長らくごぶさた、ごめんなさい……!
札幌に戻ってから、
洞爺湖ライフの10倍速で毎日が過ぎている私です。
バタバタと過ごしつつも、
ちゃいはなの日々を毎日愛しく思い出しています。
秋も深まってきて、写真のころとは、
景色もだいぶ変わったかなぁ……
ちゃいはな一家も、廃材ハウスも、畑のみんなも、
鶏夫妻も、トリちゃんも、みんな元気かなぁ……
秋はことさら催し(私の場合、仕事も催しの一種なので)
が多いため、毎日いろんな人に会い、
イロイロなことが心と頭を移ろっていきますが、
やはり書こうと思っていたことを一つずつ、
地道にアップしていくことにします(笑)。
●私がちゃいはなを離れる少し前、
言葉が不得意と言っていたダイちゃんが、
「原稿書いたわ」
と言って、以下の文章を手渡してくれました。
友人が関わるミニコミ紙のインタビューを一緒に受けたことや、
言葉の仕事をしている私の影響もあるのかな、と感じ、
ビックリして、とても嬉しかった。
彼の文章はシンプルで、必要なことだけが簡潔に書かれていて、
本人そっくりだと感じました(笑)
「ブログに載せていいよ」
と言われていたのに、すっかり遅くなってしまってゴメンね…!
前置きはこのくらいにして、
彼の文章を、そのまま皆さんに届けます。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
≪つれづれに語る原瑞穂のプロジェクト≫
ちゃいはなDAI
★日本の蛇口
先日、頼まれて水道の蛇口を直した。
クイッと上や下にすると水量調節、
右や左にひねると温度の調節までできてしまう
最近よくあるあの便利なタイプ。
分解して調べてみるとわずか1MMくらいの亀裂を発見。
そこから水漏れがしている。
構造も部品もとても複雑で、ちょっと壊れただけでもう全てダメ。
それだけで部品全部取り替えで2万円也。
わずか1MMの亀裂のために2万円。もったいない。
そのお金を得るためにあくせく仕事。
それよりもちょっとだけ不便だけど、
古いのを使えば格段に安いし、直すのも簡単でずっと使える。
便利=お金かかる=あくせく仕事、というよりも、
ちょっと不便=お金がかからない=自由な時間がある、
という方がいいのではないだろうか?
生きるために働いてるはずが、
働くために生きてはいないだろうか?
今の世の中は、
こんなことがすっかりわからなくなってるような気がする。
一方、こないだ行った貧しいインドの田舎では、
何もない質素な暮らしだけど、
ゆっくりしていて気持ちに余裕があり笑顔が多い。
物質的には貧しいけれど、心はとても豊かだ。
★旅のころ
僕は74年に北海道の田舎町で生まれ育った。
札幌の大学を出ても普通に働く気などなれず、
つまらない日本の世の中を捨てて旅に出ることにした。
持っている物を全て売り払い、アパートも引き払い、
住所も電話も全部捨てた。
どうしても捨てられない写真と、ちょっとの着替え、パスポート、
お金の入ったバックパックを背負って、片道の航空券を買って日本を出た。
世界を見たかったし、
どこかいい所があればずっとそこに住むつもりで旅立った。
平凡で退屈な人生よりも、
貧乏でも波乱万丈でわくわくしながら生きたかった。
いろんな国でいろんなことをしながら、
結局、世界一周日本各地を5年くらい転々と渡り歩いた。
銃を向けられたり、乗る予定だった列車がテロで爆破されたり、
人種差別で仕事をクビになったり、いろんな目にあいながらも、
その土地の暮らしや人々との出会いを楽しんだ。
その反面、途上国で出会う圧倒的に辛く苦しい状況で
生活している人達を見ると、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
なぜなら、たまたま日本に生れたというだけで、
宝くじに当たったようなもので、
今まで日本で楽に生きてきたということが身にしみてわかったから。
そして最高に貧乏な旅を続けていくうちに、
すごく当たり前のシンプルなことに気づいた。
それは、
「人間が生きていくのに最低必要なものは、ちょっとの水と食べ物」
それだけあれば基本的に生きていける、ということ。
それくらい得ることなら簡単だ。
食べ物を買うお金を得るためにちょっとだけ働くか、
もしくは食べ物を自分で作るか。
それだけやればあとは自由に生きれる。
何年もローンのために働き続けるなんて虚しすぎる。
★ちゃいはなのこと
現在一時定住しているのは、子供ができたから。
自然が多くて、広大で、四季も楽しめるということで北海道へ来た。
どこかいい所を探して旅立ったのに、
まさかまた北海道に来ることになるとは夢にも思わなかった。
そして食べ物を自給できる畑がやりたかったので、
必然的に田舎に住むことにした。
洞爺には何のゆかりもない。
ただかたっぱしから北海道の田舎をドライブして
たまたま見つけた廃屋だったのが、今のちゃいはな。
今のようなカレー屋になったのもたまたまで、
食べ物屋なら食べるものに困らないからという理由でCAFEを始めて、
カレーが好きで作っているうちに、いつのまにかカレー屋になった。
建物を廃材で直して、テーブルや調理用具ももらったり拾ったり、
直したりリメイクしたものだ。新品を買う必要などまるでない。
日本でゴミとして捨てられているものは、
本当はゴミではなく実際は使えるものばかり。
★このプロジェクトについて
今回、このようなお金のかからない自然と共存した気持ちのいい暮らし
(comfortable life with nature without money)実験では
廃材で作る家、太陽光発電、循環農園、薪ストーブなど、
いろんなことをやっています。
ただモノを買って消費するよりも、
自分で作って使った方がはるかに気持ちいい。
そして、こんなに気持ちいい事実は、
みんなでシェアした方がいいにきまってる。
そう思っていた時に原瑞穂から声がかかり、
一緒にこのプロジェクトをスタートしました。
しゃべるのが面倒な僕の分までよくしゃべるみづほのおかげで、
わずか3か月でたくさん発信してくれて、
いろんな方面に広まったと思います。
今後はさらに、
お金のかからない自然と共存した気持ちのいい暮らしを追求して、
もっと広める事ができたらいいな、と思っています。
現代のような大量消費、使い捨て社会の裏側には、
それを補うための原発や、資源を取り合うための戦争があります。
このプロジェクトを通して、
少しでもエネルギーのかからない暮らし方が広まって、
ちょっとでも、原発も戦争もない世界になるきっかけになることを
願っています。
どんなにお金のかかった高級料理よりも、ピクニックで
よく歩いて疲れた後に食べるおにぎりの方がはるかにおいしい。
それは体が本当に欲しているから。
自分で手間をかけて作ったから。
そんなことは、実はもうみんな知っているはず。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
ダイちゃんは、私の友人が関わって、
3・11後に「原発を止めるためのアクション」として発刊された、
『おもやい』というフリーペーパーに、
毎回寄稿することにしたそうです。
(このメディアを立ち上げたのは、
小さな子を持つご夫婦のようです)
「パソコンをしない人にも届くツール」として立ち上げたそうなので、
検索したけれど、今のところHPはないみたい。
私たちの廃材ハウスの記事が載った号は私も持っていますし、
ちゃいはな でも手に入るので、ご興味ある方は
ぜひお読みになってみてくださいね。
モノクロ印刷のシンプルなフリーペーパーですが、
どの記事も読み応えがあり、取材も紙面も丁寧で、
すんなり読める分量が読みやすく構成された、
ステキなメディアです。
札幌に戻ってから、
洞爺湖ライフの10倍速で毎日が過ぎている私です。
バタバタと過ごしつつも、
ちゃいはなの日々を毎日愛しく思い出しています。
秋も深まってきて、写真のころとは、
景色もだいぶ変わったかなぁ……
ちゃいはな一家も、廃材ハウスも、畑のみんなも、
鶏夫妻も、トリちゃんも、みんな元気かなぁ……
秋はことさら催し(私の場合、仕事も催しの一種なので)
が多いため、毎日いろんな人に会い、
イロイロなことが心と頭を移ろっていきますが、
やはり書こうと思っていたことを一つずつ、
地道にアップしていくことにします(笑)。
●私がちゃいはなを離れる少し前、
言葉が不得意と言っていたダイちゃんが、
「原稿書いたわ」
と言って、以下の文章を手渡してくれました。
友人が関わるミニコミ紙のインタビューを一緒に受けたことや、
言葉の仕事をしている私の影響もあるのかな、と感じ、
ビックリして、とても嬉しかった。
彼の文章はシンプルで、必要なことだけが簡潔に書かれていて、
本人そっくりだと感じました(笑)
「ブログに載せていいよ」
と言われていたのに、すっかり遅くなってしまってゴメンね…!
前置きはこのくらいにして、
彼の文章を、そのまま皆さんに届けます。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
≪つれづれに語る原瑞穂のプロジェクト≫
ちゃいはなDAI
★日本の蛇口
先日、頼まれて水道の蛇口を直した。
クイッと上や下にすると水量調節、
右や左にひねると温度の調節までできてしまう
最近よくあるあの便利なタイプ。
分解して調べてみるとわずか1MMくらいの亀裂を発見。
そこから水漏れがしている。
構造も部品もとても複雑で、ちょっと壊れただけでもう全てダメ。
それだけで部品全部取り替えで2万円也。
わずか1MMの亀裂のために2万円。もったいない。
そのお金を得るためにあくせく仕事。
それよりもちょっとだけ不便だけど、
古いのを使えば格段に安いし、直すのも簡単でずっと使える。
便利=お金かかる=あくせく仕事、というよりも、
ちょっと不便=お金がかからない=自由な時間がある、
という方がいいのではないだろうか?
生きるために働いてるはずが、
働くために生きてはいないだろうか?
今の世の中は、
こんなことがすっかりわからなくなってるような気がする。
一方、こないだ行った貧しいインドの田舎では、
何もない質素な暮らしだけど、
ゆっくりしていて気持ちに余裕があり笑顔が多い。
物質的には貧しいけれど、心はとても豊かだ。
★旅のころ
僕は74年に北海道の田舎町で生まれ育った。
札幌の大学を出ても普通に働く気などなれず、
つまらない日本の世の中を捨てて旅に出ることにした。
持っている物を全て売り払い、アパートも引き払い、
住所も電話も全部捨てた。
どうしても捨てられない写真と、ちょっとの着替え、パスポート、
お金の入ったバックパックを背負って、片道の航空券を買って日本を出た。
世界を見たかったし、
どこかいい所があればずっとそこに住むつもりで旅立った。
平凡で退屈な人生よりも、
貧乏でも波乱万丈でわくわくしながら生きたかった。
いろんな国でいろんなことをしながら、
結局、世界一周日本各地を5年くらい転々と渡り歩いた。
銃を向けられたり、乗る予定だった列車がテロで爆破されたり、
人種差別で仕事をクビになったり、いろんな目にあいながらも、
その土地の暮らしや人々との出会いを楽しんだ。
その反面、途上国で出会う圧倒的に辛く苦しい状況で
生活している人達を見ると、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
なぜなら、たまたま日本に生れたというだけで、
宝くじに当たったようなもので、
今まで日本で楽に生きてきたということが身にしみてわかったから。
そして最高に貧乏な旅を続けていくうちに、
すごく当たり前のシンプルなことに気づいた。
それは、
「人間が生きていくのに最低必要なものは、ちょっとの水と食べ物」
それだけあれば基本的に生きていける、ということ。
それくらい得ることなら簡単だ。
食べ物を買うお金を得るためにちょっとだけ働くか、
もしくは食べ物を自分で作るか。
それだけやればあとは自由に生きれる。
何年もローンのために働き続けるなんて虚しすぎる。
★ちゃいはなのこと
現在一時定住しているのは、子供ができたから。
自然が多くて、広大で、四季も楽しめるということで北海道へ来た。
どこかいい所を探して旅立ったのに、
まさかまた北海道に来ることになるとは夢にも思わなかった。
そして食べ物を自給できる畑がやりたかったので、
必然的に田舎に住むことにした。
洞爺には何のゆかりもない。
ただかたっぱしから北海道の田舎をドライブして
たまたま見つけた廃屋だったのが、今のちゃいはな。
今のようなカレー屋になったのもたまたまで、
食べ物屋なら食べるものに困らないからという理由でCAFEを始めて、
カレーが好きで作っているうちに、いつのまにかカレー屋になった。
建物を廃材で直して、テーブルや調理用具ももらったり拾ったり、
直したりリメイクしたものだ。新品を買う必要などまるでない。
日本でゴミとして捨てられているものは、
本当はゴミではなく実際は使えるものばかり。
★このプロジェクトについて
今回、このようなお金のかからない自然と共存した気持ちのいい暮らし
(comfortable life with nature without money)実験では
廃材で作る家、太陽光発電、循環農園、薪ストーブなど、
いろんなことをやっています。
ただモノを買って消費するよりも、
自分で作って使った方がはるかに気持ちいい。
そして、こんなに気持ちいい事実は、
みんなでシェアした方がいいにきまってる。
そう思っていた時に原瑞穂から声がかかり、
一緒にこのプロジェクトをスタートしました。
しゃべるのが面倒な僕の分までよくしゃべるみづほのおかげで、
わずか3か月でたくさん発信してくれて、
いろんな方面に広まったと思います。
今後はさらに、
お金のかからない自然と共存した気持ちのいい暮らしを追求して、
もっと広める事ができたらいいな、と思っています。
現代のような大量消費、使い捨て社会の裏側には、
それを補うための原発や、資源を取り合うための戦争があります。
このプロジェクトを通して、
少しでもエネルギーのかからない暮らし方が広まって、
ちょっとでも、原発も戦争もない世界になるきっかけになることを
願っています。
どんなにお金のかかった高級料理よりも、ピクニックで
よく歩いて疲れた後に食べるおにぎりの方がはるかにおいしい。
それは体が本当に欲しているから。
自分で手間をかけて作ったから。
そんなことは、実はもうみんな知っているはず。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
ダイちゃんは、私の友人が関わって、
3・11後に「原発を止めるためのアクション」として発刊された、
『おもやい』というフリーペーパーに、
毎回寄稿することにしたそうです。
(このメディアを立ち上げたのは、
小さな子を持つご夫婦のようです)
「パソコンをしない人にも届くツール」として立ち上げたそうなので、
検索したけれど、今のところHPはないみたい。
私たちの廃材ハウスの記事が載った号は私も持っていますし、
ちゃいはな でも手に入るので、ご興味ある方は
ぜひお読みになってみてくださいね。
モノクロ印刷のシンプルなフリーペーパーですが、
どの記事も読み応えがあり、取材も紙面も丁寧で、
すんなり読める分量が読みやすく構成された、
ステキなメディアです。
いただいたコメントに返信をしていないことに気づきました!
かなり遅ればせながらですが、ありがとう!!!
2012年もまた、ちゃいはなと札幌を行き来する夏になると思います。
遊びに来てね!
逢える日を楽しみにしています!