逝きし世の面影

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失敗に学べ

2018年01月14日 | 社会
『致命的な勘違いや時代遅れは必ず失敗する しかし、逆に少し早すぎても良すぎても矢張り失敗する「失敗から学ぶ」難しさ!』

米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催中の展示会「失敗博物館」で撮影に応じるキュレーターのサミュエル・ウエスト氏とセグウェイ(2017年12月7日撮影)AFP PHOTO

『失敗を笑って失敗に学べ、スウェーデンに失敗博物館が登場』2017年4月18日ニューズウィーク

この夏、スウェーデンに「失敗博物館」と命名された博物館がオープンする。世界の企業が作った「失敗作」が集められた博物館だ。
9割は失敗に終わる
スウェーデンのヘルシングボリに6月7日、「失敗博物館」がオープンする。館長は、自称「イノベーション・リサーチャー」のサミュエル・ウェスト氏だ。企業が商品化して市場に出したものの、さまざまな理由で市場から消えた商品やサービスなど、個人で集めた60点以上を展示する。
ウェスト氏は、「多く見積もって90%くらいのイノベーションは失敗に終わる」にもかかわらず、成功は賞賛されるのに失敗はまるで臭い物に蓋をするかのように隠され、誰も話したがらない、とCNNに話した。そこで、そうした失敗作を見つけ出してそこから学ぼうというのが、失敗博物館が生まれたきっかけだという。
展示品にはこんな失敗作も
展示作品には、分かりやすいものでは例えばセグウェイがある。ビジネス・インサイダーによると、「交通手段を劇的に変えるはずだったのに、今日ではほぼ単なる高価なおもちゃとして使われている」というのが、失敗作として選ばれた理由だ。


また、コダックのデジカメのように、商品としては大ヒットだったものの、企業がイノベーションをせず事業転換に失敗したという理由で展示されているものもある。
かつてフィルムメーカーとして業界を牽引して来たコダックは2012年、日本の民事再生法に相当する米連邦破産法11条の適用を裁判所に申請した。…
日本人にとって馴染み深い商品も展示されている。ソニーがかつて開発した「ベータ・ビデオ」だ。一定の年齢層以上には懐かしい話になるが、テレビ番組を録画する家庭用のビデオ・デッキが普及し始めた1980年代、「VHS」と「ベータ」の2つの規格があった。日本ビクターやパナソニック、三菱電機が商品展開したVHSと、ソニー、東芝、三洋電機などが商品展開したベータだ。
しかしビジネス・インサイダーによると、ビデオとしての性能はVHSより優れていたベータだったが、レンタルビデオ市場を獲得できなかったことでやがて市場から消えてしまったという。


一方で、クスッと笑ってしまう失敗作もある。1990年代に発売された、微弱電流が流れる白い美容マスクだ。顔の筋肉を刺激してリフトアップ効果や肌の調子を整える効果がある、とうたわれたらしい。ただこのマスク、映画『オペラ座の怪人』の怪人や『ハンニバル』のレクター博士を彷彿とさせるデザインだ。暗闇の中、このマスクでお肌のお手入れをしている家族の姿を見てしまったら......恐怖でしかないだろう。失敗作とされたのも無理もないかもしれない。

失敗に込められた大切なメッセージとは
ウェスト氏はこの博物館に大切なメッセージをいくつか込めている。まず、失敗は面白いものであり、博物館を訪れた人に展示品を見て笑ってほしい、というもの。…
そしてRTに語った、「失敗は成功と切っても切れないもの」であり、「失敗から学ぶことが大切」だというものだ。
公式ウェブサイトのトップページには、「学びこそ、失敗を成功に変える唯一の方法である」というメッセージが掲載されている。
展示されている失敗作の1つに、アップル・ニュートンがある。
アップル社が1993~1998年に販売していた手のひらサイズの携帯情報端末(PDA)だ。ビジネス・インサイダーによると、アップル・ニュートンはパーム・パイロットと市場争いをして破れ、市場から姿を消した。しかしそんな失敗を学びに変え、アップル・ニュートンを改変して作られたのが、今や世界中で愛用されているiPhoneやiPadだという。
クオーツによるとウェスト氏はまた、こうした展示品が、失敗を尊重するような組織文化を奨励するよう願っていると言う。失敗をあざ笑ったり無視したりするのではなく、完璧でない人間らしさを共有でき、批判や非難されずに「まぬけな」質問が許される、そんな文化だ。
スウェーデンに行った際には、失敗を愛するウェスト氏の哲学や、実際の失敗作から学ぶべく、失敗博物館に足を運んではいかがだろうか。入場無料。
2017年4月18日ニューズウィーク


米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催中の展示会「失敗博物館」で展示されている、1989年発売の装着式ビデオゲーム用コントローラー「パワーグローブ」

『成功のもと? 「失敗作」を集めた展示会 米ロサンゼルス』2018年1月14日 ロサンゼルス/米国 AFP

米カリフォルニア州ロサンゼルスの博物館A+D アーキテクチャー・アンド・デザイン・ミュージアム( A+D Architecture and Design Museum)で、企業の商品などの「失敗作」を集めた展示会「失敗博物館(Museum of Failure)」が開催されている。

見事な失敗作として展示されているのは、歯科衛生用品メーカーのコルゲート(Colgate)が1980年代に食品業界に参入する際に発売したビーフラザニアや、コーヒーをベースとしたコカ・コーラ(Coca-Cola)、

ソニー(Sony)のウォークマン(Walkman)全盛期に開発されたポータブルレコードプレーヤーなど100点以上。
こうした商品は見ているほうが恥ずかしくなるかもしれないが、この展示の狙いは失敗こそ通るべき道であると証明することだ。

キュレータ―で臨床心理学者のサミュエル・ウエスト(Samuel West)氏は、「技術の進歩のためには、多くの失敗を重ねなければならない」と言う。
確かに、展示品の一つであるモノスキー(Monoski)がなければ、今日のスノーボードが誕生することもなかったかもしれない。
会期は2月4日まで。
1月14日 AFP


21世紀の現在ではごく当たり前となった革新的な機構を多数備えて、性能や発想は素晴らしかったフォードの1956年型「エドセル」(Edsel )。

エドセル(Edsel )はアメリカのフォード・モーターが1950年代後半に計画し、1957年から1960年のモデルイヤーに掛けて製造・販売していた自動車のブランド名。

1956年型フォード「エドセル」のハンドル中心に配置された押しボタン式の自動変速システム「テレタッチ」ですが現在のF1レース仕様車とソックリだったが商業的には大失敗、フォード社は斜陽化したので、今のアメリカでは『エドセル』とは、企業が極めて多額の宣伝広告を行いながらもそれが消費者から全く受け入れられずに、商業的な大失敗を招いてしまった事例を象徴する代名詞となっている。
エドセルはマーケティングの大惨事として有名で、実際に「エドセル」という名前は、製作側が「完璧」であると信じた製品又は製品アイデアにおける、実際に市場に送り出された際に生じた大規模な商業的失敗と同義語となってしまった。
エドセルと同様の不運な製品は、しばしば「○○のエドセル」と呼ばれる事がある。


1935年に開発され失敗に終わったナイロンストッキング。


ナイキのアイウエア「Magneto」


アメリカよりも早くフランスでインターネットの先駆けとなった情報通信サービス「ミニテル」の端末機器。たとえ同盟国のフランスであってもアメリカとの情報戦争には決して勝てないのである。


『既存の自転車(縦型2輪車)に負ける(横型2輪車)セグウェイの大失敗』

写真は2012年セグウェイでエコ通勤する茨城県つくば市職員だが何やら恥ずかしそう、税金の無駄使いの見本のような愚行。
横に平行してタイヤがある電動二輪車セグウェイをマイクロソフトのビル・ゲイツやアップルのスティーブ・ジョブズなどIT業界の著名人が『世界を変える革命的製品』と絶賛したが、誰が考えても今までの普通の2輪車の方が機能的に簡便であり安全で安価。  エコが目的なら自転車に乗るか歩け。
チャリンコなら経費がセグウェイの50分の1以下で済む。 自分の二本の足で歩けば経費ゼロで健康にも良いオマケまでつく一石二鳥の『良いこと尽くし』。
セグウェイですが21世紀の初年(2001年)に『世界を変える大発明』との大法螺キャッチフレーズで大宣伝したが、誰が見ても失敗作で一つも良いところが無い。セグウェイもママチャリのようなサドルや買い物籠があった方が使い勝手がよくなる。
そもそも車輪を横列にするメリットよりもデメリットが大きすぎる。ブレーキが無いので自転車よりも機能的に『危ない』のである。
昨今AIが人類の知能を超える云々との話があるが、ITの天才と言われたビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズが少しも賢くない、基本的に大金持ちのお馬鹿だったことはセグウェイの逸話で証明されている。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催中の展示会「失敗博物館」で展示されている、「オレオ」クッキーのパッケージ

人工代替油脂オレストラを使用した「プリングルズ」

歯科衛生用品メーカー「コルゲート」のビーフラザニアのパッケージ

ケロッグのオレンジ味シリアル「OJ's」

「ライフセーバー」のキャンディーのパッケージ

「オレオ」クッキーのパッケージ

2018年1月14日 AFP米カリフォルニア州ロサンゼルスで、企業の商品などの「失敗作」を集めた展示会「失敗博物館(Museum of Failure)」にはアメリカの食品パッケージの類が多いが、アメリカ人にとっては馴染みが深いのであろうが、米国事情に疎い外国人には笑いのツボが少しも分からない。


犬用ウェアラブルデバイス「No More Woof」。犬の脳波を人間の言語に変換することを目指した
日本の玩具メーカーのタカラトミーが発売した犬語翻訳機バウリンガルが大ヒット、人間と犬の平和に貢献したとして2002年度のイグノーベル賞平和賞を受賞した。猫向けにミャウリンガルという姉妹品がある。
2009年には、機能を強化した新型「バウリンガルボイス」が発売。2010年ツイッター連携機能を搭載したバウリンガル for iPhone が関西弁、土佐弁、犬の道(犬の鳴きまね判定)などますます進化を続けている。



『AFPが1月14日伝えた、米カリフォルニア州ロサンゼルス「失敗博物館」で展示されている、ドナルド・トランプ氏の関連グッズ』

アメリカ西海岸の米カリフォルニア州ロサンゼルスで『失敗博物館』で開催されたならば、これは必ずドナルド・トランプ大統領の関連グッズが展示されるのは、いわば『決まり事』(お約束)であるが、意味するところが一歩どころか半世紀も時代を先取りして不評だった21世紀の革新的な機構を多数備え、性能や発想は素晴らしかったフォード「エドセル」と同じなのか、それともゲイツやジョブズが『世紀の大発明』と大宣伝したが元々の発想が根本的に間違っていたセグウェイだと言いたいのか。
フィルムのいらない便利なデジタルカメラを開発して倒産したフィルムのトップメーカーだったコダックと同じか、それとも人間と犬の平和に貢献した犬語翻訳機バウリンガルのイグノーベル平和賞受賞のような皆が喜ぶお笑いか。実に興味深い。





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