田口孝夫 絵手紙旅日記

絵手紙を通じ素敵な出会いと感動の旅を重ねる田口孝夫のブログです。(申し訳ありませんがコメントなどへのお返事はできません)

8月31日 下部温泉にて

2018年10月05日 | Weblog

 

昨日は木喰の里から「生誕三百年木喰展」の会場へと案内していただきました。今回は山梨・新潟・長野・静岡の仏像・書画が展示されてるそうで。以前お会いした仏像もあれば今回はじめて拝顔したものもあって。晩年の満面笑顔の微笑仏(自身像)に至るまでにはいろんな表現方法(?)でたくさんの仏像を創作されたのですね。何の交通手段も無い時代、天災や疫病、飢えに苦しむ人々を救うため全国を旅し、六十一歳より仏像を彫り始められたと。この一体一体の仏像の前でどれだけの人が手を合わせ生きる希望をいただいたのでしょう。中には顔面がすりへった自身像が展示されてて、背中は空洞。学芸員さんのお話によると子ども達がソリにして遊んでたそうな―。それだけ木喰さんは庶民の中に溶け込み愛されていたのですね…。「心まんまる」に満たされて。今朝下部温泉で今、まさに昇らんとする朝陽に出会いましたよ。

 

今回の「木喰の旅(?)」のもうひとつの楽しみは「何とか富士山にお会いできないか?」ということでした。企画を立てて下さったMさんがそれならば!!と車で富士山の見える本栖湖の駅まで届けて下さるお宿をゲットして下さってたのです。果たして富士山に出会えるのか?!冬場ならともかく夏はあまり姿を見せてくれない富士山。Mさんはかつてバスガイドをなさってたそうで楽しい歌声にのせて富士山を紹介して下さり車中は拍手拍手!!そして辿り着いた本栖湖。なんと!!富士山が!!もう…皆で大喜びでしたよ。

 

本栖湖のバス停まで送って下さった運転手さんにお礼を言ってお別れ。顔を見せてくれた富士山にちょっと皆興奮気味。「やっぱ私達の日頃の行いがいいーからよね」と。(ハハハ)さぁ!!せっかくのこのチャンス。一枚でも富士山スケッチしなくちゃあ!!と。それにしても暑い。それに手荷物が何とかならないか?と思案してた所へ。そこはそれ!!御婦人の機転はスゴイ!!「あそこのお店に交渉して預かってもらいましょ」と。のども渇いてきたので皆でソフトクリームを注文して。そしたら快く預かってくださって。とっても感じのいい奥さまで。助かった。ついでに「富士山が良く見えるスポットは?」とお聞きしましたら「自然遊歩道を降りるとスグです」と教えて下さって。とにかく時間がもったいないので。気が急いでしまって「自然遊歩道」の案内を見つけ「この道を行けばいいんだよね」と僕が先頭にどんどん林の中を歩いていったのです。ところが行けども行けども富士山は見えず。十分ぐらい(?)歩いたでしょうか?どうもこれは違う。「全然見えないよ」そいで逆戻り。気持ちがだんだんあせってきて。そしたら林越しに富士山のてっぺんが!!「あっ!!見えてきた見えてきた!!」と。林の中をかきわけるようにして富士山の見えるスポットを探しましてね…。イヤハヤ…とにかく一枚でもスケッチを!!と。とにかく熱中症にならぬよう気をつけて。本栖湖越しに雄大な姿の富士山を目にしながら。澄んだ青空を白雲が踊るように通り過ぎて。時折湖の方から涼しい風が吹き渡って。気持ちいい―。その度にすすきが揺れゆれて。そこら辺まで秋が近づいてきてるみたい。昼食の時間までギリギリ粘ってスケッチ。もちろんお昼は「ほうとう」をいただきました。具だくさんでおいしかったですよ。食事しながら「自然遊歩道」に気をとられて中に入らず湖の方に降りればよかったんだね…」と大笑い!!それにしても濃密な二日間の旅。これも木喰さんの御加護のおかげかも?!と皆で大満足!!


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