電子工学の世界でのK・Yとは「空気が読めない」のではなく「回路が読めない」だそうで
ワタシはどっちもK・Yかもしれません(苦笑)
電子工学を学んだ人間がそうなっては困るということです。
今回も雑談+αのおハナシが多かったのですが、現状として情報通信の世界では携帯電話の設計などでは日本はコスト面やらなにやら、もう手詰まりになってしまっていてやることがなくなっしまっているのが現状で日本独自の技術を展開していくほか無い状態になっているので、人体通信の技術というものが注目を浴びているということ。
人体通信を行うことによってのメリットは
●健康管理のシステムを作りやすいこと
今の心電図をとるシステムですと、必ず体に電極をとりつけて測らなければいけないのですが、人をオーラのように覆っている電界からそれを取り出す形にすれば、単純に接触をさせるだけで測ることが可能になります。こういうことができるようになったのも、デジタル技術で、体を覆っている電界にノイズが乗った場合でもノイズを分離して、必要な信号だけ取り出せる技術が可能になったからです。
●低消費電力で通信を行うことができるということです。
ブルートゥースやジクビーなど、今でも低消費電力で動作する通信システムはあるわけですが、回路で消費電力を少なくするのは限界までやりきってしまって、あとは通信の立ち上がり時間と立ち下がり時間の短縮というのがテーマになっています。既存の通信システムは通信していないときはスリープモードになっていて、間欠送受信になっているものが殆どです。人体通信の場合はそうではなく、人が触れていない場合はまったく動作していなくて、人が触れたときにだけ回路が動作するという極めて省電力なシステムになるということです。
●健康管理での応用
人体通信では、心電図だけではなく筋電位なども測ることが可能なため、ヘルスケアに関して様々な可能性をもっています。
例えば、見守り介護という面からすれば、トイレの便座にセンサーを配置したり、ベッドの下にセンサーを配置して、離れた場所にいるお年寄りの健康状態を確認するというようなこともできます。
(これは、お年寄りにとってあまり嫌な思いをさせないという方法のひとつです。)
最後に余談として、ダイコンは通信に適しているのかという質問があったので、根日屋先生が試したところ、実は人間よりも通信に適しているということがわかったというようなお話がありました。
●人体通信に適した周波数
サイエンスZEROでも触れられていましたが、低い周波数(3MHz)程度だとほどよく体にまとわりつき、高い周波数(3GHz)ですと、体がアンテナの役目をしてしまって情報が拡散してしまうので、低い周波数のほうが適しているとのことです。
サイエンスZEROは
2010年4月16日(金) [教育] 午後6:55~午後7:30
2010年4月17日(土) [BS2] 午前3:25~午前4:00
再放送の予定です。
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