逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

60年遅れたが第二次世界大戦を終結させる心算になる

2016年09月24日 | 政治
 『読売新聞 9月23日(金) 北方領土、2島返還が最低限…対露交渉で条件』 

政府は、ロシアとの北方領土問題の交渉で、歯舞群島、色丹島の2島引き渡しを最低条件とする方針を固めた。
平和条約締結の際、択捉、国後両島を含めた「4島の帰属」問題の解決を前提としない方向で検討している。
安倍首相は11月にペルー、12月には地元・山口県でロシアのプーチン大統領と会談する。こうした方針でトップ交渉に臨み、領土問題を含む平和条約締結に道筋をつけたい考えだ。複数の政府関係者が明らかにした。
択捉、国後については日本に帰属するとの立場を堅持する。その上で、平和条約締結後の継続協議とし、自由訪問や共同経済活動などを行いながら、最終的な返還につなげる案などが浮上している。



『アメリカなど日本以外の外国では「ヒトラー似のやかん」でも駄目なのに、』

2013年 米CNNによるとカリフォルニア州南部カルバーシティーの幹線道路のやかんの看板を通りかかった車の中から見た人たちの間で『ヒトラーに似ている』と話題になる。
問題のやかんは、持ち手の幅が途中から広くなっている形状がヒトラーの髪型を、蓋の上に付いた黒いつまみがトレードマークの口ひげを連想させ、注ぎ口がせり上がった形状はヒトラーがナチス式の敬礼をしている姿を連想させるという。
小売大手JCペニーが売り出した「やかん」が、旧ナチス・ドイツのヒトラーに似ているといううわさが広まりツイッターなどでブームになって話題沸騰のやかん(40ドル)は飛ぶように売れ在庫切れの状態に。地元市長は『JCペニーがこんな広告を設置したことを遺憾に思う』と噛みついた。騒動をうけて結局このヤカンの看板は早々に撤去されている。


8年前の2008に『チェンジ』のスローガンで大統領に当選したバラク・オバマが一番最初に会見した外国首脳は日本の麻生太郎首相だったのですが、この時のホワイトハウスのホームページの写真が外交儀礼を無視していて余りにも異様である。これ等の写真からはオバマの麻生太郎に対する隠しきれないあからさまな蔑視や嫌悪感が如実に表れているのですから怖ろしい。(核の先制使用を止めたいオバマに対して日本の麻生太郎は執拗に相互確証破壊での先制使用を要求したらしい)

読売新聞だけが報じた日本の恥『愚かな麻生太郎副首相「ナチスの手口を真似る」と公言』

2013年7月30日付け読売新聞では『ナチスの手口学んだら…麻生氏』との驚きの『見出し』で都内で29日開かれた憲法改正講演会で麻生副総理はドイツでかつて最も民主的と言われたワイマール憲法下でヒトラー政権が誕生したことを挙げ、『ワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうか。』と報じたから大変なことになる。読売が報じた翌日には欧米の主要メディアが取り上げ、中国や韓国政府が遺憾声明を出す騒ぎに発展。遠いアメリカや中国韓国ドイツなど外国が大騒ぎをしている有様を見て、これ以上隠し通せないと判断してから3日遅れて8月1日に日本国内では朝日毎日や赤旗など他のマスコミが報道している。
読売だけが先行して報道、時間が経ってから他紙が追従する構図は、何が解散の原因だったのかが不明な2014年年末の解散総選挙でも同じで、唯一読売新聞だけが解散・総選挙を示唆したら、あれよあれよという間に1ヶ月後の12月14日には解散総選挙が実施されていた。
今回の読売新聞の驚きの報道も同じで、早ければ1ヶ月後にも日露平和条約が現実化している可能性がある。

『一周まわって元の位置、骨折り損のくたびれもうけ』

1956年の鳩山一郎首相の日ソ共同宣言締結(10月19日に署名、12月12日に発効)による国交回復から60年目の節目に歯舞群島、色丹島の2島返還(北方領土最低条件)で対露講和条約(平和条約)交渉が最終決着するなら、そもそも日本外務省の実態とはアメリカ国務省日本支部の東京事務所程度の存在だったことを証明するような情けない話である。
1945年の日本の無条件降伏からなら71年、1991年の冷戦崩壊からなら25年も丸々時間を無駄にした日本の外務省ですが、『有る』よりも『無い』方が余程日本国の国益になる。
今回もしも60年遅れの日露講和条約が締結されるとしたら、その主役はモスクワ(プーチン)でも東京(安倍晋三)でもなくて、10000キロ離れたワシントン(オバマ)の決断である。そもそも60年前の日ソ共同宣言(平和条約の締結)が白紙状態に戻った最大原因とは日本でもソ連でもなく、アメリカのダレス国務長官の対日恫喝なのですから、今回も全く同じで残された任期が迫ったオバマ大統領の『チェンジ』がいよいよ動き出したのである。アメリカの戦後レジームの総決算が始った意味は大きい。

『田中真紀子外務大臣のスカートを踏んだ外務次官とか疑惑のデパートのムネオ騒動とか平成のラスプーチンとか』

軍人凡人変人の三馬鹿トリオの一人である変人の小泉純一郎の首相就任直後に普段は目立たない外務省で起きたマスコミを賑わす数々の大騒動ですが、実はすべては今回の読売新聞が報じた、歯舞色丹の二島返還での平和交渉の隠蔽工作だったらしいのである。
60年前の1956年当時と同じで日露両国は平和条約締結で(鈴木宗雄を密使として水面下で交渉していて)合意していたが、矢張り寸前で横槍が入って頓挫しているのです。
日頃はマスコミに出ることが無い外務省を舞台にして、田中真紀子外務大臣のスカートを踏んだ外務次官とか疑惑のデパートのムネオ騒動とか平成のラスプーチン佐藤優とか種々雑多な前代未聞のスキャンダルが百花繚乱。
二島返還での平和条約の締結寸前での再度の白紙撤回の不祥事の、隠蔽工作が世間をアッと言わせた突然の2003年の小泉純一郎首相による北朝鮮のピョンヤン訪問(日朝共同宣言)と日本人拉致問題の発表だったらしい。
その後この二島返還の挫折の話は思わぬ展開を見せる。マスコミを総動員した挙国一致の北朝鮮バッシングが日本列島に吹き荒れた結果、国民世論は病的に右傾化してしまい、『戦後レジームからの脱却』をスローガンに極右国粋主義の安倍晋三が圧倒的な国民の支持で成立するのですから怖ろしい。

『政府自民党応援団の総本舗(読売新聞)と元祖(産経新聞)の醜い仁義なき戦い?』

『読売の報道を全面否定した産経の報道(菅官房長官)』

政府自民党に近い論調が特徴の読売新聞だが、驚きの外交交渉の裏話のすっぱ抜き(リーク)記事に対して、右翼国粋主義の安倍晋三とかネットウヨの機関紙的な産経新聞がさっそく6時間後に全面否定する菅官房長官の記者会見を記事に書いている。
まさに外務省は伏魔殿ですね。菅官房長官が否定したとの産経報道ですが、これはある意味では当然で、もしも官房長官(官邸)までが即座に肯定したとすれば、これ以上の驚きはない。
今の段階なら、当然否定します。
菅官房長官の否定発言ですが、これは、6時間前の二島返還の読売報道の正しいかどうか、記事の正誤とは無間系でしょう。(そもそも読売の報道は外務省の『本音』であり、対して産経の場合は『建前』。理想論では間違いだが現実論ならこの二つが正反対でも少しも矛盾していない)
たぶん、早ければこれから1カ月以内に正しいか誤報だったのかが誰の眼にもはっきりと分かります。遅くとも今年中に結果が判明する。
揉めにもめた従軍慰安婦問題での、あの去年末の日韓両国の唐突な和解劇(日韓合意)ですが、あれは多分アメリカ(オバマ)の指示だからですよ。建て前優先の日韓の政府が話し合っても埒が明かない。今回も事情は全く同じで、今回読売が隠された真実を書いていたとすれば、まさにアメリカからの今までとは違う新しい指示が来たのですが、これでは嫌でも対米従僕が国是の安倍政権は決して逆らえません。

『総本舗Vs元祖のバトル発生で、老舗の毎日新聞の深謀遠慮』

9月23日(金)の読売新聞の『北方領土、2島返還が最低限…対露交渉で条件』と、6時間後の産経新聞の菅官房長官の読売記事を全面否定する記者会見報道に対して、翌日の2016年9月24日(土曜日)の毎日新聞は社説『安倍外交 リスク抱えた積極姿勢』では前日の読売報道にも産経報道にも一切触れていない。
意識的に二島返還に触れず(もちろん今までの四島一括返還にも触れない)『知らず存ぜぬ』との面妖な内容になっている。しかも、『日露外交は大きなリスクを抱えている。』と否定している風にも見える玉虫色の一般論。
二島返還に意識的に一切触れなかった毎日社説ですが、、『安倍晋三首相の外交が活発化している。ロシア、中国、ラオス、米国、キューバでの首脳会談や国際会議が一段落し、年末までに日中韓首脳会談の日本開催やロシアのプーチン大統領の訪日が待ち受ける。』、北方領土交渉は『首相は「四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」という従来の交渉方針にこだわらず、プーチン大統領との間で「新しいアプローチ」で交渉を進めることにした。』、『在任中に北方領土問題を解決したいとの強い思い』などと、暗に読売報道を肯定している風にも見える巧妙な仕掛けになっていた。



『権力とマスコミの癒着「日頃政府に協力的であれば、リークというご褒美がもらえる」これは業界の常識』

地下に巨大な謎の空洞がある豊洲市場の建築物ですが、公募入札なのにすべて1社だけしか参加するゼネコンが無くて落札価格は入札予定価格の99・9%なのですから、間違いなく東京都からゼネコンに対して内部情報が漏れているのです。
あるいは両者馴れ合いの官製談合か。二つに一つなのですが、真実が何れにしろ東京都(都民)に無駄な出費を強いているのです。
ところが、この構図は今回の読売報道にも言えて、日本側の最低条件を交渉の前に相手側に漏洩していれば間違いなく99・9%で決着します。
今回の政府の内部情報をすっぱ抜いた読売新聞の報道ですが、これは国賊に近い悪事ですよ。ただし、これは交渉する前の話。
もしも水面下で日露両国の交渉が妥結していて、あとは首脳会談で華々しく発表するだけだとしたら、読売の報道は政府からの意識的な情報の漏洩(リーク)だったことになる。
9月23日の『二島返還で政治決着』読売報道ですが、限りなく政府からのリークである可能性が高いでしょう。
日露交渉(北方領土)の問題を取り上げているのに、意識的に前日の読売や産経の報道に対しては一切触れない不思議な内容の24日付け毎日社説には首を傾げるが、たぶん、これは読売新聞のように政府からリークしてもらえない毎日新聞の不満の表れ。妬み(ねたみ)や嫉み(そねみ)などの羨望と憎しみの入り混じった感情。嫉妬心。
読売報道ですが、これは鳩山一郎首相の日ソ共同宣言当時の路線への60年ぶりの回帰なのですが疲労感だけを感じる代物。そもそも既に60年も前に決着していた問題だったのである。

『車は急に止まれない!国家が60年も続けていた国策はもっと止められない!』

『今までと同じ「反共ニッポン」を貫き通したい右翼マスコミ(読売、産経)』

今回の読売新聞の奇妙なリーク報道ですが、これは、『内定していた人事に不満な場合、正式発表の前にリークして潰す』という日本では良くある種類のリークの可能性が高い。
交通標語の『車は急に止まれない』ではないが、良い悪いはともかく、国家はもっと止めにくい。読売にしろ産経にしろ同じで、なんとしても二島返還(日露平和条約締結)を止めたいのですよ。たぶん。
日韓両政府が合意したのに、ソウルの日本大使館前の少女像の移転に反対する声は76%に上っており、ソウル市議会は移転を阻止する条例案を可決したそうです。国策の変更は容易ではありません。
従軍慰安婦の方は冷戦崩壊後の25年程度ですが、日露平和条約締結(二島返還)反対の方は60年も続いていたのですから、普通に考えれば革命でも起きない限り変更は不可能なのです。


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2 コメント

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憲法に「領土」が存在しない日本国。 (太田)
2016-09-25 08:38:35
日本国憲法には領土、領海、領空への言及が無く、サンフランシスコ条約が日本の領土の規定だと外務省のページに有りました。
そもそも日米条約や密約が憲法よりも上級の存在なのです。
つまり、日本国は主権国家ではなく米軍占領地域であり、日本の地位や領土は未決定だとも解釈できるのだから恐ろしい。
(皮肉にも日本国憲法はGHQが押し付けたという民族派右翼の主張だとさらに日本は国家ではないという事に成る。)
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マックス・ヴェーバーの主権国家の定義 (宗純)
2016-09-25 15:20:47
太田さん、コメント有難うございます。

『憲法に「領土」が存在しない日本国憲法』との視点ですがこれは面白いですね。
憲法9条ですが、これは日本独自の話ではなくて、武力を国家間の紛争で使わないとの9条1項の場合は、100年前の第一次世界大戦後のパリ不戦条約を憲法の条文にしただけなので世界で広く採用されているし、戦力の不保持との9条2項もコスタリカとかパナマの憲法には明記されているのですから日本独自とは言えない。
マックス・ヴェーバーの主権国家の定義によれば、国家とは合法的であると主張している暴力装置。
合法的であるために大事な要素が、その範囲であり、その意味で領土を明記していない日本国憲法は特異な存在であるとも解釈できるが、
まだ完全に独立していないので領土が確定していないとも解釈できる。GHQが押し付けたのは憲法ではなくて今の日本政府そのものかも知れません。つい最近にマスコミも北緯27度線以南の海域では日本国の主権の一部が制限されているとのトンデモナイ事実を暴露していたが、実は北緯27度線以北も主権が制限されていたという話でしょう。
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