田口孝夫 絵手紙旅日記

絵手紙を通じ素敵な出会いと感動の旅を重ねる田口孝夫のブログです。(申し訳ありませんがコメントなどへのお返事はできません)

8月3日 長野にて

2018年09月06日 | Weblog

 

 

 

今回の旅のもうひとつの楽しみは信州・北国街道・「海野宿」を訪ねる事でした。知らない所を訪ねるって何だかドキドキしますよね。どんな所だろう?どんな出会いが待ち受けているのだろう?っていろいろ思い巡らすのが…。昨夜のお宿はMさんがいろいろ調べて下さって浅間山の絶景が見れるという芸術むら公園の中にある民宿。かんじのいい御夫婦で経営なさってて。大歓迎して下さいました。朝起きるなり「浅間山は見えますかね?」と散策に出かけたのですが…。ザンネーン!!雲に隠れて浅間は見えず…。スケッチの一枚でもと思っていたのに―。連日の猛暑ですからね…。朝の涼しいうちに「海野宿」を訪ねる事に。辿り着いてすぐに目に飛び込んできた特徴のある屋根と格子戸作りのなんとも風情のある街並みが!!「あっ!!ここだ!!ここですね」と。「イヤーッ!!いいー所じゃないですか」と二人で興奮気味。街道の中央には水路が流れてて…。何だか遠い昔にタイムスリップしたような趣があります。まずは散策を楽しんでから―と。案内によるとこの特徴のある屋根の上に張り出しているのは「うだつ」と呼ばれてたそうで富裕の家でなければ…できなかったとか。「うだつがあがらぬ」という言葉はここから生まれたとか。なるほど…と。この「海野宿」は北国街道の宿場街として江戸時代栄えていて、明治以降養蚕が盛んになり建てられた建物とが調和してその伝統的な家並が魅力になっているとの事。フムフム…そうなんだ…と。それにしてもこの景色。いいね―。せっかく訪ねたのにハガキ一枚にでも残さなきゃ…。それにしても朝から暑いのです。とにかく木陰のすこしでも涼しいスケッチポイントを探して。しばし集中。あまり人の通る気配はなくて。只どこからか涼し気な風鈴の音。何だか時が止まったような夏の朝です。

 

お腹がすいてきたので「そば」でも食べましょうか?ってことで。信州に来たらやっぱ「そば」でしょう!!(ハハハ)で、「くるみそば」っていうのが目に止まって。ここ東御市はクルミの名産地だそうでだったら是非にと。でも「くるみそば」ってどんなんだろう?と。店に入るなり訪ねましたらね。つけだれがくるみ味噌味だそうで「それをお願いします」と。はじめていただいたきゅうりの漬物も。「イヤーッ!!このキュウリおいしいですね」といいましたらね。店主が追加サービスして下さって(ハハハ)うれしくいただきました。サテ、お腹がふくれたところで…。カンカン照りの猛暑の中でスケッチする気にはなれなくて―。近くに「なつかしの玩具展示館」がありましてね。ここであわよくば…スケッチさせてもらえるかも!!と。

 

この展示館、江戸時代の古民家を改修したものだそうで…。入るなりたくさんの郷土玩具が勢揃いして。思わず「わぁー。こりゃあ…すごい!!」と。そしたら受付の方が待ってましたとばかりにいろいろと説明して下さって。おどろいたのは千点を越すこの郷土玩具。一人の方(故・平沢長久さん)のコレクションによるものだそうな。(郵便局員さんだったとか?)またまた「すごいですねぇ…」と。「郷土玩具」ってなんだか素朴でぬくもりがあって作った人達の当時のいろんな思いが込められているようでいいーんですよね。一巡して―。「スケッチさせてもらってもいいですか?」と訪ねましたら「どうぞどうぞ!!写真撮ってもらってもいいですよ」との事。その上「どうぞこのイスも使って下さい」と。まぁ…世話づき(?)な方で「熱中症にならないように塩あめをどうぞ!!」と。イヤハヤ…ありがたい。それにしても北から南に及ぶたくさんの郷土玩具に囲まれてしばし…充実の時いただきました。同じ三番叟にしても作り出される土地や人達によって表現もいろいろなのですね。

 

猛暑の中の「栄村・信州の旅」もいよいよお別れ。上田駅まで送ってもらい。「またの再会を楽しみに。それまで元気でいましょう!!」とMさんと握手をして。列車に乗り込んで「暑かったけど…充実の旅だったなぁ」と思い返すもつかの間。一気に眠気が…。ウトウトして…ハッ!!として車窓に目を移すとなんと浅間山がクッキリと顔出しているではありませんか!!エーッ!!とあせりました。あわててハガキを出して。会いたかった浅間山にも出会えて今回も大満足の旅でした。


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