逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

突然メルトダウンする世界。米中合作と米ロ合作、民共合作の可能性

2015年09月28日 | 政治
『田中龍作ジャーナルの最新記事 「民共合作」学生が背中押す』

「野党はガンバレ」「野党は共闘」。安保法案のインチキ強行採決から早や一週間余り。学生たちのコールが変わった。
彼らは政治に敏感だ。コールは腰の重い野党指導者に向けられているようにも聞こえた。
共産党の志位委員長が民主党の岡田代表に「国民連合政府の樹立」「戦争法廃止」「選挙協力」を持ちかけたが、岡田代表は慎重だ。
『安倍政権を倒すことを最優先しなければ、がんじがらめの独裁政権になってしまう』―
強い危機感を抱く学生たちが、きょう、民主党と共産党の議員に声をかけ『反安保、反アベ集会』を名古屋で開いた。(主催:SEALDs TOKAI)
民主党からは山尾しおり議員と近藤昭一議員、共産党からは小池晃副委員長と本村伸子議員の計4人が参加した。
「新しい政府を作ろうじゃないか。共産党も変わった。野党が力を合わせて選挙協力して、(安保法制を)強行して間違いだった、と安倍総理に涙を流させるようにしましょう」。小池副委員長が高らかに呼びかけた。

民主党の近藤昭一議員も「野党協力して過半数を取る。戦争法を廃案にして違憲の訴訟も起こしましょうよ」と応じた。
「僕は安保に反対するリベラル勢力の結集を求めます」。マイクをにぎって民主党と共産党の背中を押したのは、三重県の大学院生だ。
地元名古屋の大学1年生は拙ジャーナルのインタビューに次のように話した。
「民主党は中道ゆえに共産党と分かりあえない所もある。ただ安倍政権打倒の1点で協力してほしい。倒したら解散すればよいのだから」
― 大学1年生はこう話すと「これ以外に希望がない」とまで言った。若者たちは切羽詰まっているのだ。
殺し合いを続けていた国民党と中国共産党は、日本軍を追い出したい一心で手を組んだ。「国共合作」である。

アベ政権は なまなかな事 では潰れない。最悪にして最強の政権なのである。
名古屋駅西口に集まった参加者の大半は中高年だった。「ママの会」やベビーカーを押した父親の姿も目についた。
ジイちゃん、バアちゃんは学生のコールに合わせて体をくねらせた。
学生たちは世代間の接着剤となっていた。これが政党間の接着剤となれば、アベ政権崩壊も見えてくる。
2015年9月27日『田中龍作ジャーナル』

『米中合作』

『「新型大国関係」構築の各論に入った米中首脳』

習近平主席が22日から就任後初の米国公式(国賓)訪問を開始したが、米紙は「オバマ大統領は軍事・経済・人権を巡って拡大する米中間の相違を習近平主席との個人的な関係を動かそうと考えている」(ウオール・ストリート・ジャーナル)といった見方が支配的である。
それが米中の「新型大国関係」構築を意味することは、言うまでもない。
もともとオバマ大統領が胡錦涛主席に提案したことである。
世界の軍事・経済問題などで米中が緊密に協力することを求めたのであるが、胡主席は時期尚早であるとして固辞した。
だが、習主席は就任直後の2013年、中南米3国歴訪の帰りに米国を非公式訪問し、オバマ大統領の提案を受け入れることを伝えた。
8時間にわたりノーネクタイで会談した両首脳はスッカリ意気投合し、互いに補ないあいながら、世界に対して責任を負うことを約した。
2015/9/27(日) (河信基の深読み)

『米ロ合作』

『ロシア主導の国連軍が米国製テロ組織を退治する?』

9月28日国連総会でロシアのプーチン大統領が「イスラム国(ISIS)」やアルカイダ系の「アルヌスラ戦線」を掃討する国際軍を提案する。
(ロシアはシリアの地中海岸のラタキア周辺に2千人規模を派遣している)
ロシアは現在安保理の議長国で、シリアのロシア軍を国連の多国籍軍としてISISやアルヌスラを退治する戦争を開始する。
米国はISIS掃討と、アサド政権の転覆を公言していた。
シリア政府軍を支援してISISを掃討するプーチン案は、アサド政権を強化するので、米国にとって受け入れがたい。米国が安保理で拒否権を発動し、プーチンの提案を葬り去る可能性があるが、拒否権発動でなく棄権し安保理で可決される可能性が高まっている。
米国のケリー国務長官は9月22日にロシアのシリア派兵はISISと戦う米軍を支援する意味で歓迎だと言い出した。
ISISは米軍によって涵養されたテロ組織だ。米軍はISISを空爆するついでに武器や食料を投下して戦うふりをしてISISを強化してきた。米軍は、露軍の駐留に猛反対しても不思議でない。
安保理でプーチン提案が可決されると戦後の国連の創設以来の大転換となる。
米国は、シリアに存在しない架空の「穏健派武装勢力」を支援してISISとシリア政府軍との2正面内戦をとっている。
ISISがアサド政権を倒しシリア全土を乗っ取り、シリアとイラクの一部が、リビアのような無政府状態の恒久内戦に陥りかねない。
米国に任せておけないプーチンが自国の国益を越え、自国軍だけでなく国連軍を組織してISISと戦うことで、世界の安定や平和に寄与する。
シリアではイランやレバノンのシーア派民兵(ヒズボラ)がISISと戦っている。
米国のケリー国務長官はロシアがシリアの内戦終結やISIS退治に貢献することを前から支持している。そもそも露軍のシリア進駐を望んだのは、国内の軍産複合体との暗闘で苦戦していたオバマの方だ。
オバマの命令で動くはずの米軍はISISを支援し続け自国軍に頼れないオバマは、ロシアに頼るしかなかった。米国がイラン制裁解除(核協約)とロシア主導のシリア(中東)安定策実現は、米国内の政争だったことになる。 (イランとオバマとプーチンの勝利)
米軍やイスラエル軍(軍産複合体)は、ISISを支援して精密な衛星写真をリアルタイムで提供してきた。
ISISはトルコの諜報機関から補給を受けて力を維持していたが、両国間の越境ルートは一つをのぞいてすべてクルド軍が押さえ、クルド軍は最後の一つ(Jarabulus)を攻略しようとしている。事態は、ISISの敗北、トルコの窮地、クルドの勝利に向かっている。
新疆ウイグル自治区から数百人のウイグル人が、タイやトルコを経由してシリアに入りISISに参加している中国政府は、シリア政府が望むならロシア主導の対ISIS戦争参戦を検討すると表明している。
ロシア、中国がISIS掃討戦に参加すると、上海機構やBRICS、中国が主導する発展途上国の集団「G77」(134カ国)も賛成。G7以外の多くの国が、プーチン提案を支持することになる。
ロシア軍のシリア進駐に対してはドイツのメルケル首相やショイブレ財務相、オーストリアの外相など欧州諸国も支持し始めている。
シリアに対する好戦的で非現実的な米国の戦略が200万人のシリア人が欧州に押し寄せ、中東の安定を模索する現実的なロシアのプーチンの提案に賛成だろう。
プーチンは、シリアの内戦を解決したら、次はリビアの内戦終結も手がけるつもりかもしれない。イスラエルがその気なら、パレスチナ問題もロシアに仲裁を頼める。
露中やBRICSにEUが加わり、イスラエルまでがロシアにすり寄って、中東の問題を解決していこうとし、米国(オバマ)は傍観している。
ISISは米国が涵養した組織でロシアはISISと戦う義理がない。
それなのにロシアはISISとの戦いをかって出ている。
中東の多くの人々は、リスクをかけてラタキアに進軍してISISと戦い始めたロシアに感謝している。自衛隊がラタキアに行くべきだとは思わないが、ロシアには敬意を表するべきだ。
2015年9月24日田中宇の国際ニュース解説(一分抜粋、要約)

『バラク・オバマ 最後の戦い』2015世界同時多発合作

ブッシュ Jr.が始めた永久に終わらない対テロ戦争やネズミ講とサラ金が合体した金融詐欺のリーマンショックで大きく傷ついたアメリカの威信を立て直すために7年前に、チェンジを標榜して華々しく登場したオバマ大統領だが、残された任期は2017年1月まで残り1年半を切っている。
オバマが何かを仕掛けるなら時期は『今』しか無い。
今回10年に一度どころか50年から100年に一度有るか無いか程度の、絶対に成立が不可能だと思える難事業中の難事業の米露合作や米中合作、日本の民共合作が別々の場所で、まったく同時期に噴出している。
9・11同時多発テロならぬ、2015世界同時多発合作である。
これらの『合作』の中で、一つでも成功すれば世界情勢は大きく変る。三つ同時に合作が成立すれば世界が根本的に変化する。
今回、単なる偶然の一致で無いとしたら仕掛け人はプーチンでも習近平でもない(ましてや能吏では有るかもしれないが到底政治家とは呼べない志位和夫では絶対に無い)。これは『バラク・オバマの最後の戦い』(オバマが密かに主導したチェンジ)の可能性が高い。
中間選挙が終わり大統領の三選が無いオバマにとって選挙を考慮する必要性がまったく無くフリーハンドで自分がやりたいことを出来るので、とうとう満を侍してオバマが行動を起こしたとすれば、今回の『合作』は十分に成算を考慮して始めている。
今回世紀の大転換に踏み出したオバマ大統領ですが、すでに、半世紀以上続いていたアメリカのキューバ封鎖や30年近く続いていたイラン封じ込めの大転換に成功している。


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4 コメント

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民共合作 (ましま)
2015-09-28 14:35:23
公明党には、わずかながら政治の位置をずらす力がある。共産党にはそれがない(地方議会ではあるようですが)。

両党の基盤を支えている階層はよく似ている。もともと犬猿の仲ですが、合作は無理でも水面下で話し合ってみるとか、共産党は党名を変えるとか、民主党は解党ししたうえ新鮮な指導者を立てるとか、そこまで大胆でないと自民に変わる勢力は作れないでしょうね。
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裏で政治を動かしていた?(動かないようにしていた)共産党 (宗純)
2015-09-28 16:16:05
ましまさん、コメント有難う御座います。

公明党ですが、単独では当選するだけの支持率は無い。
ところが、今の様な小選挙区制では拮抗する両勢力のうちで、どちらか自分にとって都合の良いほうを勝たせることが出来るキャスチングボードを握っている。
このキャスチングボードで最大限利用して、自民党を勝たせることで比例区の得票を水増ししたり政権入りして甘い汁を吸っていた。
実は、この公明党と同じようにキャスチングボードを握っているのが共産党だった。
ところが、公明党とは大違いで全選挙区に候補者を立てることで、何故か自ら絶大な威力がある伝家の宝刀を封印していた。
数万票程度では絶対に単独での当選は無理なのです。
しかし、候補を立てないと誰かを落選させたり当選させる力が生まれる。
6年前の2009年の与野党逆転の政変ですが、余りにも結果が劇的だったので、多くの人々が見逃したのですが、
もしも与野党の得票差が小さかったなら、実はこの時に共産党が民主党が勝つようにと、候補を半分にしていた事実に気が付いたのです。
共産党ですが、戦後初めてキャスチングボードを発揮して民主党の勝利をアシストしていた。
ところが、その後は共産党は何故か、もとの木阿弥で全選挙区に候補擁立の方針に逆戻りしているのですから不思議である。
確かに、自民党は第一党ではあるが、中選挙区制の昔とは大違いで、たったの3割台の支持率しか無いのですから、
沖縄のような自民党対反自民統一候補なら、全滅する。
今回の民共合作の可能性ですが、今までの共産党では無理だが、6年目の政権交代を本気で考えた共産党なら、これは十分可能だと思いますよ。
共産党ですが、実は日本の政治のキャスチングボードを握っていて、動かすだけの十分な実力を持ているのですが、今まではその力を一切使わなかっただけなのです。
言葉を替えると、何十年間も志位和夫は日本共産党の手足を縛ることで、日本の政治情勢が一切動かないようにして、政府自民党を利していたのは間違いないでしょう。
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Unknown (パンダ)
2015-09-29 21:29:44
すごい記事なのに、いや、凄すぎて、いちゃもんさえつかないんだ。意見表示だけでもしとこうと思いまして。

激動の数年になりそうですね。
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風雲急。善悪がコペルニクス的に逆転する危険すぎる世界 (宗純)
2015-09-30 15:31:11
パンダさん、コメント有難うございます。この逝きし世の面影ブログですが、何日もかけて書き足すので数倍に記事膨らむのですが、今回は内容的に危険すぎて書けないが、激変は目の前に迫っているのは明らかです。

タイでは今まで中国ウイグル族の不法入国者を難民としてトルコに送っていた。
ところが、この難民と称するうウイグル族の可也の数がシリアのISISに加わっていたので、タイの軍事政権が方針転換。
逆に中国に強制送還したら、当然のように首都バンコクでの大規模爆弾テロが発生する。
ウイグルは、中国の人権問題だとアメリカが主張していたのですが、今までの中国のテロ組織だとの主張の方が正しかった。
同じくウクライナでも首都キエフで警察の制圧に対して右派のデモ隊側が手投げ弾を投げ治安部隊に多数の死者が出る。オデッサでのネオナチの放火による大量の死亡者の捜査が遅れていることを国連が問題だと言い出した。
マレーシア機撃墜のオランダ側の報告が遅れに遅れているが、ウクライナ内部のネオナチの犯行である事実が明らかになれば、今アメリカが行っているロシア制裁の根拠が総崩れになる。
日本が安倍晋三一人で出来上がっていないように、アメリカはオバマ一人で出来上がっていない。
ネオコンなどイスラエル人脈とか軍産複合体、ジャパンハンドラーズと、オバマなどのCIA人脈との最後の大決戦が始まったのかも知れません。
それなら米中合作や米露合作は当然な成り行きで、今回失敗してとしても、成立が遅いか早いがだけでしょう。

民共合作の方は、中国の国共合作のそっくりさん。
当時の中国の大部分は日本軍に占領された極限状態だったのに、
国民党の蒋介石は共産党との内戦と、日本軍との防衛戦争との、二正面作戦を立てて連戦連敗を繰り返していた大馬鹿者と言うか、国賊ですよ。
中国人なら、先ず何よりも優先されるのは日本軍の攻撃に対処することでしょう。
西安事件で蒋介石を監禁して、内戦を一時的に中止して、当面の外国軍の侵略に対処するとの国共合作は、余りにも当然な成り行きです。
この蒋介石の国民党軍ですが、日本軍の進軍を遅らせるとの目的で黄河の堤防を爆破して一般市民が数十万人(一説では100万人)が溺死するとんでもない暴政を行っていたので、日本軍降服後の国共内戦では、優秀な装備を持っていたが、粗末な軍備しか無い共産党軍に敗北する。
これも当然な成り行きです。
国共合作の引き金となったこの西安事件の立役者である張学良が、何故か今頃注目されているが、これも偶然では無くて意識的でしょう。
そういえば、今回の常総市の洪水被害と、国民党軍の黄河の堤防破壊とを並べて論じていたマスコミがありましたよ。
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