きょうは、分布定数回路にちょっとだけ踏み込みました。あとは先週やった集中定数回路を使ったトランジスタアンプでリアクタンス分を考えて、入出力インピーダンス整合回路を入れるということをやりました。
また、明日にまとめたいと思います。
(ユビキタス無線工学の部分だけご覧いただきたい場合は左側にあるカテゴリーの部分で「東京電機大学公開科目」をクリックしていただければそれだけ見ることが出来ます。)
本文はここから↓
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昨日の授業は基本的にはトランジスタアンプの設計の続きなのですが、分布定数回路に踏み込みました。http://www.amplet.co.jp/tdu/5.pdf
授業の本流から外れる話ですが、先週の授業の後で学生さんから「低周波の世界でオペアンプなどを使って増幅する際にインピーダンス整合回路を使わないで接続をするのは何故か」という質問があったというお話が根日屋先生からありました。
高周波では接続する際、接続する線路の物理的な長さが、扱う周波数の波長に近くなってしまうためインピーダンス整合を行わないで接続すると大変なロスが出ます。ですがAFの世界では波長が恐ろしく長いために物理的な長さを無視することが出来、またインピーダンス整合をした場合よりも オペアンプ(入力は∞、出力はほとんど0というインピーダンス)などは直接繋いでしまったほうが逆に効率がよくなるということでした。
今回の授業は「リアクタンスを考慮した上で高周波トランジスタアンプを設計する」ということでした。
単純に言うと、-jXがついていれば+jXをつけてやって打ち消してやる(逆の場合は+-が入れ替わります) トランジスタアンプの入出力回路にL型インピーダンス整合回路を入れてやるということだったのだと思います。
先日、スミスチャートを授業でやった際はアドミタンスチャートを見なくてもいいということだったのですが結局L型インピーダンス整合回路で並列にLやCを入れるためには持ち出すことになってしまいました。スミスチャート、アドミタンスチャートについてはどうしてこうなるというより、「こう使う」ということが実践できれば便利なものだということがわかるのだと思います。
(きっとネットワークアナライザの画面を見ながら、Cを足したりLを足したりすると実感が湧くと思うんですが)
最近はアマチュア無線の世界でもアンテナアナライザーというものが比較的廉価で購入することが出来て、+jX -jx をアンテナを調整していく上で変化を確認しながら調整出来るものがありますし、スミスチャート上での動きを見ることが出来るものもあるようです。ミスマッチがどれだけ困ることになるかが実感できるのはアマチュア無線のアンテナ調整だと思います(電波が出なくなる、発振、回り込み、インターフェア、ありとあらゆる問題に突き当たります)
http://www.kuranishi.co.jp/products/yourvoice/yourvoice.html
残念ながら若手の人たちにとってはアマチュア無線は魅力的なものでは無くなりつつあるのが残念です。
(この程度を実験して体感するのには4級の20W或いは10Wという制限パワーで充分です。HF帯のアンテナはメーカー製であっても最終的には自分で調整しなくてはなりません。)
携帯電話の中継局や、業務局の中継だって、ケータイの中身だってとどのつまりは同じことをやっていますよね。世の中デジタル時代でもこのあたりは変化することは無いと思います。
EHアンテナを根日屋先生が授業で説明してくださるような日が来れば話は別だと思います。
また、明日にまとめたいと思います。
(ユビキタス無線工学の部分だけご覧いただきたい場合は左側にあるカテゴリーの部分で「東京電機大学公開科目」をクリックしていただければそれだけ見ることが出来ます。)
本文はここから↓
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昨日の授業は基本的にはトランジスタアンプの設計の続きなのですが、分布定数回路に踏み込みました。http://www.amplet.co.jp/tdu/5.pdf
授業の本流から外れる話ですが、先週の授業の後で学生さんから「低周波の世界でオペアンプなどを使って増幅する際にインピーダンス整合回路を使わないで接続をするのは何故か」という質問があったというお話が根日屋先生からありました。
高周波では接続する際、接続する線路の物理的な長さが、扱う周波数の波長に近くなってしまうためインピーダンス整合を行わないで接続すると大変なロスが出ます。ですがAFの世界では波長が恐ろしく長いために物理的な長さを無視することが出来、またインピーダンス整合をした場合よりも オペアンプ(入力は∞、出力はほとんど0というインピーダンス)などは直接繋いでしまったほうが逆に効率がよくなるということでした。
今回の授業は「リアクタンスを考慮した上で高周波トランジスタアンプを設計する」ということでした。
単純に言うと、-jXがついていれば+jXをつけてやって打ち消してやる(逆の場合は+-が入れ替わります) トランジスタアンプの入出力回路にL型インピーダンス整合回路を入れてやるということだったのだと思います。
先日、スミスチャートを授業でやった際はアドミタンスチャートを見なくてもいいということだったのですが結局L型インピーダンス整合回路で並列にLやCを入れるためには持ち出すことになってしまいました。スミスチャート、アドミタンスチャートについてはどうしてこうなるというより、「こう使う」ということが実践できれば便利なものだということがわかるのだと思います。
(きっとネットワークアナライザの画面を見ながら、Cを足したりLを足したりすると実感が湧くと思うんですが)
最近はアマチュア無線の世界でもアンテナアナライザーというものが比較的廉価で購入することが出来て、+jX -jx をアンテナを調整していく上で変化を確認しながら調整出来るものがありますし、スミスチャート上での動きを見ることが出来るものもあるようです。ミスマッチがどれだけ困ることになるかが実感できるのはアマチュア無線のアンテナ調整だと思います(電波が出なくなる、発振、回り込み、インターフェア、ありとあらゆる問題に突き当たります)
http://www.kuranishi.co.jp/products/yourvoice/yourvoice.html
残念ながら若手の人たちにとってはアマチュア無線は魅力的なものでは無くなりつつあるのが残念です。
(この程度を実験して体感するのには4級の20W或いは10Wという制限パワーで充分です。HF帯のアンテナはメーカー製であっても最終的には自分で調整しなくてはなりません。)
携帯電話の中継局や、業務局の中継だって、ケータイの中身だってとどのつまりは同じことをやっていますよね。世の中デジタル時代でもこのあたりは変化することは無いと思います。
EHアンテナを根日屋先生が授業で説明してくださるような日が来れば話は別だと思います。
いつも授業のサマリーありがとうございます。
今回のコメントも良いですね。アマチュア無線の昔の魅力を復活させて、King of Hobby として、ラヂオ少年、ラヂオ少女がまたまた増えて欲しいと秋葉原住民(私)は思っています。
そうですね、いろいろ悪口も言われているD-STARなんですがそこに初心者を手助けする精神が芽生えているようです。
EHアンテナはアンテナを展開するのに物理的に無理がある都会型ハムとしては理屈はともかく使えるのなら使ってローバンドに出てみたいと思うんですよね。
JA3FRさんの工作精度が素晴らしいのでしょうか。(酷評している人は自分で作ってうまくいかなかった人が多いんですよね。)