小さい声でもあげてみよう

ゲイでドクター。そんな僕の地味ぃな日常。

なごり雪とともに

2006-03-29 19:59:52 | いまのこと。
昨夜で先生と過ごせるのも最後だろうか、と思っていたら
「仕事が速く片付いたから」といって早々に僕のところに来てくれた。
二人で近くのショッピングモールに出かけてぶらぶらして
ゲームして、食事をして、それから健康センターで一風呂浴びた。

外は季節外れの雪。

僕の先生との思い出はいつも雪とともにあったなあ、なんて思いつつも
あまりに普段と同じデートにこれで最後とはどうしても思えなかった。
これからも今までと同じように日々が続いてく、そんな錯覚を覚えた。
明日になったら先生も僕もこの町を離れるというのに。

それから、DVDを一本買って、先生オススメのWILKINSONのジンジャエールを
買って僕の部屋へ。DVDを見る前に一つ大事なこと。
今日は僕の合格発表。部屋についてからネットで合格番号を確認。

結果、合格。

ほっとしたのが半分、でも正直、残念に思ったのも半分。

とにかくジンジャエールで乾杯してDVDを観る。二人で横になりながら観る。
「私の頭の中の消しゴム」

僕、号泣。先生、爆睡。

隣でいびきをかく先生をみて、あたたかさと切なさが入り混じった気持ちに
なった。でも、これが人を好きになるという事、幸せという事、なのかもしれない。
この時間が、ずっと続けばいい。そんなありきたりな、でも偽り無い気持ち。
でも、それがかなわないのが現実というもので。先生が口を開く。

「そろそろ行こうかな」

何か言わなきゃ、伝えなきゃ、その気持ちだけで言葉にはならなかった。
いつもより少し長いキスをして、でもそれ以外はいつもと変わらない別れ。

先生がいなくなり、引越しのダンボールが積まれた部屋にひとり残されると
涙が止まらない。今だってこうして文章を書いていないと寂しさに押しつぶされそうだ。最後までいつも通りだった先生。でも昨日の夜、ほろ酔いの僕に先生が言った言葉「寂しくないわけ、ないじゃん」それを思い出すとまた涙が出てくる。

明日の朝、先生を見送りに行こうか・・・。

でも先生の親も見送りに来ているので、見送りはいいよ、と一度は言われている。

このまま、先生に感謝の言葉も僕の気持ちも十分に伝えられないままなのはイヤだな。
一言でもなにか言いたい。未練がましい、かな・・・。