小さい声でもあげてみよう

ゲイでドクター。そんな僕の地味ぃな日常。

不意打ち。

2007-09-20 23:32:19 | いまのこと。
先日書いた元彼の話。

相手の都合が付きそうなら連絡する、ってことだったのだけど
特に連絡の無いまま彼が帰る日、つまり今日に。

彼は実家に帰省していたらしいのだけど、彼の実家と僕の町は
車で片道2時間はかかるのでまあ平日に会うのは無理だろうな、
とは思っていた。でも、わざわざ連絡くれたのだからと朝に
「元気でね」とメールをしたら、相手からは
「今何科にいるの?」との返事。それに答えると反応なし。
そのときは別段気にせずそのまま仕事に出かけたのですが。

昼前になって看護婦さんが
「先生にお客さん。なんか大学病院の先生とか言ってますけど・・・」
と。

ここの大学病院に知り合いなんていないし、新手のマンションの勧誘か。。。
(医者にはよく怪しい業者からマンション購入の勧誘電話が来る)
電話じゃ飽き足らず押し売りかよー、っていうか取り次ぐなよ。

と思いつつ医局に行くと。そこにいたのは

イタズラっぽく笑っている元彼。

狼狽する俺。「なな、なんでここにいんの?」と聞くのがいっぱい。

聞けば、飛行機は夕方だから俺に会っておこうと思って2時間かけて来たらしい。

とりあえず昼休みの時間になったので二人で飯食う。
でも、何を話したらいいか分からない。緊張して飯が喉を通らない。
胸と喉が、締め付けられるように苦しい。手がちょっと震えている。
とにかく、動揺を表に出さないようにゆっくりと、話す。

沈黙が嫌でなんとなく話題になるのは仕事の話ばかり。
もっと話したいことがあるような気がするのに。

そのまま缶コーヒーを買って病院の屋上に。
ここなら静かだから周りを気にしないで話せる。

元彼の話し方は昔のままで、一瞬昔に戻ったような気がした。

でも、ちょっとした事から元彼の新しい恋人の話に。
うれしそうに恋人の写メを俺に見せる。
その笑顔に、ああ、もう昔とは違うんだな、と思い知らされる。

その気持ちは、悲しさ、ではなく、寂しさとも違う。
切なさ、という言葉が近い気もするがちょっと違う。
決してネガティブな気持ちだけじゃなくて、素直にこの人は
幸せなんだなあ、と祝福までは行かずとも受容するような気持ち。
いろんな気持ちが混ざった涙が出そうで出なかった。
ただただ、静かな気持ち。

そんな、わずか1時間の再開。

そして彼はまた彼の町へ帰っていった。


ケータイに彼からメールが届く。

「医者らしくなってきたね。困ったことあったら何とかするから連絡するんだよ」

そんなやさしいこと言わないでくださいよ。
もう、あなたのやさしさに寄りかかることは出来ないのだから。

今度はすこし切なく悲しい気持ちになった。


追記 1時間後。

上記のように感じたのは紛れのない事実である。
しかしながら冷静になって考えると、
どんな関係の相手であろうと
自分に向かって暖かい言葉をかけてくれる人間がいる、
ということ自体が幸せなんじゃないだろうか。
それは、何も元彼に限ったことじゃなくて、
僕を取り巻く人たちみんなに言えることだろう。

素直に相手の言葉を受けるだけの余裕を失ってるのかな。

休もう、休もう。

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1 コメント

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Unknown (FOX)
2007-09-21 01:35:52
元彼の不意打ちによる再開。動揺しますよね。ブログを読んでいてこちらも切ない気持ちになってしまいました。


でも冷静になって考えることができたのなら、もう元彼のことは乗り越えられてるんだと思います。それにしゅうやさんの言うとおり、「自分に向かって暖かい言葉をかけてくれる人間がいる」って事はとても幸せなことだと思います。今はゆっくり休んで、余裕が出てきたら前に進み出せばいいと思いますよ。
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