴の演奏も僕の大好きな曲ばかり「北国の春」に「千曲川」、「風雪流れ旅」と。ハハハ…帰りの電車ギリギリまで聞き惚れてました。スケッチしながら。