逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

科学(真実)は正しい定義から始まる

2021年06月04日 | 存在脅威管理理論

30年目の雲仙普賢岳「熱雲」(火砕流)の真実

鹿児島のニュースMBC南日本放送は海を渡る火砕流を放送した。あっぱれだ! MBCニュース | 雲仙・普賢岳から30年 火砕流のリスクとは(★注、現在、何故か削除され見れない)

桜島から長い火砕流が出て海を渡るとこうなる。 http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-731.html
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桜島と鹿児島市。鹿児島市の中心部は桜島の山頂火口から10キロしか離れていない。火砕流は海を渡ってまっすぐ届く。鹿児島市の人口は60万人。
 
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5月1日 火山には勝てない

Note 早川由紀夫

長崎県にある雲仙岳が1991年5月24日朝に発生した初めての火砕流ではモクモクした雲が静かに谷を下っています。大音響とともに襲ってくるわけではないので、恐怖を感じません。

その日の午後、火砕流が下った谷にテレビクルーが入ってカメラ取材しました。次の火砕流がいつ襲ってくるかわからなかったので、これはきわめて危険な行為でした。記者は「溶岩流」と「崩落」の語を使ってレポートしました。溶岩ドームが成長して落石が起きた程度に思ったようです。湯気が上がっているのは、「崩落」した「溶岩」が高温だったからです。当時、火砕流という噴火現象は火山専門家だけが知るものでした。一般の人はまだ知りませんでした。

このあと、何度も火砕流が発生しました。26日にはやけどを負ったひとが出ました。29日には山火事が発生しました。

そして、6月3日。悲劇が起こりました。

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定点で雲仙岳にカメラを向ける取材クルー(産経新聞)。この写真が撮られた15分後に火砕流がここを襲いました。

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遺体は火山灰に埋まっていません。物陰に隠れようとしたかのように見えます。

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これは地上写真です。写真週刊誌フライデーに掲載されました。首輪をつけた犬が炭化しています。これも火山灰に埋まっていません。

火砕流には勝てません。火砕流は高温ガスの流れだから、飲み込まれたらこの犬のようにかならず焼き殺されます。

火砕流から逃れるすべは、火砕流が発生する前にその場から退避しているしかありません。火砕流は時速100キロの猛スピードで襲ってきますから、見てから逃げるのでは遅い。火砕流を見たらお前はもう死んでいる。
(抜粋)

 
30年前、あの現象を熱雲と呼べばよかった。火砕流と区別しておけばよかった。熱雲だと、すぐモンプレー1902年になる。入戸火砕流や追分火砕流と明確に区別できる。 火砕流と熱雲
 
新田次郎「熱雲」を収録した「ラインの古城」がアマゾンで93円で売ってる。
 
30年前の5月25日午後、島原の現地にいて気象庁に呼ばれて火山観測所の所長室に集まった人たちと電話口で遠くから参加した大先生たちが、火砕流でなく熱雲という提案だったらすんなりウンと言ったのではなかろうか。
 

5月8日(1)火砕流と熱雲

2020/5/8  Note 早川由紀夫

火山で発生する流れ現象にはさまざまなものがあります。まず、火砕流と熱雲(ねつうん)をこの記事で説明します

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日本のほぼ裏側、カリブ海の西インド諸島にマルチニークという島があります。フランス領です。住んでる黒人たちはすらりと背が高くて、クロワッサンがとてもおいしい島です。日本から行くには、ニューヨークとプエルトルコで乗り換えが2回必要です。遠回りになりますが、パリを経由すれば乗り換え1回で行けます。(note記事の図はすべて、クリックすると大きくなります。)

この島の北端にあるモンプレーという火山が1902年5月8日に激しく噴火して(あれ、今日だ)、サンピエールという人口2万8000人の街が文字通り壊滅しました。上の写真左は5月30日の噴火写真です。熱雲が海岸まで届いています。先端からの煙がまっすぐ上に立ち昇っているから、この熱雲はもう前進してないことがわかります。

火砕流と熱雲について説明します。

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噴出物が発泡しているかどうかが両者を区別する鍵です。火砕流と熱雲を区別せず、どちらも火砕流と呼ぶこともありますが、発泡してない岩片からなり、薄い堆積物の場合は熱雲と呼んで区別したほうがよいでしょう。歴史的には、モンプレー1902年噴火で熱雲が先に知られました。そして50年後にアメリカ合衆国で地層の研究から過去の(厚い)火砕流が認識されました。
(抜粋)

三十年間も自説の「熱雲」を封印していた早川由紀夫

今回の早川由紀夫ですが目から鱗のトンデモナイことを30年ぶりに主張しているのですから驚いた。確かに誤解されやすい「火砕流」の言葉よりも「熱雲」と定義する方がはるかに科学的客観的事実と合致している。(★注、火砕流では大量の溶岩など火山噴出物をイメージする。ところが、「熱雲」は固体より気体が主流なので速度や到達距離が極めて大きいので事前の退避が大事になる)

ところが、何故アスペルガー火山学者の早川由紀夫ともあろうものが30年間も正しい自説(熱雲)を封印していたのかの謎?は明らかなのである。もし「熱雲」の定義なら桜島から10キロの鹿児島市には人は住んではいけないのである。鹿児島市に限らず日本列島の火山に近い場所は全て住んではいけないが、これでは日本人の何割もの人々を敵に回す(世間から叩かれる)ので今まで黙っていた。

10年前の東京電力福島第一原発事故で政府が放射能汚染予測(SPEEDI)を隠す一方で、群馬大学の早川由紀夫は火山灰の拡散予測を利用して放射能拡散予測シミュレーションを発表して絶賛された。ところが勢いに乗り過ぎて放射能汚染地域で農産物を作ることはサリン事件のオウム信者と同じだと堂々と主張した。白黒どちらかだけで灰色が無いアスペルガー火山学者の早川由紀夫でも怖くて躊躇していたのに、・・・・30年目にとうとう満を持して恐ろし過ぎる真実を語り出した。(★注、それなら余計に30年目の今年になって事情が大きく変わった?のですから恐ろしい)何かの条件が、革命的(致命的?)に現在大きく変化しているのである。


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5 コメント

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火山製炭塵爆弾! (ローレライ)
2021-06-04 11:00:05
ジュネーヴ条約で禁止された炭塵爆弾が火山から出るので火山熱雲は火山製炭塵爆弾と言える!
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Unknown (ルンバよりは賢い積り)
2021-06-05 09:35:15
BUISINESS INSIDER の記事でも1枚も死亡した方らしき写真は無いんですよね。
<中国が歴史から葬り去ろうとしている天安門事件、30枚の写真【再掲】 Jun. 04, 2021, 06:15 AM>
https://www.businessinsider.jp/post-236077?utm_source=facebook&utm_medium=feed&utm_campaign=079472beb8518ef4ea1ac2930e098a62
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コロナパンデミック悪化してオリンピック!こ (ローレライ)
2021-06-05 11:39:53
コロナパンデミックが悪化してからやる日本オリンピックの自爆開催!
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最近の流れを見るとコロナは確実に人工物で、製作者は欧米側 (大佐)
2021-06-05 20:45:40
今問題なのが、去年一度、暖かい時期に感染が一気に減って、コロナは気温が上がれば感染が減る・・・って喜んでた事はどこへ消えたのか?
今年の春以降、変異株が増えてきてるようだが、変異株とオリジナルのコロナの比率では今でもオリジナルのほうが多いんでしょ? なら今年のコロナは暖かくなっても感染発症が減らないように変異? 進化してることになる?
コロナが怖いのは、もう1年以上経ってるのに、何も具体的に分かっていないこと、もしくは専門家がコロナを真剣に調べてないように見えてしまうこと。 コロナについて詳しいことは分かっていない、しかしワクチンが効く事だけは分かってる・・・・・この言い分、申し訳ないがコロナを作った本人の都合が良い発言にしか聞こえないのだが?
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少し趣旨から外れますが。 (ソラミミ)
2021-06-06 21:18:58
桃山時代、長崎大村藩は長崎村、山里村、浦上村、淵村がキリシタン領になってしまっていました。軍用金の借用としての担保で提供させられていたのです。これを秀吉が取り返してくれたのですが、島原のこの地をまた国際キリスト教大学(ICU)にまた奪われてしまいました。しぶとい奴らだ。
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