北陸地方の豪雪のニュースに驚いています。あの福井の大雪の中、車が渋滞したまま身動きできず閉じ込められている様子を目にすると…。これはもう…死活問題なのですね…。雪国の方達の大変さを思うと言葉もありません。
この所東京も寒くて「冬日」続き。インフルエンザも大流行とのこと。外出するにも勇気がいります。
今日は冬晴れ!!防寒対策をして久し振り(?)出かける事に。めざすは日本民藝館。「棟方志功と柳宗悦」展へ。渋谷駅下車。京王井の頭線に乗り換えるんだったよなぁ…と。で、ちょうど出発寸前の電車があったので飛び乗ったのです。確か最寄りの駅は「駒場東大前」ところがところが大失敗!!(ハハハ)電車はドンドン走り抜け「下北沢」まで。なんと急行だったのです。確かめもせず。飛び乗ればいいーってもんじゃないですよね。
日本民藝館の玄関の紅梅は赤い丸い蕾をビッシリ着けて花開く日を待ってるみたいでした。さぁ!!今回はどんな作品に出会えるのだろう?と玄関のドアを開けながらちょっとドキドキしてきます。入ったとたん!!イヤーッ!!惹きつけられてしまいました。左右の壁に「慈潤」と「瑞光」の二文字の大作の書が。ものすごい吸引力(?)です。あわてて受付を済ませて見入ってしまいました。力強い筆致。飛び散る墨。そんな中にたっぷりとした深みみたいなものが感じられて何かわからないんですけど…心の中に入り込んでくるんですよね―。二階に上ってみましたら廊下の展示ケースになんと!!志功の肉筆画が数点。その中に「御黄不動明王」というのがありまして
これが全身黄色!!今まで目にしたのは赤がほとんどでしたから何だかとても珍しくて。それに僕の大好きな魚の絵もあって、志功さんの手によるとこんなにも生き生きしてくるものか!!と。
大展示室に入りましたらね、真正面に。これはもう圧巻!!般若心経の大作が版画で、それも屏風仕立てでド・ドーン!!と。一文字ひと文字が版画に刻まれた文字なので肉筆とはまた違った味わいがありますよね。
柳宗悦さんが病に倒れた時に志功さんは柳さんの句(?)「心偈」を版画にして病床に駆けつけ励まされたとか。その間二人のやりとりの手紙が作品と一緒に展示されてましたけどね―。柳氏を師として尊敬した志功さん。その志功さんの作品に対する柳氏の思いなどが手紙文から伝わってきて深い絆で結ばれていたんですね。
今回は各コーナーごとにお二人が交わした手紙文の現物が展示されてましたがその時々の心のありようが伝わってきて…改めて「手紙」っていいもんだなぁ…としみじみ思いましたよ。
次のコーナーには民芸運動を共にした河井寛次郎・濱田庄司氏の陶芸作品。それに柳氏が収集された書・画・器などがありました。ゆっくりと一巡しましてね…。ぼくはどーしてもあの肉筆画の一点でもいいから模写できないものか?と。
おそるおそる受付へ。そしたら「鉛筆ならOK!!」ということで。内心「やったー」って。もう…気持があせります。幸い見学者も少なくて。あの力強い「不動明王」を模写させてもらったらこっちにも力をもらえるかも??ってね。(ハハハ)あの魚の絵も―。模写してるうちにだんだん欲が出てきましてね。「心偈」の「冬ナクバ春メキニ」は今の季節にピッタリ!!それにあの「富士山」の版画も。「はづかしと雲ひきそめぬ弥生富士」の句もステキ!!模写しながら心踊りましたよ。(ハハハ)
夢中になってて…ハッ!!と気がついたら一時過ぎてる。お腹もすいてきたし―。渋谷から大崎は近いので帰り山路智恵さんの「オリンBIG東京百景Ⅱ」展を見せてもらうことに。
イヤーッ!!会場に入るなりド・ドーンと大作が!!まさにBIG!!ちょうど智恵さんもいらっしゃってお話を伺ったのですが。一年かけて二十五点もの大作を仕上げられたとの事。その挑戦する勇気と気力、体力に脱帽です。僕たちはハガキですけど。一人で場所を決めていくのも大変だろうに…苦労話なども伺ってその努力にますます頭が下がります。