海水注入 実際は続行 福島第1 所長が独自判断(産経新聞) - goo ニュース
東京電力福島第1原発1号機で地震発生翌日の3月12日、原子炉を冷やすための海水注入が一時中断したとされた問題で、東京電力は26日、実際には注入は中断していなかったと発表した。同原発の吉田昌郎所長(56)が注入した方が安全と判断し、続行していたという。本店の指示に反し、現場が独自の判断をしていたことになり、事故対応をめぐる連携の悪さが改めて浮き彫りとなった。
東電の武藤栄副社長は記者会見し「現場が錯綜(さくそう)する中で事実と違い、申し訳ない。コミュニケーションの行き違いがあった」と謝罪した。
一方で、吉田所長の判断については「技術的には妥当だった」とした。吉田所長の処分については今後検討するという。
東電によると、海水注入は3月12日午後7時4分に開始。21分後の午後7時25分に、首相官邸に派遣した東電社員から「首相の了解が得られていない」との連絡が東電本店にあったため、本店と原発でテレビ会議を行い、注入停止を決定した。しかし、吉田所長はその決定に従わず、注入を続けたという。
東電本店の社員が24日から25日にかけて、状況を再確認するため同原発で吉田所長から事情を聴取し、事実が判明した。
吉田所長は「新聞や国会で話題になっており、国際原子力機関(IAEA)の調査団も来ていることから、事故の評価解析は正しい事実に基づいて行われるべきだと考えた」と事実を明らかにした理由を説明したという。
東電は21日に問題の経緯を初めて明らかにした際、3月12日午後8時20分に海水注入を再開したとしていた。
海水注入について菅直人首相らと協議した際に、再臨界の危険性を指摘したと伝えられ、発言内容が注目されていた原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は26日、「中断がなかったのなら、私はいったい何だったのか」と不信感をあらわにし、「55分間の停止命令を誰が出したのかという話をしていたのに、停止していなかったと。いったい何がどうなっているのか教えてほしい」と話した。
斑目委員長の言い草ではないけれど、本当に何だったのか。
「中断しろと言った」
「言わないよ」
「いや、本当は中断してないよ」
「吉田所長は独断で注水を実行したよ」
「処分しよう」
「でも、したことは正しいよね」
この笑えぬコントのような状況は、いったい何なんだ。
「中断した時間」が55分なだけに、コント55号のつもりか。
ああ、何だかわからん。
原発にかかわるエライ人の頭がそろってメルトダウンしてしまったのではないか。
こんなことで、福島第一原発の事故は収束に向かうのだろうか。
「ムリ!」と言うのは、たやすい。
でも、無理だったら、途轍もない未来が待ち構えているのだぞ。